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うっかり好きな子を射殺してしまった
作:ごはんライス


 好きな女の子を射殺してしまった。オレの大好きなプリンを横取りされたからだ。
 葬式で、その子のお母さんに「鬼! 鬼!」と言われた。警察にも、プリンくらいで人を殺しちゃいけないよと注意された。
 ちきしょう。誰もオレの悲しみをわかってない。オレは、プリンとよしこちゃん。好きなものを二つも奪われてしまったんだぞ。
 まったく世の中はばかげてる。
 でもすぐに忘れた。課長にプリンをおごってもらえたからだ。
 プリンを食ってたら、よしこちゃんのことは忘れることができた。いつまでもくよくよしてたらきっとよしこちゃんも悲しむだろう。
 オレは、よしこちゃんの家に行き、「安心してください。もうボクの方は大丈夫です」とお母さんに言ったら、お母さんは「鬼! 鬼!」と叫んでオレに生卵を投げてきた。
 オレは生卵も好きだ。
 好きだからこそ、野球の球のようにして遊んでるお母さんが許せなかった。
 オレは顔面ドロドロになりながら、「やめなさい!」と叫んだ。
 それでもお母さんは生卵を投げるのをやめない。いったいオレが何したって言うんだ。
 オレは腹が立って、お母さんを射殺した。
 すると、よしこちゃんのお父さんがそれを発見するやいなや台所から包丁を持ってきてオレに襲いかかった。
 オレの胸に包丁が刺さった。
 お父さんは、よしこちゃんの弟に「しょうゆを持ってきなさい。今日は、たけひこくんの刺身にするから」と言った。
 そういうわけでオレは悲しいことに、その日の故よしこちゃんの食卓に乗せられた。
 よしこちゃんのお母さんはちゃんとゴミ捨て場に捨てた。お父さんが、「あいつは煮ても焼いても食えんヤツだからな」と言っていた。
 よしこちゃんの弟のまさおくんはオレを食べながら「旨いや。旨いや」と言ってくれた。
 食われながら、すごくうれしかった。
 うれしすぎて、うんこをもらしてしまった。もちろん、それもまさおくんは食っていた。「なんか苦いなァ」という顔をしていた。
 それが大人の味さ、まさおくん!














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