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浮き船ガーランド・第一部 作者:セオ

第8章「刃(やいば)の夏」

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第8章「刃(やいば)の夏」3 赤裸々なりや

ちょっとした拷問でもあります。苦手な方は避けて下さい。
監房入り口の床に四角いマークがあった。監視員は言った。
「その四角の中でこちらを向いて立て」
カレナードが立つと、彼の前に籠が置かれた。
「靴を脱いで入れろ」
彼は実習用の靴を入れた。
「髪留めを外して入れろ」
彼は髪を束ねていた紐を入れた。
「服を入れろ」
彼は実習服を入れた。囚人用の服が差し出されることはなかった。
「下着を入れろ」
カレナードの動きが止まった。
「どうした、全部取れ。ピアスの類はないだろうな」
他の監房から口笛やらヤジが飛んだ。監視員はそれらを無視した。
「さっさとしろ。カレナード・レブラント」
カレナードは唇を噛んで、帯を外し、ビスチェを外し、下穿きを外した。
兵站の寄生虫と罵られていた男が叫んだ。
「こりゃびっくり!坊やじゃなくて、嬢ちゃんとはね!」
体を覆うものを失い、羞恥に震えているカレナードに細高いバケツが渡された。便器だった。
「それを持って、2歩下がれ」
監視員の指示に従うと、カレナードはもうB監房の中だった。入口の格子に鍵がかかる音が続いた。バケツを奥の隅に置き、入り口に立つよう指示があった。監視員は、カレナードに体の正面をホールに向けたまま1時間の直立を命じて去った。
白い裸体が床にも天井にも壁面にも映った。髪で隠せる部分はせいぜい胸の上半分にすぎず、彼の最も隠したい乳房と茂みは腕で覆うしかなかった。
囚人達全員が無遠慮に彼を嘲った。
「これはこれは目の保養!」
「いい脚しているわね、紋章人」
「こっち向いてくれよ~」
「腕は体の横につけなくちゃ駄目だぞ。いいところが見えないだろっ!」
「反省しているかー。おーい」
「お前ら、お仕置きが来るぞ」
監視員が電気棒で彼らを威嚇していた矢先だった。カレナードが格子をつかんだ。彼は喚いた。
「くそおっ!僕は男だ!好きでこんな体になったんじゃない!
なぜなんだ!
僕はトペンプーラさんを助けたかっただけなんだ。もし撤退命令に従っていたら、あの人を無傷で救助できていたのか。玄街に撃たれていたんだぞ。攻撃されているのを見過ごせるわけないじゃないか。
確かに僕は新参だけど、味方に体当たりなんかしない。それくらいなら敵機にぶつけているさ。
ちくしょう!僕が何をしたっていうんだっ!」
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