第3章 文月学園美少女コンテスト
第十一問 美少女コンテスト~男子女装の部~ ④
長かった……何か想像以上に長かった。
たった数分だったはずなのに、僕の体力は限界まで持ってかれた。
僕だけではない……ムッツリーニや他の参加者もだ。
特に……あの司会者は本当に疲れる。
何というか、その……変態の度合いが酷過ぎる。
「お疲れ、ムッツリーニ」
「…………疲れた」
「本当に疲れたよねぇ。出来ればこんなことは二度としたくないよね……」
ムッツリーニもいつもと違うことを相当強いられていたようで、かなり疲れ切った表情を浮かべていた。
ムッツリーニにここまでの表情を見せるとは……あの司会者、相当のやり手だ。
というか、単なる変態だ。
変態度合いで言ったら……ある意味でムッツリーニを超すかもしれない。
無論、性別的な意味で。
『さてこれにて全員の審査が終わったわけなのですが……ここで今コンテストの集計方法について説明させて頂きます』
コンテストの集計方法か……そう言えば分からないな。
審査員が三人ほど壇上に座ってるけど……よく見れば理事長の姿がない。
というか、教師陣はどこにも見当たらない限り、設置系統は先生の協力があったのだろうけど、本番の運営は生徒に任せるというのが方針なのだろう。
機材等を見れば相当お金はかかっているようにも見えるけど……実際には僕が思っている以上にお金がかかっているに違いない。
さすがは文月学園……こんな行事になっても予想を二回りも超える金のかけっぷりだ。
『まずここにいる文月学園生徒会のメンバーによって点数をつけてもらいます。持ち点は一人当たり10点です。一人に10点を入れるのも構いませんし、参加者にある程度点数を分配しても構いません』
なるほど……男子女装の部は僕達含めて10名程だから、機嫌のいい人ならば一人1点ずつ、本当にその人に惚れてしまった人ならば、その人に10点すべてを入れてしまう人も出てくるだろう。
それにしたって、全員分で30点か。
……ということは、まだあるってことだね。
『そして、会場にいるお客様は、誰が一番気に入ったのかを、手元のスイッチで対応する番号を押してください!お客様の持ち点は一人当たり1点です』
観客も点数をつけることが出来るのか。
……何だか随分と本格的なコンテストなんだなぁ。
『ちなみに優勝者には、景品として、女装グッズ一年分をプレゼントしたいと思っています!』
いらないし、一年分ってなんだ?
そもそもそんなのをプレゼントされて、誰が喜ぶというのだろうか。
「……欲しい……」
「「何ぃ!?」」
今誰だ!?
問題発言をした奴は誰だ!?
表に出ろ、表に出ろ!!
ここにご乱心の男子生徒が一名いるぞ!!
『それではそろそろ結果発表と行きますか!集計も終わりましたので……まずは生徒会メンバー三人の意見から見てみることにしましょう!』
司会者がそう高々に宣言すると、三人が座っている席の上のモニターがパッと光りだす。
見ると、そこには参加者全員分の名前と顔写真、更には成績が載っていた。
なんともまぁ……いやに本格的な仕掛けになっていることやら。
『三人の点数を加算するとこうなります!』
三人分の点数が、どんどん加算されていく。
……結果から言うと、ムッツリーニが15点、僕が4点、その他諸々。
……ムッツリーニ、明らかに点数がおかしくないかい?
『おおっとこれは、土屋君の点数が異常に高いようですが……これは一体どういうことでしょうか?』
「やはり……あの恥じらいっぷりが最高だったっすね!」
……右端の男子生徒が、そんなことを言い出す。
ああ、この人も相当頭が逝っちゃってると思う。
「そうね……女の私から見ても、正直いいと思ったわ」
『か、会長からのお墨付きをもらった土屋君!後で私とデートしてください!!』
「!!…………(ブンブン)」
そりゃあ拒否したくなる気持ちも分かる。
『おほん!それでは気を取り直して……それでは結果発表です!』
そして、会場の人達も合わせた点数が、モニターに表示させる。
優勝したのは……。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。