俺の日常につき(24/30)PDFで表示縦書き表示RDF


 学園生活結局たいして出てないので、ジャンルをコメディーにしました。ジャンルを変更するのはあまりよく無いですかね? ですよね。反省。
俺の日常につき
作:高田高



1月.正月につき 後



 初詣とは、正月にはじめて社寺しゃじに向かいお参りする事を言う。
 ちなみに大雑把に言うと正月とは一月中を言う。
 つまり、1月31日に新年はじめて寺なりに行った場合も初詣になるわけだ。 とまあ、そんな役にも立たない知識はポイして。我々四人は、近くの神社に来ていた。
 四人とは、俺、りん、オカマ、オカマの彼女だ。
 後半の紹介がいい加減? んなこたぁ、いいんだよ。
 しかしながら、毎年恒例とは言えこの人込み。なんともはや、某天空の城から落っこちたメガネ野郎の言った『人がゴミのようだ!』という言葉を思い出さずにはいられない。

「りん。迷子になるなよ」

 りんは差し出した俺の手を照れ臭そうに――あれ? りんの手ってこんなちっちゃかったか?
 振り返るとそこにいたのは、いつぞやの幽霊少女じゃ、あ〜りませんか。

「兄ちゃん、明けましておめでとう!」

「あぁ、おめでとう。えっと、早苗だっけ?」

「冴だよ」

 となにやら仲良くちびっ子と新年の挨拶をしていると、それを見ていたりんの目はジェラシィ全開。
 りんさん、相手は小学生くらいのちびっ子だよ?

「あの人、兄ちゃんの?」

 俺の。なんかとんでもなく背徳的な言い方だ。まるで俺のものみたいな。

「東吾ロリ。その子は誰なのロリ? 返答次第じゃ新年早々、警察のお世話よロリ」

 コンプレックスにあたる意味合いのロリって言葉じゃなくて、すでに語尾だが口癖だかみたいになってますよ?

「文化祭ん時の幽霊屋敷にいた幽霊少女の早苗ちゃんだ。変な誤解すんな」

「冴だよロリ」

 意味もしらないくせにロリとか言うんじゃないよ、ロリータ。ちびっ子に言われるとダメージがデカイよ。効果はばつぐんだ!

「冴ちゃん。どうしたの? 迷子なの?」

 冴は首を振ると、なぜか俺の後に隠れ、りんを睨むように見つめている。
 勇気あるな、冴。俺がそんな事したら、りんに何されるか。

「兄ちゃん、あげない」

 いつの間に俺はお前のものになったんだよ。

「……」

 なぜ俺を見る、りん。そんな哀れむような目で。そんなさげすむような目で。

「冴。おマセな事言うな。変な事言うと後が怖いから。とにかく親探すの手伝ってやるから、りんを睨むのやめて」

 冴はうなずきはするものの、りんと睨めっこしている。そう、睨めっこしていると言う事はりんも睨んでいる。
 なんだ、コイツら。新年早々、掴み合いの喧嘩でもはじめそうなんですけど?

「りん、ムキになるな。相手はちびっ子だぞ?」

「ちびっ子じゃないよ。冴、中学生だもん」

 あれ、日本の義務教育期間て縮小されたのか? だって、冴ちんどう見ても小学3、4年だよ? こんなチンチクリンが中学生って……。
 あ、ゆとり教育の影響で、身体成長にもゆとりが? 何かしらのゆとりが?
 しかも中学生と聞いたとたん、りんの表情がいっそう険しいものに。

「冴ちゃん、いくつ?」

「じゅ、14」

 嘘付け。その半分にしか見えないんですけど?
 悪い魔法使いに何かしらのゆとりを与えられたのか? ゆとりってなんだっけ?

「冴。嘘付くなよ。中2は文化祭や初詣で迷子にゃならんぞ?」

「ホントは13」

 謎なサバ読みだな。
 体は子供、頭脳は大人な、響きだけ聞くと妙にいかがわしい気がする、某名探偵でも迷宮入り確実な謎だ。
 どうでもいいけど、今時『ばぁーろぉ』は無いと思うよ? 名探偵さん。
 にしても、13歳が本当だとしたらミニマム過ぎだろ。

「嘘はダメよ?」

「ふえっ!?」

 おいおい、りんさん? ガキんちょに対して殺気立ち過ぎじゃあございませんか?

