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言ってる人がどういう人か

作者:バニラアイス

 「ねえ、鈴木くん」
 「みれいちゃん、どうしたの?」
 「私、悩んでるの」
 「話してごらん」
 「好きな人が二人もいるの。私ってダメな
 女だよね…」
 「どうして?キミのような美人が、複数の
 人間を愛せるなんて、素晴らしいよ」
 「そうかな?」
 「ああ。二股はオススメしないけど、美人
 のキミなら、たいていのことは許される。
 もっと、わがままになったら良い」

 みれいちゃんは、ありがとうと言って、立
 ち去った。

 「やあ、鈴木くん」
 「戸田くん、どうしたの?」
 「キミに、アドバイスをしてあげようと思
 ってね」
 「アドバイス?」
 「キミは漫画家志望だったね。そこで、漫
 画描きの先輩である僕が、適切なアドバイ
 スをしてあげよう」
 「いや、けっこうだ」
 「遠慮するなよ」
 「遠慮じゃない。だって、キミの作品、全
 く評価されてないじゃないか。それに、適
 切なアドバイスができるような人間なら、
 こんなとこで、油売ってる暇はないはずだ。
 ボクにアドバイスがしたいなら、せめてプ
 ロになってからにしてくれないか?」

 戸田くんは、顔を真っ赤にして立ち去った。

 「鈴木くん」
 「あ…さやかちゃん」
 「ねえ、鈴木くん、聞いて聞いて」
 「うん。手短に頼むよ」  
 「あのね。私この間、貧血で倒れてしまっ
 たの」
 「へえ…」
 「私ね、引っ込み思案だから、友達が全然
 できないの」
 「ふぅん」
 「鈴木くんて、すごく喋りやすい」
 「あのさ、前から思ってたんだけど…さや
 かちゃんて、ボクのこと…」

 さやかちゃんは、恥ずかしそうに顔を赤ら
 めて、うつむいた。

 「ボクは、キミが病弱だろうと、引っ込み
 思案だろうと、一ミリも興味を持てない」
 「鈴木くん…」
 「同じセリフを、みれいちゃんが言ったな
 ら、ボクは心配するし、彼女のために何か
 してあげたいって思うけどね」

 さやかちゃんは、悲痛な面持ちで立ち去っ
 た。

 罪悪感はない。彼女だって、ボクのことを、
 決めつけていたに違いない。

 ボクは、人の良さそうな外見のせいで、他
 人が寄ってきやすいみたいだ。

 でも、毒舌だから縁が切れやすい。

 ボクが毒を吐かなくても済むような、完璧
 な人たちだけが、周りに集まれば良いのに
 なあ。

 だけど、それは夢のような話だろう。

 何せ、ボク自身がクズなんだから。
 

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