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ただいま 検品中  作者: 黒田 容子
12/14

まだ終わらないわよ!

振り返ってみれば、むしろ 楽しかった。

達成できたから、いえるんだろうけど。


改めて、みんなに お礼を込めて 熱がこもった朝礼をやった。

「皆さんのお陰で 物流センターは 運営が出来ています」

本当にありがとうと。


助けてくださいといえる素直な間柄

ありがとうといえる素朴な間柄

柏木の青筋大根ヤローのお陰で、苦労したけど、振り返ってみれば いろんなことが確かめられた

それはそれで。

振り返ってみれば、むしろ 楽しかった。



でもって、数日後

今日は、重役に呼ばれて 報告 兼 慰労の食事会、やってもらいました…!!

本当なら 最後の一勝負を決めてくれた武藤の親父さんが行くべきだけど、

「馬鹿野郎、俺は お上と泥棒は 大嫌いなんだ」断ったので 代理で私が行くことになった。

明日、いよいよ 相手側の商品が 初めて入ってくるのになぁ…ったく 偉い人って全てが他人事なんだら。

ま、でも 料理は 美味しかったからいいや。



「蕃昌、送っていく」

珍しく重役連中が足取りもしっかりとタクシーで帰っていったから、らしい

店先に二人残され、二人で 夏の夜風を浴びる

さすがに 調子に乗って飲みすぎた。夜風が気持ちいい

代行運転の業者の電話番号、聞いてくる。と 青白のっぽのセロリ君(柏木のことね)は 店に戻っていった。


今日は、月が綺麗だ。風もあって、いい夜だね

そんなこととかで 理由をこさえては 飲もうとする武藤の親父さん

馬鹿野郎、大人の楽しい酒ってのは そういうもんなんだ

昔 言っていたなぁ、なーんて 思い出してふと。


MRセロリが未だに帰ってこないことに気が付いた

アンタさあ 代行ぐらいチャッチャと調べなさいよ、と勢いよくドアを開けたら


「いらっしゃいませ」の声が聞こえるよりも早く気が付いたのは…

視界の先で 壁にもたれる男の横顔だった。

「蕃、わるい」え?何 なに? あ、あーっ!!

上品なBGMの中 どさくさに聞こえた ぼたぼたと流れ落ちる水音。

…はきやがった… 


人の慰労会なのに。

「送ってもらう」が「送ってあげる」に変わったのは 言うまでもない

そして、この日の夜、とんでもないどんでん返しがあったのも、また別なお話。

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