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第1章 アイドルとの出会い
第三問 少女の妹 ②
「どうしたの葉月ちゃん?こんな所に来て」
「お兄ちゃんこそどうして公園のベンチで夕日を眺めてたりしてたんですか?」

暇だからと言えば、信じてもらえるだろうか?

「暇だから?」
「多分暇な様子ではなかったと思います」

やっぱり駄目か……。
それなら、次なる手を使おう。

「Why don’t you do your best!」
「ああ、取り乱しましたね」

何故バレた!?
完璧なる証拠隠滅だったはずだ。
……さすがは美波の妹、恐るべし。

「ところでバカなお兄ちゃん。ひとつ気になることがあったんですけど」
「ん?気になること?」

葉月ちゃんの言う気になることって何だろう?
気になって僕は話しを聞いてみると、

「今日お姉ちゃんが家に帰ってきた時、何やらものすごく怒っているような感じだったんですけど……何か心当たりとかありませんか?」

心当たりは大ありです。

「さ、さぁ……僕は何も知らないけど」
「そうですか?家に帰ってきた時に、『アキめ……明日学校に来た時、詳しく話しを聞き出すんだから(怒)』とか言ってましたけど」
「激しく心当たりがあります」

さすがにそこまで言われてしまうと、僕としても隠し通せる自信がない。
というか、もとより隠す理由もない。
そんなわけで、僕は葉月ちゃんに理由を話してみる。
あまり意味はないかなとか思いながら。

「そうだったんですか……あの『MARNO』が転入してきたんですか」
「うん。そんなわけで僕の周りはさらにカオスになるばかりで……」

最も、そんな話をしたところで無駄だと思うけど。

「それで、バカなお兄ちゃんはその子と『結婚』の約束を結んでしまった、と……」
「……まぁ、そんな所」
「お兄ちゃん、それじゃあ私との約束は遊びだったんですか?」
「い、いやそうじゃないよ!」

小学生の女の子が、なんて言葉を覚えているんだ!
最近の小学生は、本当に進んでいるのか!?

「……なんて、冗談です」
「へ?冗談?」
「だって、バカなお兄ちゃんは、将来私のお婿さんになるんですから」
「……それは、まぁ」

もし本当にそんなことがあったとしたら。
美波は間違いなく僕のことをブチ殺しに来ると思う。

「それじゃあ、お姉ちゃんとの誤解を解かないといけないわけですね?」
「結果的にはそうなるかな……あ、このことは美波には言わないでくれる?明日、僕の口からちゃんと言いたいから」
「分かりました。そこまでおっしゃるのでしたら、私はお姉ちゃんには何もいいません」

よかった……葉月ちゃんが物分かりのいい子で、本当によかった。

「それじゃあ、私はこの辺で失礼しますね。そろそろ帰らないと、お姉ちゃんも心配しちゃうかもしれないですから」
「あ、うん。またね、葉月ちゃん」
「はい!バカなお兄ちゃん!」

最高級の笑顔を僕に見せ、それから元気に走り去って行った。

「……それにしても、僕はどう謝ればいいんだろう?」

早速僕は、そのことについて悩む必要があった。
……どう謝れば、美波に、そして姫路さんにどう謝ればいいんだろうか?
そして何より、亜美にどう話しを持ちかければいいのだろうか?

「こんな時、雄二に頼るのが一番いいだろうか?」

……悪友の顔が、一瞬思い浮かばれる。
……いや、これは僕の問題だ。
僕自身の力で、僕が解決するべき問題なんだ。
だから、誰の手も借りない。
自分の力で何とかしてみせる。

「……とりあえず、まずは家に帰ろう」

辺りが暗くなってしまう前に、僕は家に帰ることにした。
その道中でも、これからどうするべきなのかを考えていた。
















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