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三界大戦記―好色皇子と三界の姫たち― 作者:安里優

第二部:人界侵攻・蒼雷編

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第15回:品定(下)

「いやあ、稼げると思ったんだけどねぇ」

 薄くもやがかかったような酒場の中で、そんな声が上がる。
 かまどからの煙と、煙草と人々から発する熱気の入り交じった空気の中で、酒に焼けたその声は続けた。

「戦王国群じゃなくてこっちで戦が起きたっていうからねぇ。ここが稼ぎ時だって勇んできたんだよぉ」
「ぜーんぜんだよねー」

 応じる声があがり、けらけらと笑い声が起こる。

 魔族によって占領されたファーゲンの街から徒歩で二日ほど南西に下った宿場町。その宿場で唯一の酒場は、この日妙に賑わっていた。
 宿場にはリンホーデンという立派な名前があるが、ほとんどの者は『川越の宿場』で済ませている。

 ファーゲンから出るファーゲン川とその隣市リースフェルトから流れるリースフェルト川の合流地点近くにあるためだ。
 この合流地点には先史時代にかけられ、その後補修を続けて利用されてきたフェルゲン橋があるものの、川が増水する時もあれば、渡るには天候や時刻が悪いこともよくあり、川越の宿場は重宝されている。

 しかし、川留めもされていない日に、酒場がいっぱいになるほど人が集まるのは珍しい。
 しかもそこここで酒杯を打ち鳴らし、気だるげに煙管から紫煙をくゆらせているのが派手派手しい装いの女ばかりときたら。

「ほんと、一生に一度くらい魔族に抱かれてみるのも面白いと思ってたんだけどねぇ」
「男がいないんじゃねぇ」
「しかたないしかたない」

 彼女たちは渡りの娼婦であった。
 娼館に勤めたり、街頭に立って客を引く在地の娼婦ではなく、大規模な市が立ったり、祭りがあったりする場所を転々と流れる、そんな集団だ。
 たとえば戦王国群などでは傭兵集団に同道する渡りの娼婦たちの姿がよく見られるという。

 ただ、祭りも市もないこの時期に、しかも旧ソウライ地域で彼女たちの姿を見るのは珍しい。
 会話を聞く限りは、ファーゲンに進出した魔族をあてにしてやってきたものの、そのあてが外れたという所らしかった。

「そんなに女が多いんすか」

 酒場の中で数少ないこざっぱりとした旅装の女性が尋ねる。彼女の額から頬に走る傷痕は目立つものであったが、百戦錬磨の女たちはそんなものに驚かされたりはしない。むしろ、かわいいかわいいと彼女をかわいがっていた。

「多いんじゃないんだよ。女ばっかりなんだよ」

 ふうと大きく煙を吐きながら、一人の女が答えた。その特徴的な甘ったるい香りからして、彼女の持つ煙管には煙草だけではなく地麻ちまと呼ばれる麻薬が混ぜられているようだった。

「女ばっかりってそりゃおかしな軍だな。おっと、姐さん、杯があいてんじゃねえか。おおい、酒だ酒!」

 もう一人の旅装の人物――長い黒髪と凛とした顔つきの女性が店員に叫ぶ。店員がよたよた酒を持ってくると、そちらに神石リンガムの小粒を投げ、酒をかっさらうように受け取った。

「ほら、姐さん。飲みな飲みな。今日はこっちのおごりだかんな」
「ありがと。でも、いいんかい? こんなに飲ませてもらっちゃって」
「いいんだよ。働いてる女にゃ優しくすることにしてんだ。ただでさえ男どもがのさばってる世の中だかんよ」

 みんなも飲んでくれよ! と彼女――リディアが声を上げると、店中の娼婦たちが杯を掲げ、きゃらきゃらとそれに応じる。彼女はそれを満足げに見回した後、周りの娼婦たちとの歓談に戻った。
 そこではオリガが娼婦たちとこんな会話を交わしている。

「あ、でも、中にはいるんじゃないすか。女でも女が好きなのも」
「あー、いるいる。でもねえ、やっぱり数は少ないし、金払ってまでしたがるやつはもっと少ないんだよ」
「あたしらがしてるのは商売だからねぇ。女同士は商売にはなんないね」
「そうそう。だってねえ、女ってのはしつっこいんだよ。男はさ、ほら、一度出しちまえばそれでいいんだけど、女は底なしだから」
「ははあ」

 そんな会話を横目ににやにやと酒を飲んでいるほっそりとした女に、リディアは話しかける。娼婦たちの様子から、この女がこの渡りの娼婦集団の要だと彼女は判断していた。

「でもよ、たしかファーゲンにはショーンベルガーの兵も入ったんだろ? そいつらを相手にするのは?」
「うん。それは縄張り荒らしになるねぇ。あたしらは、土地のもんとは喧嘩しない掟だかんなあ」
「ああ、そっちはファーゲンの奴らの担当になるってわけか」
「そうだよぉ」

