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浮き船ガーランド・第一部 作者:セオ

第6章「夏至祭」

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第6章「夏至祭」15 シャル、解説する

第2曲が演奏されていた。この愛らしい曲はアナザーアメリカの北部に広く伝わる民謡だった。舞台上では曲に負けないくらい愛らしく振付された踊りが続いていた。ヴィザーツ達は女王が頬に手を添えて体を傾け、首をかしげるポーズに大喜びした。可愛らしい女王などついぞ見たことがなかったからだ。
女性ダンサーがそのポーズを取っている時、男性ダンサーは左手を腰に当て、右腕を頭の後ろに曲げて相手と視線を交わす。
アライアは悪戯っぽい少女のように踊るマリラに驚いた。
「マリラさまったら、なんてノリがいいのかしら」
キリアンはそれがマリラの演技とは思えなかった。女王が隠している一面に違いないと若い彼は思った。
舞台上の女王と紋章人は息が合っていると同時に初々しさがあった。
第3曲はとことん古風な旋律を持つミセンキッタ領国の古謡だった。踊りは素朴で大人しいものだったが、踊り手の上手と下手がもろに現れやすい落とし穴を構えていた。
男子V班は多くの新参男子達と一群を作り、舞台のすぐ近くにいた。
ミシコはシャルに訊いてみた。
「あの中の優勝候補が分かるかい」
「そうだな、リンザ&トペンプーラ組はまず間違いない。我らがカレナードも。それから甲板材料部のヤンヤン嬢と管制部のジャン・バレ殿の組、
艦橋第2セクションのアカリ女史と機関技術部のラジアンさ。あとは微妙だけど、十ヶ月訓練生のソカンリちゃんと警備隊航空セクションの美形。
女王区画のチャンダル女官と兵站セクションのヤオセル殿」
ミシコはシャルの判断基準を尋ねた。
「うふふ、俺の直感がそう言うのよ」
「お前はパッと見ただけで分かるから、そう言うんだ。僕に分かるように、お前が踊り手の何に注目してるか、説明してくれ」
「ああ、そうか。
俺はまず腕の遣い方を見るんだ。
張りがあって柔らかくて確実に空間を作る腕を持っている奴は総じて上手い。それと指先までコントロールしてる強さだ。
次に背中だな。上体をよく遣うなら背中の表情が美しいはずさ」
「お前、難しいところを見てるなぁ」
「まだあるぜ。脚の運びが汚いと台なしだ。それでもって音楽に乗ってなきゃ。班長は一緒に練習していたくせに、どこを見てたんだい」
「それを言うなよ、シャル先生」
「簡単な振りの踊りにも間ってものがある。あの2人、膝を柔らかく使っていて、踊りの雰囲気が好いんだ。それにマリラさまはちょっとしたアクセントを入れるのが上手い。俺、ファンになりそう」
シャルは再びうっとり舞台に目を向けた。
踊り比べの音楽を決めるのに2ヶ月くらい動画サイトを見て回りました。
我ながらまことに音楽とダンスにはエネルギーを注ぎました。

第2曲のイメージはロシア民謡「コロブチカ」ですが、踊りはこちらから
「Saggio Teatro dell'Opera 2011 BALALAIKA.avi」
https://www.youtube.com/watch?v=Ko2y-X1_82U&index=2&list=PLrH2yPCKm9AVrFQcIMrDfh14Is_q8vF6I

第3曲はイタリア古楽「Chanconetta Tedescha」
「サラセンの夢 ダンスリー」の方で知られているかもしれません
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10548663
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