ある夜、少女と少年が夜道を歩いていた。
「ねぇ、美夜星さんって、知ってる?」
少女が唐突にきいた。
「ううん、知らない」
少年が答える。
「じゃあ、教えてあげる、それは・・」
ある一人の少女のお話・・・
______________________
私には、変な力があった。
妖怪をけす力。
「きえろ」と思っただけで、妖怪達は消える・・・。
その時代は妖怪がいっぱいいて、
私の力は、大切だったらしい・・・。
私は偉いらしい大人達に連れて行かれて妖怪を退治していた。
悪い妖怪がいっぱいだから、私は仕方ないと思っていた。
来る日も来る日も「きえろ」「きえて」と念じて妖怪をけした。
妖怪達からは、悲しい気持ちや、怒りが伝わってきた。
でもけした、そうしろといわれたから・・・。
家族にも、友達にも、会えなかった、ずっと妖怪をけしていた・・。
「もう、妖怪退治は終わりだ」
そう言ったのは、私の妖怪退治を手伝ってきた、坂部さん。
終わった。
小学生の時から連れ出された私はもう中学生だった。
「終わった?・・・・本当!?」
心から喜んだ、やっと家族に会える!友達と会える!
後日、私は家に帰れた、優しい父と母、兄に姉に弟。
みんあで抱き合った、涙を流した。
友達とも再会した、
みんな変わってなかった、
また、一緒に遊んだ。
「どういうことだ!!」
電話で父が珍しく激怒していた。
「ゆるさんぞ!!そんなかってな!!」
だが相手は電話を切ってしまったようだ。
父は青ざめた顔をしてみんなを集めた。
「いいか、お前達、美与を守るんだ」
父から言われた言葉だ。
もちろん、美与とは私のことだ。
「ピンポーン」
チャイムが鳴る、父は驚きつつ、怒りの顔で玄関を睨みつけた。
「私です!坂部です!美与ちゃんをすぐ逃がしてください!!」
私を・・・逃がす?
父は急いで玄関へ行き、扉を開いた。
そして坂部さんと話す。
「車は用意してあります!家族全員で逃げましょう!」
私達は車に乗った。
そして坂部さんは車を発進させる。
「なにが起きているの!」
母は心配してきく。
「美与を・・・殺すと・・・国会で決まった」
意味がわからなかった。
詳細は坂部さんが話した。
国会が美与ちゃんの力は危険だといった。
確かに、現れろと念じると・・・妖怪は現れた。
そして、その事で、私は・・・・妖怪とみなされた。
「しまった!先回りされていたか!!」
軍服の人たちがバーケードをつくり銃をこっちに向けていた。
「あぶない!!!」
あっけなく、あの人たちは撃ってきた。
車は止まった。
「坂部さん!!」
坂部さんは頭を打たれていた。
絶叫が聞こえた、その声は私だと気づいたのはかなり時間がかかった。
「外へ出ろ!」
父がドアを開き外へ出た。
家族全員で外へ出る。
「撃て!逃がすな!!」
容赦なく弾は襲ってくる。
「きゃぁあ!!」
姉が撃たれた。
足をやられたようだ。
「お姉ちゃん!!」
「私はいいから早く!!」
次の瞬間、姉は背中に何十発も弾丸を受けた。
「いやぁああああ!!!」
それからは覚えていない。
父が私を抱き走って逃げたらしい。
起きた場所は友達の家だった。
「大丈夫?」
母がつきっきりだった。
私は泣いた、なぜ?なぜ?こんな目にあうの?
父の話でどうやら町の人が私達を守ってくれるそうだ。
「子供達は安全なところへ隠そう!」
誰かの意見でみんな納得し、
子供は山に隠れる事にした。
だが、普通の町に、銃などあるはずもなく。
講義したものの、
「国のためだ」
などと言っては聞かなかった。
「妖怪はどこだ」
「妖怪ならうちの娘が全部けした!」
「その娘が妖怪だ」
「無実の人を殺しておきよく平気でいられるな!」
「この人殺しが!!」
「だまれ!国のためだ!!」
「違う!こんなのいいわけないだろ!」
結局あいては無視をして子供探しに力を入れた。
「山にいる模様です!!」
山にいた一人の子供が見つかってしまった。
「どこの山にみんなはいるかな?」
「だれが教えるもんか!知ってるんだぞ!この人殺し!」
少年は固く口を閉ざした・・・だが、
殴られ、蹴られ、拷問を受けた。
「早くいえ!このガキ!」
耐え切れず、仲間の一人が助けるため出てきた。
「あの、山です」
涙を流し、しきりに、ごめん、ごめん、と言っていた。
「火をつければ良いだろ」
偉そうな男が、探すのが大変だという問題に、冷酷に答えた。
「ですが、他の子供も・・」
「かまわん、犠牲は付き物だ」
火を放たれた、
山には20人近くの子供が、
「どういうことだ!!」
「私の子がいるのよ!!」
「お前達は何を考えていやがる!!!」
親たちは嘆き悲しんだ。
「火が近づいてきたよ!!」
「俺らまで殺すのか!!」
子供達は絶望的だった。
「ごめん・・・ごめん・・」
美与は泣いていた。
「仕方ないよ」
「美与は悪くないって」
子供達は円になった。
「みんな、ずっと一緒だよ」
美与は思った。
許せない・・・さんざん妖怪退治をさせて・・・許せない・・。
「妖怪達、全部・・・・現れろそして・・・二度と消えるな」
_______________________
「そうして、子供達は全員死にました、最後に美与ちゃんの願いは叶い、妖怪たちは現れ、悪い人たちを殺しました、っていう怪談、ハハハ、こんな話、作り物に決まって」
「ねぇ、なんで美夜星さんって言うか・・・・知ってる?」
少年はうつむきながら言った。
「え?・・・そういえばなんでかな?」
「・・・みんなのチーム名だよ、「美夜星探検隊」美しい夜の星で」
「チーム名?子供達の・・・結構詳しい設定だね」
少女は興味がなくなったようだ。
「・・・めん・・・め・・・ん・・」
少年が何か言っている。
「どうしたの?」
「ごめんごめんごめんごめんごめん」
少年は涙を流し目は焦点が合わず狂ったように言った。
「僕が・・・みんなの場所・・言っちゃったんだ」
終わり
|