 攻め寄せた軍の間で商売するのはよくても、長きにわたり駐留することが確定している軍の間で客を取れば、土地の人間と衝突する。彼女はそう言っていた。
 どうやら、その世界にはその世界なりの取り決めがあるようだった。

「ふうん。じゃあ、大損か」
「いや、そうでもなかったのさ。大もうけとはいかなかったけどね」
「へえ?」

 リディアとオリガが興味深そうに眺めるのに、女はごくごくと酒を飲み、口元を拭ってから続けた。

「女ばっかりの軍だったけどさ。一人だけいい男がいてさぁ」
「ほんと、抜群の男だったねぇ」

 銀の煙管をくわえた女が彼女の言葉に加わる。ぼんやりと煙る店内でも彼女の頬がぽうと染まるのがよくわかった。

「そんな色男だったのかい?」
「違う違う。遊び方を心得てるんだよ。なんと、あたしら全員を買い上げたんだからねえ」

 ほっそりとした女は楽しげに手を振って続ける。

「ありゃあ、あたしらが困ってるのがわかってたんだろうねぇ。まあ、そりゃそうだ。女ばっかりの軍のところに娼婦たちがどやどやとやってきたらね」
「あたしらだって、馬鹿じゃないからね。お呼びじゃないところに来たとわかって、すぐさま帰ろうとしたんだよ。おとなしくさ」
「そうしたらあの人が声をかけてくれたんだよねえ」
「しかも、こっちの言葉でね。まあ、ちょっと下手だったけど」
「かわいいもんじゃないの。あたしら、魔族の言葉なんざわかんないんだから」

 リディアとオリガは目を丸くしていた。
 語られる内容にではない。その話になった途端、周囲の娼婦たちが我も我もと会話に参戦してきたことにだ。

「『お前たちが売っているのはなんだ?』って聞かれたんだよね」
「そうそう。それで、あたしが言ったんだ。『ひとときの楽しみを』って」
「そうしたら、あの人が言ったんだよね。『よし。じゃあ、全員で一晩、俺を楽しませてくれ』ってね」

 楽しげに言い交わす娼婦たちの様子に戸惑いながら、オリガがおずおずと尋ねる。

「それで……全員を相手にしたってわけですか?」

 しかし、その疑問にはより強い笑い声で応じられた。

「いやいや。そうじゃないよ」
「でも、あの人なら、それくらい出来そうだったけどねぇ」
「うんうん」

 そこでリディアの正面のほっそりとした女が説明を加えた。

「飲めや歌えの大騒ぎさ。あたしらは踊ったり、芸をしたり、賭けをやったりしたんだよぉ」
「楽しかったねぇ。ひたすら遊んでるだけなんだけど、ほんとにさあ」
「勘所がわかってるお人だったからかねえ」

 どうやら、娼婦の集団全員を買い上げて、その一人の男のために大宴会を行ったということらしかった。

「そりゃあ豪気だな」

 いかに客が自分以外にいないからといって、娼婦集団を丸ごと買い上げるというのはなかなかに度胸のいることであるとリディアは思う。
 まして、ただ金を渡すのではなく、娼婦たちが後からこんなにも嬉しそうに語るような時間を過ごさせるとは。彼女の斜め前にいる女など、けばけばしい化粧をしながら、まるで子供のように目を輝かせているではないか。
 下手をしたらただの金づると思われてもしかたないというのにだ。

「じゃあ、結局魔族相手には『そういうこと』はなしだったわけっすか?」
「ううん。あたしは抱いてもらったよ」

 オリガが下世話な話をつっこむと、卓の隅でちびちびと酒を舐めるように飲んでいた女がそう応じた。ほとんど少女とも言える年齢に見える彼女は、くすくすと上機嫌な笑い声を漏らしながら続ける。

「あたしは芸もなんもできないもん。それに男が好きでこの仕事やってるから。これは抱いてもらわないとって思ってさ」
「ほうほう……」

 さすがに、抱かれた感想を直に尋ねるのははばかられたようだったが、その態度からオリガの興味がにじみ出ている。
 その様子に少女は少し黙った後で、照れたように呟いた。

「あの人はね、まるであにさんみたいだったよ」

 と。

「ありゃっ!」
「どうした?」

 少女の言葉を聞き、リディアの横にいた女が素っ頓狂な声を上げる。びっくりしたリディアが問いかけると、彼女は言いにくそうに口ごもった。
 代わりに、リディアの正面の女が身を寄せて小声で教えてくれる。

