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ずるい人を好きになってしまった

作者:剛田

 昼休み、高校の隣にある小さな公園で先生がタバコを吸っていることを、私は知っている。

 校内では喫煙は禁止されているから、わざわざ公園まで行くのだ。そこまでして吸いたいものかと疑問に思う。

 でも、先生の好きなものに興味がある。
 絶対に、言わないけど。





 先生はいつも通り、ベンチに座ってタバコをふかしていた。

 私はゆっくり先生に近づいて、声をかけた。

「タバコ」

 私の声に先生が反応した。ちらりとこちらを見やる目は、気だるげでしゃきっとしろと言いたくなるが、その目が私はたまらなく好きなのだった。

「やめたらどうですか」

 この台詞、何回言ったかわからない。何回言っても聞く耳を持たない先生が悪いのよ。

「年寄りのささやかな楽しみを奪わないでくれよ」

 新しいタバコに火をつけながら、先生は答えた。

 呆れた。年寄りなんて、まだ二十代のくせに。
 そんなに線引きがしたいのか、生徒と教師とで。

「体に悪いですよ。自分のことを年寄りなんて言うなら、老いた体を労わったらどうですか。百害あって一利なしじゃないですか」
「えー、いいことあるよ」
「なんですか、そのいいことって」

 どうせくだらないことだ。そうに決まっている。

「佐藤がわざわざ叱りに来てくれる」

 な……

「俺の心配をしてくれる」

 何を言って……

「な? 悪いことばかりじゃないだろう?」

 目尻に皺を浮かべて私を見つめる先生。両頰が熱を帯びていくのを感じる。ああ、もう。

「さいてー……」

 吐き捨てるように呟いたこの言葉が、照れ隠しなのもどうせばれているのだろう。
 ああ、悔しい。

 本当に、

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