十四話 ひととき
「次は暗号を解いて賞品ゲットよ〜!!」
一言が終わって二時間ぐらいしたら園子が大声でそう言った。今は、ちょうど七時半だ。時間が経つのははえーな。っつーか、俺二時間も時間あったのに服部や探偵団のみんな、母さんと父さん、蘭とかと話してたら晩飯食えなかった。まあ、三時ぐらいに色々食ったからあんまり腹減ってなかったけどな。
「今から皆さんに暗号のかかれた紙を渡しま〜す!!その暗号にかかれている場所に、賞品があるわよ〜!!」
園子がそう言うと、園子ん家のメイドが二人でてきてみんなに暗号のかかれた紙を配った。
『ドンナトキモキザマレルモノ、ソレヲアラワスモノノシタカラミエル
タクサンノヒカリ、ソノマシタニサガシモトメテイルモノハアル』
どんな時も刻まれるっつったら、時間だろ。時間を表す物っつったら、時計だよな。しかも、こんな大きな部屋に時計が一個しかないっつったら時計で決まりだな。問題は、たくさんの光だ。この部屋、どこも明るいしな。まあ、一応時計の下に行ってみるか。そしたら一番光ってるとこがあるかもしんねーしな。
俺が時計の下に行ったら、服部も来た。
「工藤もここまでは暗号解けたか!!問題は、この次やな。」
こいつも、ここまでは簡単だった様だな。俺は暗号のかかれた紙を見ながら服部に返事をした。
「ああ。ここに来てみれば分かると思ったんだけどよー。どこも光ってるぜ。」
服部も苦戦してるようだ。
「あの姉ちゃんが考えたんやから、そんなに難しない思うんやけどなー。」
服部の言う通りだ。園子が考えたんだから、そんなに難しくないはずだ。探偵団のみんなや、おっちゃんと真さん、蘭と和葉ちゃんを除けば、みんな俺と同じところまでは解けてるらしいしな。みんな、こっちを見てやがる。もっとも、父さんは全部解けたような顔してるけどな。
俺は少し歩きながら考えた。すると、園子とメイドが話してるのがきこえた。
「今日、晴れて本当に良かったわ!!」
「そうですね、お嬢様!晴れなかったら、暗号がつかえませんでしたし。」
「お二人とも、少しお静かにして下さい!!皆様にきかれてしまったら、暗号がばれてしまいますよ!!」
「そうね!二人とも、もう家事に戻っていいわよ!!」
なるほど。今の時期、八時になれば十分星は見えるよな。しかも、晴れてなきゃ暗号がダメになるってことはたくさんの光は星で確実だ。時計の下にちょうど、小さな窓があるしな。
俺はその窓を音をたてずにあけた。予想通り、満天の星空だった。俺はそこから、誰にもばれないように外に出て暗号ように置いたと思われるはしごを上って屋根の上に行った。たくさんの光、その真下、つまり満天の星空の下の屋根の上ってことだろ。でも、あの窓から抜けられる体の大きさでラッキーだったな。
屋根の上には、板チョコが十枚ぐらいはいりそうな箱が置いてあった。俺はその箱に近づいてその箱をあけた。中に入っていたものは
『ハズレ』
とかかれた紙切れ一枚。
「はぁ!?」
俺は思わず声に出した。
「工藤新一君いや、今日までは江戸川コナン君かな?」
聞き覚えのある声がした。
「キッド!?」
俺は声のする方を向くとすぐにそう叫んだ。
「そんなに大声を出さないでください。本物の宝はこちらですよ。」
キッドは笑みを浮かべながらそう言って、指をパチンとならした。そしたら、俺の手の上にキレイにラッピングされた箱が現れた。
「名探偵、それでは。」
俺は去ろうとするキッドにむかって言った。
「何で、来たんだ?」
キッドは
「貴方の幼き姿を、もう見れないからですよ。」
と言って、ハンググライダーで去っていった。
「俺も、この姿でまたお前に会えて良かったよ。」
俺は、誰もいない満天の星空にむかってそう言った。 |