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モラトリアム 〜未熟な感情の中学生達〜
作:イシュキック



5月[ミサンガと記憶] 3.夢の中で その2



やっと昼食だ。いつもどおり6人で食べる。
晴 「今日も真琴の弁当は美味しそうだね〜」
真琴 「へへ♪サンキュ」
真琴の家族は、父親と弟だけだから、昼ごはんは真琴と弟で交互で作っている。だから真琴は料理がうまい。今日の弁当もタコさんウインナーやら卵焼きやらいろいろ入ってて旨そうだ。
俺 「真琴が作ったんだろ?」
真琴 「そうだよー!」
やっぱり。弟はウインナーをタコさんにしないもんな。
豪 「そのベーコン巻き食っていいか??」
と言いつつもう手に取っている豪。
真琴 「いいよ・・・・って・・あっ・・・」
一同 「あ」
豪 「ムグムグ・・・どうひた?」
一同 「・・・」
今、ベーコン巻きに、緑色の仕切りがついてたような。あの海苔みたいなやつ。
豪 「ゴクン。ん、なんか今日のは歯ごたえがあったな。」
やっぱり!?
未来矢 「食べちゃったよ・・・」
未早矢 「この間はツマヨウジまで食べてたけどね。」
未早矢がボソッと呟いた。う〜ん、危ないやつ。しかし、こいつらと楽しく喋ってると俺の悩みも吹っ飛びそうだ。

そして、昼休みも終わって午後の授業に入った。
今日の午後の最初の授業は体育だった。男子は野球。女子は体育館でバレー。面倒くさいけど、エスケープするわけにもいかないので、俺は滅多にボールが来ない外野で守っていた。そこでまた、若葉のことを考えていた。考えるというより、何なのかがわからないでボーっとしてる感じ。そして1回オモテ。いきなり内野陣のエラーでノーアウト満塁らしい。なんか打席から豪の声が聞こえるな・・・どうでもいいか。俺はまたボーっとしていた。

ガキーン!

豪 「叶汰!あぶねぇ〜!」
俺 「ん?」
顔をあげると、目の前に何かがあった。丸いな、回転してるな、縫い目があるな・・・
!!!
ゴッ!という鈍い音とともに、俺の意識は遠のいていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

どこだっけ?ここ?・・・
ああ、この感じは夢かな?心地いいって言うか暖かいって言うか。しかし、妙にリアルな夢だ、耳もしっかり聞こえるし、目もしっかり見える。まるで、本当にそこにいるみたいだ。
ここは・・・病室かな?見たところ、人の気配はあまりない。視点を横に移すとその病室のベッドに1人の女の子が座って外を見ていた。
俺 「あ・・・・ああ・・・うそだろ。」
俺 「若葉ッ!」
しかし、やっぱり夢らしく、俺の声は聞こえてないみたいだ。
なんでだ?あの日、あそこにいた若葉が何で病室にいる?それより、なんなんだこの夢は?
俺が夢の中でパニックになりかけた時、一人の小さい男の子が病室に入ってきた。







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