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浮き船ガーランド・第一部 作者:セオ

第4章「春の嵐」

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第4章「春の嵐」17 極秘任務発令

カレナードは出資寮を追われた日のような錯覚に陥っていた。そのためトペンプーラが彼を連れて向かっている場所が女王区画であることに気が付かなかった。マリラの執務室から遠く離れた小部屋に入ると、トペンプーラは警備兵を帰らせた。彼は黙って話を聞くように言った。
「紋章人。これであなたは一週間は情報部に閉じ込められていることになりました。表向きはネ」
「表向き…」
「裏で特別任務についてもらいます。マリラさまの影武者です。よろしくネ。この任務については今後一切他言無用。喋ったら台無しデスから。君はバカじゃないでしょ。そうそう、この件はマリラさまはご存じないことですから、そこのところもよろしくネ」
まだ後ろ手に手錠をかけられたままのカレナードは高官の言葉を疑った。
「む…無謀です。そんな大それた事は…」
「あら、あなたなら全然問題ないワヨ。身長がちょい足りないけど、そんなの遠目に見たらどうってことない。大切なのはあなたがマリラさまにあと4日でどれくらい近づけるかってことよ。ジーナ女官長、お任せしていいかしら」
ドアの陰からジーナが現れた。
「マリラさまは明日ポルトバスクに降りられます。問題は4日後のパレードへの臨席です。どこから狙撃されてもおかしくない状況ゆえ、あなたにパレードの2時間だけ身代わりを務めてもらいます。今から早速女王として振る舞えるよう訓練です」
トペンプーラは指輪に仕込んだ毒針を見せた。
「君には選択の余地などないのですヨ。ここで手錠をかけられたまま死にたくないでしょ」
カレナードは驚くべき早さで覚悟を決めた。
「トペンプーラさん、僕は脅しに屈してマリラさまの代役を引き受けたくはありません」
「ほおお、そう言いますか。失礼しましたネ、レブラント君。では、着替えていらっしゃい」
ジーナは隣の部屋へ行くよう、カレナードを促した。
そこにはベル・チャンダルがいて、彼の手錠を解除コードで外した。
ジーナはトペンプーラと2人きりになると尋ねた。
「なぜ彼に白羽の矢を」
「ふふ、なぜでしょうねぇ。顔立ちはともかく、あの目ですかねぇ。彼はマリラさまと同類という気がしてならないのですよ。おや、同類なんて言い方は失礼でしたワ。怒らないでくださいネ、女官長殿」
「訳がわかりません。ともかく作戦は成功させねば意味がありません。彼を死なせないよう後方支援はよろしくお願いしますわ」
「もちろんです。情報部の意地をかけて守って見せましょう。マリラさまをお守りするのと同様にネ」
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