第3章 文月学園美少女コンテスト
第十二問 美少女コンテスト高二の部~一回戦目~ ①
【第十二問】 校内アンケート
「貴女がこのコンテストに参加しようと考えた動機を答えなさい」
吉井明久の回答
「みんなに強制的に出場させられました」
教師のコメント
それは気の毒です……どうか気を落とさずに。
土屋康太の回答
「…………あれは、卑怯だった」
教師のコメント
『あれ』というのは、どれのことですか?
霧島翔子の回答
「……雄二のためなら、どんなことだってする」
教師のコメント
先生は大人です。羨ましくなんかありません。
男子女装の部も終了し、高校一年生の部も終わった。
つまりは、ここからは姫路さん達の出番ということだ。
「いよいよだね、ムッツリーニ」
「…………カメラの準備は、万全」
ギラリ!
ムッツリーニのカメラのレンズが、怪しく光る。
それは、ムッツリーニの方の準備も万全だということを安易に表現していた。
この男……さっきまでの恥をここで挽回する気だ!
「ムッツリーニ……今回は期待してもいいんだね?」
「…………俺に任せろ。必ずいい写真を撮ってみせる」
頼もしい……。
今のムッツリーニは、人一倍輝いて見える!
「お主らは本当に楽しそうじゃのう……」
僕の隣では、呆れてるとも楽しんでるともとれない表情を浮かべている秀吉の姿が見られた。
ああ、秀吉……いつ見ても可愛いなぁ。
どうして君は、美少女コンテストに参加しようとは思わなかったのかい?
「……明久よ。今何か変なことは考えてなかったかのう?」
「ううん、なんでもないよ。けど秀吉さぁ、どうしてコンテストに参加しようとしなかったの?」
「……やはり、明久とは一度話して決着をつけねばならぬようじゃな」
ん?
秀吉が怒っている?
何でだろう……僕は真実を言っているだけだと思うんだけど。
「明久……お前は相当のバカだよな」
「失礼な!僕は雄二ほどバカじゃないよ!!」
「お前ほどのバカが他にどこにいるっていうんだよ……」
何でだろう。
僕の周りに、瞬時に味方がいなくなったような感覚に陥るのは。
「ところで雄二。今回のこのコンテストだけど……誰が優勝すると思う?」
「そうだなぁ……正直誰が優勝してもおかしくはないが、やっぱり知名度とかの点で牧野辺りが選ばれるんじゃないか?」
「そうだねぇ……けど、他の人もかなり僅差で迫ってくるだろうね。みんな綺麗だし、可愛いし」
「……そういう言葉は本人がいる時に言ってやれよな」
雄二が呆れたように呟く。
雄二こそ……霧島さんに対して綺麗って、目の前で言えばいいのに。
「さて、そろそろ始まるぞ。明久も、今のうちに誰に投票するか決めとけよ」
……そういえば、忘れていた。
これは観客も参加する形式のものだ。
つまり、僕も誰か一人を選ばなければいけないということに繋がる。
……困ったな。
僕に一人を選ぶことなんて、出来るのだろうか。
「この選択によって、明久の心が誰に傾いているのかが決まる、か……」
「ん?雄二、何か言った?」
「いや、何も……」
『みなさんお待たせいたしました!それではお待ちかねの、高校二年生の部に参りたいと思います!!』
雄二の言葉を聞かせないかのように、実況の声が響き渡る。
よく見れば……男子女装の部の時にいた実況と変わっている。
あの人は……多分先生方に追放させられたのかもしれない。
よっぽどあの人は、変態だったからなぁ……。
『先ほども説明いたしましたが、この美少女コンテスト、高校二年生の部について説明いたします』
そして、司会者の説明も始まり、僕達はその説明を聞くことにした。
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