2人はお似合い?縦書き表示RDF


名探偵コナンアニメ版の『大捜索9つのドア』から分岐したお話です。あの時もし、コナンが帰っていたら・・・あの時、コナンでなく哀が捜査をしていたら・・・と考えて、書いてみたものです。長々となりましたが、本文へどうぞ。
2人はお似合い?
作:ユーリ


私の名前は灰原哀。
帝丹小学校1年生で、少年探偵団の1人。
といっても、小嶋君達になかば強制的に入れられたんだけどね。
今日私達は、ある事件に出くわしていた。
その事件は、マンションのそばを通りかかった時に起きた。
上から、指輪とS字フックが落ちてきたのである。
3つを組み合わせると、『SOS』の形になる。
小嶋君、円谷君、吉田さんは、誰かがあのマンションのどこかに閉じ込められていて、助けを呼ぶためにこれを落としたと推理した。
私と工藤君は、しかたなく3人についていったが、イヤな事も起きた。





最初に訪れた部屋では、態度が悪い女の人に追い返されるし、次に犯人だと思って追いかけた2人組は、ただのカップルだった。
私達は、ひとまずマンションの玄関へ来た。
コナン「わかったか?ここには何もないんだよ!オレはもう帰るからな!」
そう言って、工藤君は外に出て行ってしまった。


歩美「どうする?」
元太「そうだな・・・」
光彦「今日はもう帰りましょうか。」
哀「じゃあ、あなた達は先に帰りなさい。私、トイレに行きたいから。」
元太「そうか、じゃあなー!」
歩美「また明日ー!」
光彦「学校で会いましょう!」
哀「じゃあねー!」
小嶋君達が見えなくなったのを確認すると、私はコッソリとマンションに引き返した。
哀「工藤君は何もないって言ってたけど、やっぱりコレ、気になるわ・・・」
そう言って、私は吉田さんから預かっていた指輪とS字フックを取り出した。
哀「どう考えても不自然だわ・・・もっとちゃんと捜査した方がいいかも・・・工藤君はもう帰っちゃったし、今回は私1人で捜査しなきゃ!」
私は、なんだかやる気が出てきてしまった。
哀「・・・っていうか・・・私さっきからトイレずっとガマンしてたのよぉ〜!!」
私は、急いでマンションの中に駆け込んだが、大変な事に気づいた。
哀「どうしよう!私、入れないじゃない・・・」
「どうかしたのかい?」
哀「え?」
私が振り向くと、さっきのカップルが立っていた。
「あら?この子、さっきの子供達の1人じゃない?」
「お嬢ちゃん、どうしたんだ?」
哀「実は・・・その・・・トイレに行きたくなっちゃって・・・」
私は、両手をモジモジさせながら言った。
「なんだ、そんな事ならオレ達の部屋のトイレ貸してあげるよ。」
「さ、来て!」
哀「あ、ありがとうございます・・・」
私は彼らについていき、トイレを借りた。
その後、ジュースまでごちそうになった。
「じゃあな、お嬢ちゃん!」
「気をつけて帰るのよ!」
哀「ありがとうございます!」
私は彼らに別れを告げ、部屋をあとにした。





哀「さて、あの人の部屋はっと・・・」
私は、最初に訪れた態度の悪い女の人の部屋に向かった。
幸い、名前はメモしていたので、難なくたどり着いた。
哀「ここだわ・・・どうやって入ろうかしら・・・」
私がドアにもたれかかると、ドアがキィーッと開いた。
哀「あら?カギ掛けてないんだ・・・不用心ねぇ・・・」
私は、何のためらいもなく部屋の中に入っていった。





哀「・・・ん?」
私が耳を澄ますと、部屋の奥から誰かのうめき声が聞こえてきた。
私は、そのまま奥の部屋に入り込んだ。
哀「あ!!」
私の目に写ったのは、手足を縛られ、さるぐつわをされた女の人の姿だった。
哀「や、やっぱりそうだったんだ・・・待ってて、今ほどきに行くから・・・」
私はその時、完全に油断していて、背後から私に近づく人影に気がつかなかった。
哀「うっ!!!」
突然、私は背後から口をハンカチで塞がれた。
哀「むぐぐ〜!!!」
私はジタバタともがいたが、どう考えても大人の力に勝てるハズがなかった。
哀「うぅ・・・」
私は気が遠くなっていき、そのまま倒れて気絶してしまった。





