四季シリーズ(2/4)PDFで表示縦書き表示RDF


えーっとはい。
昔某所で書いた日常系のお話です。
ちなみに妹の遥は
私がここで連載している緋色の眼にも登場します^^
四季シリーズ
作:ジョン



秋だけの恋人


 秋になった。木々たちは赤く染まり、哀愁漂う雰囲気をかもし出している。
 そして事件は起きた。まあ、まずはお兄ちゃんがそれに恋をしたところからはじめよう。


 その日、夜遅くにお姉ちゃんは帰ってきた。
 凄く機嫌がよくて何か包みのようなものを抱えている。
 そして私のほうを見るとニヤリと笑いながら言う。
「ふっふーん! いいもの貰ってきたわよ」
 お姉ちゃんが自慢げに言うが私は勉強していたし、
 お兄ちゃんは押入れのほうで夏の間お世話になり、
 恋人でもあった扇風機にお別れを告げていた。
「ああ…来年までお別れだね…君が居なければ僕は夏を乗り切れなかった」
 お兄ちゃんはパーツ一つ一つを丁寧に雑巾で拭きながら扇風機を片付けている。
 すると、無視された事に苛立ったのかお姉ちゃんが声を上げる。
「あんた達これを見なさい!」
 お姉ちゃんが包みから取り出したものは一言で言うと高いものだった。
 しかし、私はそれを見てもたいした感想は得られなかった…
 最近の若い子でコレが好きな子っているのかな? 
「そ…それは!?」
 お兄ちゃんは慌てて扇風機を押入れにぶち込むと、私達のほうに寄ってきた。
 おい! 恋人はどうした。
 お姉ちゃんはお兄ちゃんをみて満足したのか、笑顔で言う。
「明日はそれを使って豪華にいきましょ! アンタらあまり遅くなく帰ってきなよ」
 私はわかったと頷く。
 しかしお兄ちゃんはそれを持ちながらうっとりとしている…
 また、恋をしたか…でも今回のは儚いわね。





 翌日、私が部活を追えて家に帰ると、お兄ちゃん廊下でへたり込んでいた。
 お兄ちゃんは私を見ると震えた声で言う。
「聴いてくれ! 姉貴は殺人鬼だ…彼女が…殺されちまった…」
「まず、あの女は彼女を水につけ、その後下半身を切り取った…」
「そして酒を浴びせるようにかけ、最後に焼き網で焼きやがった!」
 お兄ちゃんが玄関付近で、アホなことをわめき散らす…まあ、予想はついていたが。
 大体、お姉ちゃんが人を殺すわけが無いじゃない。
 すると騒ぎを聞いたお姉ちゃんが中から怒鳴る。
「うっせえぞ徹宵! ぶち殺されたくなかったら黙ってやがれっ!」
 …前言撤回かも。私は靴を脱いで家に上がると、お姉ちゃんが窓際で何かを焼いてる。
 お兄ちゃんの言葉で大体メニューの予想はついていたが案の定だった。
 お姉ちゃんは私を見ると笑いながら言う。














「お帰り。今日の晩御飯は松茸の網焼きよ!」





 松茸は初めて食べたがとても美味しかった。私達は夢中で松茸を食す。
 しかし、お兄ちゃんはついに食べにこなかった…
 












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