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第1章 アイドルとの出会い
第四問 果たし状 ①
第四問 【英語】

以下の問いに答えなさい。
「I can imagine his astonishment when she asked him to marry her.という英文を日本語訳しなさい」

姫路瑞希の答え
「彼女が彼に結婚して欲しいと言った時の彼の驚きを想像することが出来ます」

教師のコメント
よく出来ました。この英文は時制を気にする必要があるのですが、よく分かりましたね。

土屋康太の答え
「彼女は彼に驚きの想像をすることが出来ます」

教師のコメント
驚きの想像というのはどんなことですか。

吉井明久の答え
「英文にすることが出来ませんでした」

教師のコメント
君は時に私達に驚きの表情をさせてくれますね。見ていて飽きないですよ。














次の日。
僕は、普通に目を覚ました。
けれど、心は晴れないままだった。
原因は、昨日の亜美との一件。

「……亜美に、キスされた?」

そう。
僕は、亜美にキスされた。
……今日の僕は、亜美の顔を見ただけで顔を赤くしてしまうだろう。
そんな、学校へ向かう道でのことだった。

「……ああ、うう」

駄目だ。
昨日のことを思い出せといわれたら、亜美とのキスのことしか思い出せないだろう。
……あんなに顔を赤くして、僕に好意を寄せてくれている(らしい)亜美からの、キス。
それが、どれだけ深い意味がこめられているものなのか、僕は分からないでいた。
考えても、分からなかった。

「……こんな状態でFクラスに行ったら、どんな反応とっちゃうか分からないよ」

多分、冷やかされるか殺されるかの二択しかないだろう。
しかも、後者である確率が格段に高い。

「特に美波とか姫路さんとかに……考えただけで少し体が震えてきたな」

思わず身震いしてしまう僕。
……今日は発言には気をつけることにしよう。
そう決意したその時だった。

「おや?体が震えてるみたいだけど……風邪かい?」

この声は……久保君?

「えっと……久保君、だよね?」
「如何にも。僕は久保利光だ」

メガネをかけた男子生徒が一人、僕に話しかけてくる。
この人は、2-Aに所属している学年次席の久保利光君だ。
ちなみに、姫路さんがいたらその座に座ることも出来なかっただろう。

「それよりも、風邪でもひいたのかい?体を震わせていたみたいだけど」
「ああ……それはこれから起こる恐怖に対する僕の体の正常なる反応だから、気にしなくていいよ」
「恐怖に対する反応?……おかしな発言をしてしまうほど君の体は熱でおかしくなってしまったのかい?」

まるきり僕の言葉をスルーされた気持ちだ。

「いや、まさにその通りのことなんだけど……後、僕に熱は高くないから、おでこを合わせてこようとするのはやめてくれないかな?」

いくら男同士だからと言っても、こんな往来でそんな行動をやられてしまえば、周りにあらぬ誤解を招くかもしれない。
ただでさえ、その方面での僕の評判は……。

「おっと、すまなかった。では、そろそろ僕は授業の予習をしなくてはならないから、先に学校へ行くことにしよう」
「あ、うん。また……学校でね?」
「!!」

何故か顔を赤くする久保君。
……一体どうしたというのだろうか?
実は久保君こそ風邪をひいているとか……。

「……どうしたの久保君?顔が赤いよ?」
「な、何でもない!別に平気だから!……それじゃあ僕は先を急ぐから!」

逃げるようにその場から立ち去って行った久保君。
……あからさまにおかしなその行動に、僕は少しの寒気を覚えずにはいられなかった。
何でかは分からないけど。

「……それじゃあ僕も学校へ行くとしようかな」

改めて、僕は道を歩く。
……さっきまでの体の震えは、いつの間にか止まっていた。

「これは、僕の気持ちが整理出来たことを意味するのかな……まぁいいや」

そんなことを考えている内に、いつの間にか僕は学校についていた。
玄関へ行き、僕は自分の上履きを取るために下駄箱を開く。
すると、

「……ん?」

中から一通の手紙が出てきた。
綺麗な封筒に入った、一枚の便箋が。

「はっ!?これってまさか……ラブレター!?」

叫んで、思わず僕は周りを確認する。
……よし、周りに敵なし。
どれどれ、じっくり中身を見てみることにしよう。
封筒の封を開き、中身を取り出す。
白い紙に書かれた黒い字を見て、僕は……。

「……え?何これ?」

そんな反応を取った後で、

「え……えええええええええええええええええええええええええええ!?」

大いに驚いてしまった。
原因は、この手紙に書かれていた文字。

『吉井明久!俺はお前が憎い!!昼休みに屋上に来たれたし!!!一人で来いよな!!!!絶対来いよな!!!!!来なかったら……泣いてやる!!!!!!』

「これ……明らかに果たし状だよね?」

けど、どうして僕に果たし状なんかが届いたのだろう?
……分からないけど、とりあえず僕は、この手紙を鞄の中に仕舞い、教室へと向かったのだった。
















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