灯3:言わない?言えない?同じ様で違う2つ
―翌日―
(あ、村崎さんだ。)
僕は席に座って予習をしている村崎さんを見つけた。
(やっぱ言いにくい……)
放課後に聞くことにした。
『ん?』
『並村さんどうしたの?』
『いやさっき誰かに見られてた気がしたから……』
『え!?まさかストーカー!?』
『……かも』
―放課後―
教室には灯達と矢村進司しかいなかった。
灯達はストーカー
(と決めつけていた)
を発見するため。
矢村進司は村崎灯にあのことを聞く為だ。
「あ、あの……」
「……何?」
ストーカーと思われているとはまったく知らない進司は
(え……もしかして僕嫌われてる!?)
と落ち込んだがなんとか質問を口にした。
「村崎さん……昨日言ってたのどういう意味……?」
(昨日の聞かれてたんだ……)
『並村さん、朝の視線もしかしたら……』
『この人かも。』
「あ、同じクラスの矢村進司です。」
『居たっけ?』
『居たよぉ。』
『……で、どうしよう……』
『昨日の昼食の時間に呟いてた奴?』
『……みたい。』
「あの〜」
「………………」
「あの〜!」
「は、はい!」
「………………」
「な、何だったっけ?」
「……昨日の昼食の時の話です……」
「き、昨日の昼食の時の時ねっ……」
『村崎さん……復唱してどうすんのよ。』
『だっだって……』
『本当のこと言うの?』
『いや……言わない。いや、言えない。』
「ひゃっ!?」
目を開けたとたん村崎灯は椅子ごと倒れてしまった。
進司が目の前で手を振っていたからだ。
「いっ痛た……」
「だ、大丈夫ですか!?」
「え?うん……そうそう昨日の昼食の時のことだよね……あれ、聞かなかったことにしてくれないかな……?」
「そ、そうですか……」
進司は下を向く。
(ごめんね……)
今思えば、これが進司君との始まりだった。
私の初恋の、始まりだった。
そう――ここから――
―始まったんだ。―
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