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第1章 アイドルとの出会い
第三問 少女の妹 ④
「イタタタタ……朝からなんてついてないんだろう」

僕は、痛む体に何とか活を入れて、授業を受けた。
今は昼休み。
いつも通りなら昼ごはんを食べる時間なのだが、

「弁当も何も持ってきてないんだよなぁ……」

もとより昼食を作る金など何処にもあるわけがない。
だから弁当も持ってきていなければ、夕食すらひょっとしたら食べられないような状態になっているかもしれない。
……というのは、僕の前までの生活。
今日は弁当を持ってきていないのは事実だが、ここ最近、うちの姉が帰って来た時があったのだが、その一件以来はきちんと食事を取るようにしているのだ。
……そして、後数日で姉が再び帰って来る。
だから、こんなにぐうたらしている生活も、後数日で終わってしまうということだ。
あんなはずではなかったのに……。
……ああ、そんなことを言ってるけど、やっぱり弁当を持って来なかったのは痛いなぁ。

「お腹空いた……」

そういえば、前にもこんな一件があったっけ。
あの時は確か……美波が弁当を持ってきてくれた時だったっけ。
……いろいろあって、食べれたのは昼時からかなり時間がそれた時だったけど。

「……こんな生活してることを姉さんにバレたら、一発退場だろうな」

とりあえず荷物をまとめている間だけの平穏な日々。
だが、それも後数日で……。

「……そういえば、よく考えてみればヤバいことになりそうな予感がするんだけど」

確かに、この状況は正直言ってヤバい。
転入生である亜美が、久々に出会ったと思ったら、結婚の約束を結んでいたという衝撃的真実。
もし亜美が抱き着いてきたなんてことが姉さんにバレたら……不純異性交遊として姉さんからの罰を受ける羽目に……!!

「……それだけはなんとしても避けないと。その為にも、何とかして亜美を説得する必要があるかな……」

亜美は今どこにいるのだろうか。
多分教室にいると思うけど、何となくAクラスには入りづらい。
……霧島さんとかに会えたならなんとかなるかもしれないけど、僕一人になると入ることすら出来そうにない。
門前払いに決まっている。

「……とりあえずAクラスの前まで行ってみるか」

そう決めた僕は、とりあえず歩き出す。
それと同時に、

「バカなお兄ちゃん~!!」

ドン!
激しい衝突音と共に、僕の背骨は悲鳴をあげた。
は、葉月ちゃんか……って、

「葉月ちゃん……なんで学校に?」

若干苦しみながら、僕は葉月ちゃんにそう尋ねた。
すると葉月ちゃんは、

「お姉ちゃんにお弁当を届けに来たです」
「美波に?……また弁当忘れて行ったの?」
「そうみたいなんです……よかったら、お姉ちゃんに渡しておいてくれませんか?」

……ちょっと今はキツい所だ。
先ほどまで僕は、美波からの愛の(?)制裁を受けてきた所だし。
……美波だけではなく、Fクラスのほぼ全員からの集団リンチに遭ってきたばかりなので、ちょっと教室の中に入りづらかった。

「……ごめん。ちょっと事情があって僕は中に入れないんだ。だから、葉月ちゃん一人で弁当を届けておいてくれないかな?」
「分かったです!教室までの道は覚えてますから、なんとかなると思います!」
「それじゃあ……またね、葉月ちゃん」
「はい!」

最後に僕は、葉月ちゃんの頭を撫でてあげる。
すると葉月ちゃんは、気持ち良さそうにしながらその行為を受け、しばらくすると、学校の中へ走り去って行った。

「……ふぅ」

何故か、溜め息が洩れる。
……さて、これから僕は亜美を探さないといけないわけなのだけど。

「亜美は……どうして昔の約束を覚えていたのだろう?」

例え覚えていたとしても、あんな約束は破棄にしてしまえばよかっただろうに。
僕以外にも亜美にぴったりな人はいるはず……。

「あれ?明久君だ!こんな所で何してるの?」

その時。
背後より亜美の声が聞こえてきた。
本当に亜美なのかを確かめる為に、僕は後ろを振り向く。
するとそこには、笑顔の亜美が、手を振っている姿があった。
















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