「兄貴みたいってのは、あの娘の最高の褒め言葉なんだよ。いや、褒め言葉なんて言っていいかもわからないくらいの大事な言葉なのさぁ」
「へえ……。それで驚いたってのか」
「ああ。あの娘はさ、実の兄貴に惚れちまったんだ。惚れて惚れて惚れ抜いて、自分が兄貴の傍にいたら不幸にすると悟ったんだってさ。だから……」

 女は身を戻し、肩をすくめる。

「なるほど」

 リディアは目を細めながら、そう頷くしかなかった。


                    †


「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。姐御」
「なんだ。お前、酔っ払ってるのか」

 酒場を出て歩き出したリディアは遅れるオリガを振り返り、呆れたように言った。

「そりゃあ、あれだけ杯を重ねたら……」

 そう愚痴るオリガの足取りは少々怪しい。前に進むことは出来ても、普段通りのリディアには追いつけそうにない。
 娼婦たちに飲まされすぎた彼女はいつになく酔っ払っていた。

「あほだな。ああいう酒場の酒はほとんどを服にこぼすもんだぞ。まじめに飲むもんじゃねえ」
「そ、そうなんすか」

 自分の横に来てぐいと体を引っ張り上げるリディアの言にオリガは目を見張る。

「ああ。ほら、見ろよ。べしゃべしゃだろ」

 言われてみれば、リディアの胸のあたりは濡れていた。月光に照らされても透けては見えないその胸元を見つめ、そういえば出かける前に何重にも布を巻いていたっけとなんとなく思い出す。

「知りませんでした」
「お前、そういうとこ、貴族育ちだよなあ」
「これでも結構苦労してるんすけどねえ」
「知ってるよ」

 そんなことを言い合いながら、二人は宿へと向かう。先ほどまで共に飲み交わしていた娼婦たちからすれば驚くほど高級な宿だが、二人は気にした風もなく入っていく。

「茶でいいか」
「すいません」

 二人とも部屋着に着替えたところで、長いすに座り込んでぐでーっとしてしまうオリガを見て、リディアが立ち上がる。

「本当は珈琲といきたいところだが、北じゃ手に入れるのが面倒だしな」

 手早く水を火にかけ、沸き立つ湯を眺めながら、リディアがそんなことを呟く。
 人界では、嗜好品飲料として、北方では茶文化、南方では珈琲文化が根付いている。
 ゲール帝国はその領内で茶も珈琲も産出するためどちらも好まれているが、アウストラシアでは珈琲を入手するのは難しかった。

「ハイネマンに行けば、珈琲を出す店があるんすけどね」
「腐っても元国都か。まあ、そこまで飢えてるわけでもねえ」

 茶と、それにオリガには白湯も添えて持ってくるリディア。オリガはふらふらしながらも上体を起こし、頭を下げた。

「本当にすいません」
「気にすんな。懐かしいくらいだ」

 言いながら、リディアも茶杯を傾ける。二人揃ってほうとため息を吐き、彼女たちはしばし笑いあった。

「もう寝ちまうか?」
「いえ。話しちゃいましょう」
「うん」

 少しはしゃっきりとしたらしいオリガにリディアは頷いて、それまで収集してきた情報を頭の中で整理し始めた。

「さっきの話に出てきてたのは、やっぱりスオウとやらのようだな」
「はい。ファーゲンまで出てきてるんすね」

 彼女たちは、カラク=イオについて、かなり正確な情報を集めていた。
 スオウという人物が頂点にある組織で、それに従っているのは二千あまりの魔族。しかも、そのほとんど全てが女だという。
 彼らが魔界を離れた経緯や、スオウが魔界の皇太子であるという情報すら得ていないものの、実働部隊が三つあるらしいということや、なによりもその目指しているものを彼女たちは知っていた。

 すなわち、三界制覇という目標を。

「とんでもないこと言い出す割には、そこまでおかしな様子はなかったな」

 そして、今夜はじめて彼女たちはその『スオウ』に直接に接触した者たちと話すことが出来たのだ。

「むしろ、大受けでしたね」
「まあ、連れてんのが女ばっかりらしいから、女の扱いには慣れてんのかもしれねえけどな」

 ただ、とリディアは言った。

「調子に乗らせないで帰らせたのはなかなかだな」
「そうっすね。体も売らないで金払ってくれるなら、もう少しねだってみようとか思っちゃいそうですもんね」
「ああ。いくら全員を買ったつったって、見込んでた儲けよりはずいぶん少ないはずだ。それを満足させて帰しちまうのは大したもんだな」
「人間の心理にも通じてるって思った方がいいっすね」
「ああ」

