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第2章 長期休暇のお出かけ
第六問 二人きりのお出かけ ②
「まだちょっと早いかな……?」

ポケットの中から携帯電話を取り出して、時間を確認する。
待ち合わせ時間は10時の筈だから……まだ約束の時間よりも30分は早い時間となる。
だというのに……。

「……あれ、美波?まだ9時半だよ……少し早くない?」

まぁ、30分前に来た僕が言えた義理じゃないけど、確かに今日の美波は来るのが早かった。
集合時間厳守とかの問題ではない……いくらなんでもこれは早すぎる。
僕の予想だと……一時間くらい前から来ていたのではないだろうか?

「べ、別にそんなに早くには来てないわよ」
「でも、今はまだ30分前だよ?僕は一応間に合わないといけないから早めに来たんだけど……」

それよりも早く来るなんて。
今日の美波はどれだけ早いんだろうか……。
とりあえず僕は、今日の美波の格好について見てみる。
……赤のTシャツに、白のショートパンツ。
何というか……見ていて、とても、可愛い……。
顔を赤くしているところもまた、いつも見る美波の表情とは違って、何というか、新鮮味も感じる。

「な、何よ……ウチのことをじろじろ見たりして」
「いや、いつもと雰囲気が違うから……思わず見とれちゃってて」
「なっ!?……」

美波の顔も、僕の顔も赤くなる。
……何だか、ものすごく恥ずかしい。
そんな感覚を受けたのだった。

「……そ、そう。ありがとう」
「う、うん……」

やばい。
美波の顔を直視出来ない……今の美波は、あの時見せてくれた表情と同じ。
……やっぱり、いつもとは調子が違う。
僕は、心の中でそう呟いたのだった。

「そ、それはそうと美波。今日はどこに行くのさ?」
「へ?そ、そうね、とりあえず、駅前の喫茶店に入りましょ」
「ラ・ペディスは危険だからやめといた方がいいよ」
「分かってるわよ」

ラ・ペディス。
そこは僕達学生御用達の店なのだが、味はなかなか美味しいと評判の店だ。
しかし、そこには僕達の知り合いの父親が店長を勤めていて、しかもこの父親が……。
しかもその娘もまた、ちょっとした特殊な性癖の持ち主だったりするわけで……。

「と、とにかく。早く行くわよ、アキ」
「わっ!?ちょ、ちょっと美波!手を引っ張らないでよ!」

自然と僕の手を掴み、そのまま前へと引っ張っていく。
……うん、いつもより力は緩めているんだな。
いつもなら手が千切れるのではないかと思うほど強い力で引っ張ってくるのに。

「どこのお店にしようかしら……」
「まだ決めてなかったの?」
「う、うるさいわね!決めてなくて悪いの!?」
「そ、そんなんじゃないよ……時間はたっぷりあるし、ゆっくり選べばいいじゃないか」

そうだ。
今日は時間はたっぷり用意されている。
何せほとんど一日中美波と共に過ごす日となっているわけなのだから。

「……あのお店にしよう、アキ」
「あのお店……うん、いいよ」

美波が指差した店は、なかなかに落ち着いた雰囲気を出している喫茶店だった。
ガラス張りのその店は、外から店内の様子が伺える。
そしてその中に……。

「……ねぇ美波、あれってもしかして……秀吉じゃない?」
「え?……本当ね。姉の方もいるわね」

しかもなにやら秀吉の表情が苦い。
喧嘩でもしているのだろうか?
……あ、秀吉と優子さんがトイレの方に行った。

「……とりあえず、中に入ってみる?」
「……そうね。ちょっと二人の様子も気になるところだし」

僕達は、とりあえず中に入る為と、二人の行方が気になったので、その喫茶店に入ってみることにした。
……それにしても秀吉は、どうして優子さんに捕まってたりしたんだろう?














『まさか秀吉が捕まるとはな』
『…………不可抗力』
『そうだな……明日からは俺達二人で尾行することにするぞ、ムッツリーニ』
『…………問題ない。それより、どうして優子はあそこにいた?』
『さぁな。そればっかりはさすがに俺にも分からねぇよ。それよりも、俺達も中に入るぞ、ムッツリーニ』
『…………御意』
















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