十話 かくし事
探偵事務所に入ると、蘭が電話していた。
「園子、みんな誘えた?」
電話の相手は園子らしい。みんなって、誰のことだ?
「本当!?ありがとう!じゃあ、コナン君帰ってきたから!」
蘭は、俺がいるのを知ると電話を切った。何で俺が帰ってきたら切るんだ?いつもはかまわずに長電話してるのに。女って分かんねーな。
「蘭姉ちゃん!園子姉ちゃんと電話してたの?」
俺がきくと、蘭は少し慌てて答えた。
「うっうん!今度、クラスの友達と一緒に出かけるから!!そのことを話してたの!」
なんか様子が変だな。今朝の、あのたくらんでるような顔と関係あるのか?あー、もう意味分かんねー。そうだっ、服部に相談してみるか。あいつなら、何か分かるかもしれない。
「蘭姉ちゃん!僕、明日の準備してるから夜ごはんができたら呼んでね!!」
俺は子供っぽくそう言うと、自分の部屋に言った。服部との会話、蘭に聞かれたらヤベーからな。
「工藤か!?」
服部は電話にでると同時に、大声でそう言った。
「うるせーな。俺以外に誰が俺の携帯からお前に電話すんだよ?」
俺は怒りぎみに言った。服部はそんなの気にしないで明るい声で話してきたけどな。
「スマンスマン!ちょうど工藤のこと考えとったんや!せやから、いきなり電話がきてびっくりしてもーたんや!!」
ハハ。今の声の大きさですらうるせー。そんなに大声ださなくても聞こえるつーの。
「分かったよ。まあ、お前の声がでかいのはいつものことだしな。・・・・・・服部、今日蘭の様子が変なんだ。いつもは俺がいても平気で電話してんのに、今日は俺がきたら電話を切ったんだ。それに、朝もなにかたくらんでるような顔してたし。」
「なんや、そんなことでなやんどったんか?それはやなー、あし・・かが可愛いからや。」
コイツ、何言ってんだ。バカか?いや、もしかしてコイツ、なんか知ってんのか?
「お前、なんか知ってんだろ?」
「なんも知らんで!!もっ、もう寝る時間やないか!!めっちゃ、眠うなってきたで!工藤ももう寝たほうがいいで!!」
そう言って、服部は電話を切った。眠くなってきたとか言ってたけど、俺の部屋の時計、まだ五時半なんだけど。東京と大阪って、時差ないよな?
蘭も服部も、絶対俺になんかかくしてる。
一体、何をかくしてるんだ?
あーもう、どんなに考えても分かんねー。
「コナンく〜ん!!夜ごはんできたよ〜!」
ごはんなんて、食う気ねーよ。だけど、食わねーと蘭が心配するよな。
俺はいつもより少なめに夜ごはんを食って、七時に寝た。正確には布団に入っただけど。明日には、蘭たちがかくしてることが分かるといーけど。分かんねーと、新一に戻っても全然気持ちよくねーよ。 |