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第1章 アイドルとの出会い
第四問 果たし状 ③
叫び声と同時に、僕達の地面には幾何学的な魔法陣が展開する。
程無くして、それぞれの召喚獣が姿を現した。
僕の召喚獣は、改造学ランに、木刀。
あちらは結構軽装備ながら、武器はリボルバー。
……正直、勝てる気がしないんですけど。
それに、極めつけの点数差。


吉井明久 数学 62点

VS

綾瀬由菜 数学 174点


「……明久、お前本当に勉強してんのか?」
「う、うるさい!僕だってこれでも頑張ってるんだよ!」
「ストライカーシグマⅤを使ってか?」
「もちろんだとも!」

正答率が高いあの鉛筆を、僕が使わないわけがない。
これのおかげで何度危機を救われたことか……!!

「……その前に、数学の試験はマーク式じゃないわよね?」
「うぐっ!」

ま、まさか……精神面からいきなり攻撃してくるとは。
流石はCクラス、なかなかやるな。

「お前……どこまでもバカだよな、本当に」
「失礼な!そういう雄二こそバカじゃないか!」
「少なくともお前なんかよりはバカじゃない……というわけで、始めるぞ」

雄二がそう言ったのと、同時。

「「行け!!」」

僕達はほぼ同じタイミングで召喚獣に向かって指示を出した。
……けれど、

「そこよ!」
「うわっと!」

……全然攻撃出来ないんだけど。
僕が前に進もうとすれば、それを止めるように銃を撃つ。
僕が後ろに逃げようとすれば、それを止めるように銃を撃つ。
これの繰り返し。
……駄目だ、無闇に攻め込めないぞ。

「どうしたのかしら?攻撃しないと、点数を減らせないわよ!」
「くっ!」

いくら何でも、銃は洒落にならない。
もしあの銃で撃たれたならば、間違いなく僕の体はもたないだろう。
僕の召喚獣は特別製で、教師達のと同じように、物体に触れることが出来る。
だが、召喚獣が受けたダメージや疲れは、フィードバックして僕にも返ってくるのだ。
……さすがに銃で撃たれたら、僕死んじゃうんじゃないかな。

「ちっ!弾切れね……」
「弾切れ?」

そうか。
リボルバーだから、弾が切れたら補充しなければならない。
さっき僕に向かって撃ってきた弾の数は、合計七発。
すなわち、七発撃ち終わった時こそ、僕の攻め込むタイミングってことか―――!

「いけ!」
「なっ!?」

屋上の為、隠れる場所がない。
つまり、今の綾瀬さんの召喚獣は、丸腰ということだ!

「喰らえ!」
「くっ!」

よしっ!
これで点数を少しでも減らすことが出来た。
綾瀬さんの召喚獣は、それでもなお弾を補充している。
……恐ろしいほどの精神力だ。

「木刀が武器じゃあ、点数もなかなか減らないわね?」
「くっ……せめて日本刀とかなら」

今更ながら、もう少し勉強しておくべきだったと後悔する僕。
けど、そんなのは後で後悔すればいい。
今は目の前にいる綾瀬さんを倒すことに集中するんだ!
……勝っても負けても、あまり状況は変わらないだろうけど。

「よしっ!弾の補充完了!」
「しまった!」

弾の補充が完全に終わってしまった。
今度は、綾瀬さんの攻撃となる。

「させるか!」

だが、撃たれる前に僕の召喚獣は木刀で一閃。
……やはり点数は減りにくい。

「隙だらけよ!」
「ぐはっ!」

一発撃たれた。
それと同時に、僕の胸が、抉り取られるかのような痛みを発する。
……こんな痛み、今まで一度も経験したことのないものだ。

「くそっ!」

右へ左へ。
僕は召喚獣を動かす。
その位置に、綾瀬さんは銃を撃っていく。
……けれど、それこそが狙い。
三、四、五、六、七……!!

「今だ!!」
「え!?」

木刀による連撃を浴びせる。
ひたすら木刀で殴る殴る殴る―――!!
弾を補充させる隙なんて与えない。
一瞬でも隙を与えてしまえば、僕の負けだ……。

「くっ!小賢しいわね!」
「これで、終わりだ!!」

僕の召喚獣は最後に、綾瀬さんの召喚獣の頭上より、思い切り木刀を振り下ろす。
そして……真っ二つに裂く。
さすがに、残り点数が少なくなっていただけあって、すぐに斬ることができた。


吉井明久 数学 21点

VS

綾瀬由菜 数学 0点


「な、なんとか勝った……」

僕は思わず、座り込んでしまった。
















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