 頷くリディアの目が警戒するように光る。魔族は元々常識が違う相手である。その上でこちらのことも理解しているとなれば、当然これは交渉相手としてはかなりの難物だ。

「ファーゲンの攻め方のほうはどうだ?」
「ああ、それなんすけど」

 言いながら、オリガは卓の上に置いてあった地図を引っ張って手元に寄せた。ファーゲンの様子を大まかに描いた地図の上には、いくつかの人形のようなものが乗せられている。それは、今日の昼間にオリガが置いていたものだ。

「今朝も言ったんすけど、策自体は大したことないんすよ」

 言いながら、彼女は人形を並べ直していく。まず、水門の前に三体の人形が置かれた。

「ある日、三百の兵が水門前に現れます。このとき、魔族たちは普通の人間がつけるような鎧を身につけていて、とても魔族とは思えなかったそうっす。……相手が女ばかりとも思わなかったみたいっすね」
「まあ、女だとわかれば、そんな背の高い女ばっかりどこから来たんだよってなるだろうからな」

 魔族は概して背が高い。しかし、男女差は当然にあり、いかに長身揃いでも男だと錯覚していれば魔族とは見抜けなくてもしかたないところであった。

「で、この三百が挑発を繰り返します。主に言葉と矢ですね。もちろん、ファーゲンは門を閉じ、矢を射かけます。高所を取ってるのはファーゲンですからね。魔族は逃げ散ります」
「さすがにそれを追うことはしないか」
「追撃するとなれば、それなりの被害を覚悟しなけりゃなりませんからね。ファーゲンからすれば、逃げ去ってくれればそれでいいわけです。ところが、魔族は翌日もやってきた」

 オリガは人形を門の前で何度か行き来させた。彼女が示したとおり、魔族はファーゲンの門前に現れては強く出られて逃げ去るということを繰り返した。

「そして、五日目。ファーゲン側がようやく本腰を入れて『謎の野盗』討伐に出ようとしたところで、密かに湖の側に回っていた魔族の兵四百が都市に侵入。門を開けて、仲間を引き入れました」

 ぽんと置かれた四体の人形が――人間の感覚ではあり得ない――湖上を移動して街に入り込み、ついで正面から入り込んだ三体と合流する。
 そうしてオリガは肩をすくめた。

「これで終わりっす。しかもこのときには魔族は真の姿を現していたらしいっすから……。ファーゲンとしてみれば、いきなり魔族が湖から現れて、しかも正面からも……となって混乱の極致だったでしょうね」
「まあ、びっくりするわな……。で?」

 ファーゲンの占領について、大まかな経緯はリディアも知っている。彼女が求めているのは、その行動を通じてオリガがなにを見て取ったかだ。

「はい」

 オリガは一つ頷いて、人形を指さした。

「魔族はたしかに水上からの奇襲っていう人間が考えつかないようなことをしてます。でも、その点を除けば、なにも変わったことはありません。敵に自軍の兵力を悟らせず、一方に目を引きつけておいて、他方から奇襲をかける。どれも基本的な行動です」
「そうだな。軍事についてはかじってるだけの身でもそう思うよ」
「でもですね。正直面倒なんですよ。こういうことって」

 オリガは顔をしかめてそんなことを言う。

「人間に見えるような鎧を用意したり、人界の言葉で挑発する訓練をしたり、たぶん、色々としてるんすよ。魔族は」
「ああ……。そういえば、あいつらも男の言葉が下手だって言ってたか。首魁でそれなら、まあ、兵は訓練しないと無理だよな」
「ええ」

 オリガは頷いて、人形のいくつかを指で挟み取り、それをこつこつと打ち合わせた。

「でも、ですよ。相手は魔族です。すさまじい力を持っているし、人間の常識の外にいる存在です。たぶん、もっと力押しでも落とせたはずなんすよ」
「かもしんねえな。特に湖面が使えるなら、それだけでもなんとかなったかもしんねえ」
「でも、そうはしなかった」

 オリガの声はより真剣な響きを帯びた。

「今後のファーゲン支配のことを考えたのかもしれません。あるいは、難攻不落であるはずの都市を簡単に落とすという心理効果が欲しかったのかもしれません。いずれにしても、手荒にやってもいいところを丁寧にやった。同時に、先のことを考えるだけの頭もある」

 そこで一拍おいて、彼女はこう結論づけた。

「手強いっすよ、こういうやつらは」


                    †


「三界制覇、か」

 リディアは一人で茶杯を傾けながら呟いた。酔いの回ったオリガはすでに寝室に下がっている。
 彼女自身も寝ようとしたのだが、どうにも目が冴えて、結局こうして茶を飲んでいた。

「会ってみなきゃわからねえが……」

 呟きながら、彼女は鋭い視線を飛ばす。いま、それを受け止める者はいないが、おそらくそれはスオウという人物に向けられている。

「ことによったらゲール帝国をくれてやることになるかもしれねえなあ」

 そう言って、彼女は愉快そうに笑った。
 実に愉快そうに。
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