四季シリーズ(3/4)PDFで表示縦書き表示RDF


四季シリーズ
作:ジョン



冬だけの恋人


 冬が来た。
 私達の住んでいる街では雪が積もり、どこを見ても白銀の世界。
 私は、そんな世界の中を陰鬱に歩いている。
 今持っている封筒の中には、大学が合格か不合格のどちらかが入っている通知書。
 同じ大学を受けた徹宵と私はお互いの合否を確認するために
 徹宵の家に集まる事になったのだ。
「こんにちは〜」
 私はいつも通りの挨拶をして、徹宵の家に入った。
 閑散としているけどどこか暖かい家。
「お〜う」
 奥のほうから徹宵の声が聞こえる。
 私は居間へと向かった。
 居間へいくと徹宵はコタツに座ってぬくぬくとしていた・・・ああ、ムカつく
「ふう」
 私はため息をついてコタツへと入り早速本題に入る。
「大学どうだった?」
「合格だ。あの大学はあの程度のテストで俺を落とせるとでも思ったのか?」
「そう・・・私はまだ見てないの」
「馬鹿め、さっさと見やがれ。どうして速攻見ないんだ?」
 この野郎・・・乙女心を全くわかってない。
 まあ、徹宵が乙女心などを理解した日には、雪が降るとかじゃすまない・・・
 ゴジラ来襲ぐらいのレベルだ。
 よし、勇気を出してみてみよう。 

「開けま〜す!」
 私は机の上の物をどかして封筒を置こうとした。
 そしてアレをどかそうとした瞬間に徹宵の手が私の手をつかんだ。
 え?え?え?え?・・・いきなり何?
「馬鹿! 彼女をどかそうとするな!」
「か、彼女?また新しいの作ったの? しかもコレが?」
「人聞きが悪いな・・・今も昔も彼女一筋だ!」
 この野郎・・・この前まで彼女が焼殺された〜とかいって泣いてたくせに。
 しかも前回はマツタケ前々回は扇風機・・・そして今回はコレか・・・
 こいつの将来が危なく思えてきた。
「彼女は俺を裏切らない、俺も彼女を裏切らない。どうよ?」
「どうよと言われても・・・あっそうだ! あたしの合格」
 私は封筒を開けると中の書類を見た。
 そこには・・・合格の二文字が・・・やったぁ!!!
 私が合格したと言う事を徹宵に伝えようとした時だった。
「うい〜ただいま〜」
 徹宵の姉の良子さんが帰ってきた。かなり美人で私の目標の人。
 良子さんは居間へ来ると私たちを見て言う。
「あら桜ちゃん、今日発表だよね? どうだった?」
「はい! 無事合格しました」
「よかったね〜おい、糞徹宵お前はどうだったんだよ?」
「余裕だ。」
「へえ、まあよかったじゃん。あ〜腹減った・・・あっこれ貰うよ」

 良子さんがさっき徹宵が恋人だと言った物を持っていく。
「待て! 彼女はコタツの上に居なきゃ駄目なんだ! 俺が許せない」
「うるせえ! 蜜柑ぐらいでがたがた言うんじゃねえ」
「コタツの上には蜜柑! 俺はこの景色を愛していたのに・・・また姉貴に恋人を・・・」
 何か徹宵見ていて哀れに思えてきた・・・
 しかも何気に私の合格の話題から離れてるし・・・
 そして、徹宵は泣きながら家を飛び出していった。
 まあ、この家族にはこういう雰囲気が一番にあっているなと私は思った。


 

 
 


次回最終回w
感想、採点待ってますw











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