5月[ミサンガと記憶] 2.出会い その2
そんなこんなで、俺達は京都にある中くらいの大きさの一般的な(観覧者とかメリーゴーランドとかコーヒーカップとか・・・がある)遊園地に行くことに決めた。決めるうえで色々と話すうちに、若葉の敬語は無くなった。これは、警戒心が解けたってことなのかな?
そして、着いた。案外大きかったので若葉は少し驚いていた。俺は、修学旅行のお小遣いがまだかなりあまっていたので、男としての尊厳を保つために?おごることにした。
俺 「俺がおごるよ。」
若葉 「えっ!そんなの悪いよ〜。」
俺 「俺も男だ。おごらせてくれ。」
若葉 「アハハ♪訳わからないけど、じゃぁお願いしますっ!」
ほ・・・訳わからないとか言われたような気がしたけど、おごれてよかった!
入場したのはいいが、かなりたくさんアトラクションがあるみたいだな。
俺 「まず何にのる?」
若葉 「ジェットコースター?」
俺 「う・・・・」
若葉 「まさか、苦手なの〜?」
俺 「いやいや!大丈夫に決まってんじゃん!・・・多分。」
実は、小学5年の時に乗ったのが最後なんだよね。しかもメッチャ怖かったし。そして乗る。
・・・・・・・・・・・・・
俺 「案外楽しいじゃん?」
若葉 「うんっ!」
若葉はこういうのは得意らしい。
そういえば、さっきからすれ違う若者がたまに振り返る。理由は大体分かる。若葉は一般的にカワイイ。そして、そんな子が男の俺と一緒に歩いてるから、デートと間違えられてる。ん、妬まれてる?なんかいい気分でもあるし複雑な気持ち・・・
そして、その後2アトラクションぐらいまわったところで、若葉が『いいもの』を見つける。
若葉 「これ、行こう?」
遊園地のお約束『お化け屋敷』。
俺 「もちろんOK〜」
俺はこんな作りものなんかを怖がるほどの男じゃありませんから。でも、若葉はちょっと怖そうだ。
入場口は、いかにもって感じの作りだ。中に入ってみると、ギリギリ先が見えるぐらいの暗さだった。
俺 「足元気をつけろよ。」
若葉 「うん・・・・・・ひ!・・」
俺 「どうした?」
若葉 「足にプヨッ・・って。」
俺は手探りして拾ってみた。
俺 「プッ!ただのコンニャクだよ」
若葉 「な〜んだ!もぉ〜、笑わないでよ!」
表情はあんまり見えないけど、多分笑ってる。
その後も、ボロチョウチンやら、コンニャクの襲来が多数あったが、若葉がたまに悲鳴を上げるだけで、俺は全然驚きもしなかった。
俺 「これじゃお化け屋敷じゃなくて『おバカ屋敷』だな」
若葉 「そんなこと言ってるとバチがあたるよ。」
そして、入場してから3分ぐらいたったころ
・・・ドンッ!
俺 「いてっ」
何かにぶつかって・・顔を見るとその顔は・・・ライトで照らされて・・・
俺 「をおおおおお!」
若葉 「きゃあああ!」
・・・・・・・・・・・・・
その後はダッシュで逃げたからあんまり覚えてない。俺が悲鳴を上げた理由?それは、そのお化け(ゾンビ)の顔が、豪の寝顔にそっくりだったからさ。
若葉 「あ〜れ〜???エへへ♪叶汰クン?ビビってるじゃん?」
俺 「いや、親友に再会してしまって。」
若葉 「はい?」
俺 「気にしないでくれ・・・」
そのあと、若葉からなんどか頬をツンツンされながら笑われた。いや、あれはシャレにならないって。ウチの学校の女子なら気絶してるぞ。なんか血ぃ噴き出してたし。
その後も、いくつかアトラクションをまわった。閉園時間も近くなり、俺達が最後に選んだリアクションが観覧者だ。あたりは夕暮れの光でほのかに赤くなっていた。
乗り込むと、俺達は向い合わせで座った。 |