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なぜか昨日は驚くほどPV数が減ってましたw
この小説も廃れてきましたかね?www
フェアリィ・ダンス
LOF〝本戦〟3
 耳につんざくような歓声が浴びせられた。
 周りにはかなりの数のプレイヤー。客席を覆いつくすほどの数である。
 客席の数から考えると、プーカの全領民の数よりも多いのではないかと思われる。それだけLOFというイベントが人気ということなのだろうか。
 あまりの大音量にインシュヴァルツは首をすくめると、サイアザイドを取り出した。銀の刀身に光が反射し、古代文字が浮かびあがる。
 インシュヴァルツはそれを右に左にと振り回し、その重さを確認する。そして剣を水平に構えたインシュヴァルツは、目の前の男をはたと見つめた。
 観客の歓声のほとんどが彼に向けられていると言っても過言ではない。このプーカではかなりの有名プレイヤー。前回大会、ベスト四まで勝ち上がった実力者、キースである。
 準決勝でフィーランに敗れたという彼だが、相性が悪かったと言うべきであろう。武器のリーチが違いすぎる。
 キースの武器は大きなナックル。その頑丈そうな拳が、あたかも猛獣の様な彼の顔と逞しさによく合っている。
 ナックルの特徴は、軽くても攻撃力が高いものが多いこと、それから連続攻撃が繰り出しやすいことだ。後者は、クロー系の武器にもいえる。
 自分の拳と同じように扱える武器。その攻撃の速さは、剣を振り回すことの比ではない。
 剣を一回振るごとに、何度パンチを繰り出せることか。
 ただ、大きな弱点として、攻撃の有効範囲があまりにも狭いことが上げられる。それはそうだ。自分の腕の長さ分しか攻撃が届かないのだから。
 その長いリーチが特徴の薙刀を持つフィーランと戦うならば、かなりの実力差がないと勝つことは難しいだろう。
 残念ながら、実力にあまり差は無く、彼は敗れることになった。
 それは別にインターネットに書かれていた情報では無く、キースとフィーランの武器を知ったインシュヴァルツが勝手に考えたことであるが。
 キースの戦い方を調べることはできたはずだが、わざわざそうまでして相手の情報を知る必要もなかったし、知ろうともしなかった。
 そもそも、キースの名前はフィーランの過去の戦跡を調べているときに出てきた名前であり、彼と戦うことが決まったのは今日である。
 どちらにせよ、彼はインシュヴァルツにとってもかなり有利なプレイヤーということだ。華爛ほどではないが、サイアザイドはかなりの大剣。当然攻撃範囲も広い。
 インシュヴァルツの腕ならば、相手を近づかせること無く、勝利に持っていけることは確実と言えた。
「貴様、見ない顔だな」
 試合開始三十秒前。初めてキースが口を開いた。見た目にそぐわず、迫力のある低い声である。
 見ない顔というのは当たり前。そもそもがALOにログインして一週間足らずのインシュヴァルツを、彼が目にしている訳が無い。
 しかし本当のことを言えないというのが嫌なところである。何度も言うようだが、初心者がこんな装備を持っているわけが無いのだ。
 持っている可能性があっても、装備できるはずが無い。要求ステータスが高すぎる。
「この大会に参加するのはこれが初めてだからな」
 キースはそうか、と頷くと、インシュヴァルツを上から下まで眺めると、再び口を開いた。
「そんな装備をしているということは、それなりの実力者なのだろう。しかし相手が悪かったと思いたまえ。私には勝てん」
 いかにも自信ありげな口調でそう言うキースが、インシュヴァルツの目には滑稽に映る。
 自分の武器とインシュヴァルツの武器を比べ、どれだけ自分が不利か分かっていないのだろうか。
 それか自分の実力ならば、と思っているのか。
「あんたこそ残念だね。俺と当たったせいで、執政部からおさらばだ」
「中々面白いことを言うな、貴様は。私が負けると?」
 さも面白そうに笑みを浮かべるキース。
 キースとインシュヴァルツ。二人とも自分が思っていることそのままを誇張せずに口に出している。それなのに言うことに相違が出るのは、相手を全く知らないからか。
 笑ったキースにもちろんだ、とインシュヴァルツが答えると同時に、準備時間のカウントダウンがゼロになる。
「本当に面白いな!」
 先に動いたのは、そう叫んだキースだった。


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