「……じゅ、10歳」

「そー、10歳かぁ。ちゃんと言えたわねぇ。えらい、えらい!」

 いや、りんがえらいよ。えらい怖いよ。お前のそれは質問じゃなくて脅迫的な、尋問的な、10歳が本当なのか怪しい感じになっちゃったんだけど。

「誰と来たの?」

「お、お姉ちゃん」

「お姉ちゃん? どんな人かな?」

「そこにいる」

 冴がりんの背後にいる少女に指差した。その少女は文化祭の時、冴を探していた女子生徒。冴の姉ちゃんだったのか。

「木之下先輩、ですよね? はじめまして。私、二葉礼子って言います」

 二葉……。二葉って言やぁ、知らぬ者のいない大財閥、とまではいかなくとも、この辺りじゃ有名な金持ちだ。何を隠そう俺の親父が働く会社の社長様だ。
 親父は海外転勤中なんですけどね。
 しかし、社長令嬢様が俺を知っておられるとは。

「二葉さん? 冴ちゃんの事ちゃんと見てなきゃダメじゃない」

「あ、はい。すみません」

 社長令嬢様にもお構いなしかよ。りんがいれば、無人島でも暮らしていけそうな気がする。
 あ、ダメだ。料理出来ないんだ。

「あの、それで、木之下先輩。ここであったのも何かの縁。頼みがあるんですけど」

「随分時代がかった前フリだな。頼みって?」

「あの、私と結婚してくれませんか?」

 ・ ・ ・ ・

「「はぁーっ!?」」

 そりゃハモりますよ。ユニゾンしますよ。シンクロ率100パーセントで、人型決戦兵器が自分の手足のごとしですよ。
 心の障壁ごときデコピン一発だよ。
 いや、そんな少数しかわからんようなネタはどうでもいいの。
 出会った縁でいきなりプロポーズって、ネタが無いからって無茶ブリが過ぎるよ、あなた!?

「あ、ふりですふり。結婚と言うか、結婚前提にお付き合いしている事にしてもらえれば」

「なに? 政略結婚でもさせられるとか?」

「いえいえ。おじい様があまり長くないんです。すごく良くして頂いたんですが、恩返しが出来なくて。だからせめて、幸せだよって教えて上げたいんです」

 じい様思いの良い娘だけど、出来ればそのいたわりを俺にも向けて欲しい。りんがめっちゃ睨んでんだよ!

「いや、そんなの無理だから。あったばかりで無理だから。俺不器用だから」

「二葉さん。おじいさん、後どのくらいなの?」

 りんの言葉は地雷だったのか、二葉は泣き出し、あろう事か、俺にしがみ付いて来てくれやがった。
 もう、なに? 冴と言い、この姉妹。俺をおもちゃにしてそんなに楽しいわけ?

「おじい様、後、十年持つかどうかって……」

「「ふざけんなあぁ!」」

 そりゃあさ、りんだってブチ切れるよ。
 なんだよ、これ? 天然ちゃんにも程があるだろ? しかも、じいさん元気に毎朝ジョギングしてるだと? 十年どころか、一年戦争も生き残れるんじゃないんですか?



 新年早々、とんでもない事に巻き込まれそうになったわけだが、脳ミソが緩い二葉の頼みは当然断った。が、なぜか妙になつかれちまったようで……。

 あ、そう言えばキヨが巫女の衣装着てうろうろしてたけど、あいつコスプレにハマったか?
 タケは見なかったけど。


 ま、いっか……。


 1月.正月につき
       おしまい


 正月についての話ですが、一般的には半月程までを正月と言うらしいです。  今回無茶苦茶やってしまったので、次回は反省して真面目に取り組もうかと。 次回、2月.ヴェネツィアには男性から女性に真っ赤なバラを送る日があるとか。   お楽しみに〜











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