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浮き船ガーランド・第一部 作者:セオ

第9章「飛翔」

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第9章「飛翔」32 ベル、後悔するものの

再び週末は女王の教授だった。
ガーランドは九の月下旬の小休暇を迎え、第四甲板では総合管理部が観月会を主催した。女王は接見室で月の出を眺めていた。ベル・チャンダルが盆にサンドイッチを乗せてきた。
「マリラさま、白ハムとチーズ、茹で卵と胡瓜、トマトとチキン、ビルベリーと林檎のサンドです。スープは玉蜀黍に卵白を。お茶はマルバラ領国シャドルー産を用意いたしました」
「私の皿より、各種二切れずつ多く盛ってあるな」
「レブラント訓練生は食べ盛りのようなので」
「心遣いを嬉しく思う、ベル。そなたは前と変わらず良い仕事をしている。つらいこともあろうが、迷うことなく私の女官でいるのだぞ」
女王の暖かい声にベルは涙がこぼれるのをかろうじて抑えた。女王はベルの横に立ち、右手をそっと彼女の肩に置いた。
ベルはカレナードにうっかり口を滑らせたことを後悔した。
「あの子、私にからかわれたと思っているわけがないわ…」
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