哀「ん・・・」
しばらくして、私は目を覚ました。
哀「!!!ん!んんっ!!」
気がつくと、私は手足を縄でグルグル巻きに縛られ、口にさるぐつわをかまされていた。
哀「ん〜ん〜!ん〜ん〜!!」
私はジタバタともがいたが、ダメだった。
哀「うぅ・・・」
私が途方にくれていると、あの女の人が部屋に入ってきた。
「あら、お嬢ちゃん・・・お目覚め?」
哀「ん!んんん!!」
私は、女の人をにらみつけた。
「お嬢ちゃん、探偵ゴッコはほどほどにしておくものよ・・・」
私は、言い返す事ができなかった。
それ以前に・・・
情けなかった。
私は、工藤君のためにがんばると、あの日、心に誓ったハズだった。
それなのに、こんなミスを犯して、犯人に捕まってしまうなんて・・・
私は、自分が情けなかった。
「さて、あそこの女は始末するつもりだけど、お嬢ちゃんはどうしようかしら・・・」
私は、ブルブルとふるえていた。
「あの女を消して、逃げるつもりだったのに・・・お嬢ちゃんが入って来ちゃうんだもの・・・」
女の人は、ふるえている私をジーッと見た。
「しかたないわ・・・口封じに、このお嬢ちゃんも始末しようかしら・・・」
哀「!!」
私は、ブルブルとふるえた。
私は、あの女の人が監禁されている現場を見てしまった。
それで、今、私はこの女の人に捕まっている。
この私に、選択の道は残されていなかった。
「お嬢ちゃんには悪いけど、あの女もろとも死んでもらうわ・・・」
そう言うと、女の人はナイフを取り出した。
哀「んん〜!!んん〜!!」
女の人は、ゆっくりと私に近づいてくる。
元はといえば、私の自業自得だ。
私が油断していたから、こんな事になってしまったんだ・・・
でも、私は死にたくなかった。
哀「(イヤだ・・・イヤだよ・・・私・・・まだ死にたくない・・・やりたい事、これっぽっちもやっていないのにさ・・・た、助けて・・・工藤君・・・!!!)」
私は、涙を流していた。
女の人は、ナイフを振り上げた。
「覚悟しなさい・・・」
哀「ん〜!!!(イヤァ!!!)」
私が悲鳴をあげ、女の人がナイフを振り下ろそうとした、その時だった。
「そこまでだ!!!」
「何!!?」
哀「(え?)」
私と女の人が振り向くと、そこには工藤君と、さっきの男女ペアが立っていた。
「ど、どうやって入ったの!?この部屋のドアには、カギを掛けていたハズなのに・・・」
コナン「この2人に体を支えてもらって、博士にもらった『何でも開け〜る』でドアを開けたのさ。」
「ク、クソ!」
女の人は、工藤君に襲いかかろうとしたが、それよりも早く工藤君が麻酔銃を放った。
パシュッ!
プスッ!
女の人は、気絶した。
コナン「灰原!!」
工藤君は私に駆け寄り、縄とさるぐつわを解いてくれた。
その向こうで、男女ペアのうちの男の方が犯人の女性を縛り、女性の方が捕まっていた女性を解放していた。
コナン「灰原、大丈夫か?」
哀「う・・・うぅ・・・江戸川君〜!!!」
コナン「うわっ!!」
私は工藤君に抱きつき、泣き出してしまった。
哀「え〜ん、え〜ん・・・江戸川君・・・私・・・とても怖かったよぉ・・・」
コナン「大丈夫だよ、灰原・・・」
工藤君は、泣きじゃくる私をそっと抱きしめてくれた。
それからしばらくして、工藤君達が呼んだ警察が到着し、女は無事逮捕された・・・
普通なら、これで終わりなのだが、そうはならなかった・・・


翌日・・・



元太「コ・ナ・ン〜・・・」
歩美「は・い・ば・ら・さ〜ん・・・」
光彦「こ・れ・は、ど・う・い・う事ですか〜?」
コナン・哀「ど、どうしたの3人とも・・・」
私と工藤君は学校に着くなり3人に囲まれ、詰め寄られていた。
光彦「どうしたもこうしたもありませんよ!何ですか、これは!!」
そう言って円谷君がバン!と机にたたきつけた今日の朝刊には、昨日の事件の事が一面に載っていた・・・
コナン・哀「あ・・・」
私と工藤君は、一面を見て、唖然とした。
一面には、私達の事がしっかりと書かれていたからだ。
『帝丹小学校少年探偵団の美男美女カップル、女性拉致事件を見事解決!!『イヤー、あの2人は本当に頼りになるんですよ!佐藤君が、大人になったらぜひ警視庁に入れましょうとはりきってましてなー!』と目暮警部は語る・・・』
コナン「目暮警部・・・」
哀「私達の事は伏せておいてって言ったのに・・・」
写真までついていては、もうごまかしようがない。
元太「オマエらぁ〜!!」
歩美「またヌケガケしたわねぇ〜!!」
光彦「許しませんよぉ〜!!」
コナン・哀「う・・・うわぁ〜っ!!!」
私と工藤君は、小嶋君達に追い回され、帝丹小学校内を逃げ回った。
そして、彼らが私達を許してくれるまで、さらに3日かかった・・・


どうでしたか?よかったら、挿し絵のような物も送っていただけると幸いです。













ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




◆BACK
小説家になろう