ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第1章 アイドルとの出会い
第二問 少女との出会い ⑤
「……ハッ!!」

話終えた後で、僕は普段よりも数倍は早い動きで体を動かしていた。
見ると、先程まで僕がいた場所には、大量のカッターナイフが突き刺さっている。
……おかしい、ここは屋上だぞ?
一体、どこから……な、何!?

「「「「異端者には死を!!」」」」
「いつからそこにいたの須川君達!?」

さっきまではいなかったはずの須川君達が、たくさんの同士を引き連れて、屋上に繋がる扉の前に来ていた。
……目元が怪しく光っていて、正直怖い。

「こ、これはどういうことだ!?」
「みんな!やっぱり吉井明久を死刑にするべきだとは思わないか!?」
「「「「当たり前だ!!!!」」」」
「モテる男は憎くないか!!」
「「「「憎いに決まってる!!!!」」」」
「……というわけで、覚悟は出来ているか?」
「ちょっと待って!僕にも弁護させてよ!!」

ま、まずい。
このままだと、僕の命は確実に取られる。
東京湾に沈される―――!!

「……仕方ない。五秒だけ時間をやる。カッターナイフで刺されて死ぬか、ガソリンでこんがり焼かれるか、ここから特別なバンジージャンプをやるか、選べ」
「どれも全部死に直結するよ!!」

コイツらの目はマジだ。
早くどうにかしないと、本当に僕は殺されてしまう。
こんな時はどうすれば……そうだ!!
優しい姫路さんなら、どうにかしてくれるかもしれない!!
そんな期待の眼差しで、僕は姫路さんを見たけれど、

「そんな……明久君が、そんな約束をしてたなんて」
「なんかデジャブを感じるんだけど!?」

駄目だ。
美波との一件の時と同じような反応を繰り広げてる。
……次は、美波……は気にしないでおこう。
決して、振り向こうとしたところで殺気を感じたから頼るのをやめたわけじゃない、うん。

「くっ……ならば雄二!!」

雄二なら、何かをしてくれそうな気がする!
そう思って目を合わせようとしたら……。

「……全員、まとめて明久を殺れ!!」

目も合わせずに、みんなに命令を出していた。
死んじゃえばいいのに。

「こうなったら秀吉……ってあれ、いない!?」
「…………そうくると思って、さっき教室に帰しといた」

くっ、ムッツリーニめ。
親友を裏切るというのか!?

「…………裏切り者には、死を」
「……僕の命も、ここまでなのか」

策は尽きた。
もはや僕に出来ることは何もない。
……悔しいけれど、僕の人生は、ここで終わりを迎えてしまうのか。
屋上から出ようにも、入り口は須川君達に完璧に確保されている。
柵から降りることは不可能。
……周りに味方は、いない。
……さよなら、僕の人生。

「ま、待って!!」
「「「「!?MARNOちゃん!?」」」」

その時、僕の前に立った一人の少女がいた。
……こんな奴らに勇敢にも立ち向かったのは、亜美だ。

「あ、亜美?」
「やめてよ、みんな。明久君が困ってるじゃない!」

どうやら亜美は僕の味方でいてくれるようだ。
よかった……少なくとも僕の命は救われた……。

「明久君は……私のお婿さんになるんだから!!」

爆弾を落としただけだった。

「吉井!殺す!」
「ちょ……みんな、落ち着いてってば!!」

暴徒と化したクラスメイトから逃げる為に、僕は何とか策を練る。
……けど、どう考えても状況は悪くなっていくだけだ。
……ああ、僕はこのまま死ぬのか。
短い人生だったな……。
結局、この騒動は、鉄人が屋上に来るまで続いていたのだった。
















+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。