夏だけの恋人
今日は七月四日、特に何の変哲も無い暑いとしか感想が残らない一日だ。
アメリカでは独立記念日みたいだが日本人の俺には関係ない。
俺は今、学校が終わり幼馴染の桜と一緒に帰路についている。
「ねえ、徹宵…何であの子振ったの?」
桜が唐突に聞いてくる…そういや今日んな事あったな。
「あん?だって俺には彼女いるもん」
俺が真面目に答えると桜はため息をつきながら言う。
「アレが彼女ね…まあ、いいか……んじゃ」
それだけ言うと桜は自宅に向かって歩いていった。
俺は桜が家に入るのを見届けると自宅へと向かった。
自宅に着くと俺は靴を脱ぎすぐさま居間に向かう、
親が死んでいるので俺と姉と妹の三人暮らしの狭い家である。
そして網戸のそばにはいつも通り彼女が居る。
俺が彼女に触れると外からちょうど心地よい風が吹き、俺を癒してくれる。
ああ、なんて気持ちがいいのだろう。
俺は彼女と話すことなく、寝転がるとそのまま寝てしまった…
「お兄ちゃん!」
その声で、俺は目を覚ました。
目を開けると、不機嫌そうな女の子が俺を覗き込んでいる…妹の遥だ。
とりあえず俺は遥が俺を呼んだ理由を質問してみる。
「何か用? てか何故に不機嫌?」
「…お兄ちゃんの事で、今日皆にからかわれた…お前の兄貴は変人だって」
「そいつらの名前教えろ、明日ぶっ殺す」
俺がそう言うと、遥の表情がますます険しくなる…何かミスったかな?
「今日、水上先輩振ったでしょ…しかも理由が彼女が居るからだって」
「事実だ! 愛しの彼女は今もそこに居るじゃん」
俺は彼女を指差す。すると遥は疲れたような顔をして言う。
「はぁ…もういい、この話はまた後で。姉ちゃんがご飯だってさ」
それだけ言うと遥は立ち去る。俺は立ち上がり彼女を抱きかかえるとキッチンに向かった。
飯を食べ、俺は風呂に入りパジャマを着るとすぐさま彼女の元へと向かう。
彼女は食事をした時と同じ体勢で、テレビのほうを向いている。
俺は彼女を抱きかかえると自室へ向かう。
自室に入りしばらくベットに寝転がって漫画を読んでいると遥が入ってきた。
遥は何かを決意したような瞳で俺を見ながら言う。
「お兄ちゃん、お願いだから扇風機を彼女とか言わないで!」
その後も俺と遥の言い合いは深夜まで続いた…
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