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聖女の旅が始まった!

作者: 真園みけ

遊森謡子様主催(武器っちょ企画)参加作品です。

●短編であること

●ジャンル『ファンタジー』

●テーマ『マニアックな武器 or 武器のマニアックな使い方』

ある日、ある時、気が付くと異世界だった。知らない生態系の森、どう見ても地球上から見えない天体。

電気屋の帰りに異世界に足を突っ込んでしまったらしい。


この世界では今現在、魔王が出現して魔物がはびこっている。

最初にあった人類が魔王討伐に向かっている途中の勇者一行ってどんな偶然。


持ち物はさっき買ってきたCD-スピンドルとお財布だけ。

おじいちゃん神官が私を拾ってくれてこの世界のことを教えてくれた。ありがたいことだ。

勇者や剣士、魔術師も次の大きな町までなら一緒でもいいと言ってくれた。

そこで保護してもらうのに口添えしてくれるらしい。

行く当てもなく彷徨うことにならなくて本当に良かった。


と思っていたらおじいちゃん神官さんがぎっくり腰で思ったより足止めくってしまった。

そこで思いついたのが神官が使うのは光属性の神聖魔法。癒しや浄化を行うそうだ。

直接戦闘に加わることはあまりなく、戦闘後の浄化が主な仕事。

もしかしたら、と思って試してみたらドンピシャ!

光属性の魔法をCD-Rに焼き付けることができたのだ!

発動条件は歌。(呪文や祭文なんて覚えられないもの)「きよしこの夜」を歌うとぺかー!とひかるの!

それで神官さんの代わりに旅についていくことになりました。

魔物が苦手とする浄化の光。

そのCD-Rのいくつかは目くらましがわりに魔物密集地帯に放り込んだりして、魔王の住処にたどり着いたころには残りわずかになってしまっていた。


「魔王、覚悟!」

勇者や剣士が切りつける、その合間に魔術師が遠距離攻撃で援護する。

私にできることは光をあてて、目くらまししたりして魔王の攻撃を近距離で戦っている勇者や剣士からそらすこと。


でも遠距離じゃたいした効果は得られなくて、近場で光らせようと、えいや!とCDをフリスビーのように魔王にむかって投げた。


ぺし。


はたき落されました。


あれ?でもなんだか痛がってるよ魔王!

もしかして浄化の光に直接触れたのが利いたのかな?

もう一度剣士の攻撃の合間に投げたら魔王の眉間にスコーン!といい音させて突き刺さった。


ぐおおおおおおぉぉぉぉ!


苦しむ魔王に向かって総攻撃をかける。

最後に魔王は光の塵となって消えていった。


「終わったな」勇者がほっとした表情でつぶやいた。

「戻ろうか」と魔術師はいう。

「転移するなら、まずは、町に残してきたおっさんのとこな」と剣士は言った。

「歩いて戻ろうよ」と私が言ったら「「「えー」」」と一斉にいやそうな顔された。


いや、だって、CD回収したいもの!


あれ、実はCD-RWなんだよ!

一回きりじゃなく、再利用したいの!


「よし!その旅、俺たちも付き合うぜ!!」

「え?いいの?」

「ああ、神官のおっさんとこまで来た道たどればいいんだろ?」

「そんなこと言って面倒な凱旋とかしたくないただけじゃないのか?」

「それもあるけどよ」


あるんかい。




勇者の旅は終わった。


だが、後の世に『聖女』と呼ばれる少女の旅はこうして始まったのだった。




聖女…常盤 (まどか)

勇者…マクスウェル

剣士…ザッツ

魔術師…ソニー

神官…ビクター


という名前を考えていました。

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