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エピローグ
俺は一体どこへ漂流するつもりだろう。

 イスラーグの部屋を飛び出してからレヴィは宛てもなく街の中をふらついていた。

 立ちはだかる過酷すぎる運命から逃げ込む場所なんてこの帝都の中にはどこにもない。

 元々俺は独りぼっちだった。魔血と非魔血の間に生まれたときからそれには慣れているはずだった。

 だけど、今日に限ってレヴィは心の底から人の温もりを激しく求めていた。

 みるみると身体にあふれ出す悲しさ虚しさ寂しさに心が砕けそうだった。

 そう思うと宛てもなく帝都を彷徨うレヴィの目から自然に涙がこぼれた。

 いつから自分はこんなに心の弱い人間になったのだろう。

 ──否、心を持ってしまったから弱くなったのかもしれない。

 今までならこんな運命、人の武器として無機質に対応してれば簡単に乗り越えていたはずだった。

 だけど、今はそれが全く出来ない。

 俺は変ってしまったのだ。

 自我を持つことで今の生き方に疑問を持ち目の前に立ちはだかる運命をまともに受けることになったのだから

 だけど、何度も思うけどそれで後悔しても、もう遅いのだ。

 心を持つこともすべては自分自身で選んでしまった険しい道だ。それを今更悔やんだら──自分に負けたことになるのだから。

 人知れず涙に暮れたまま街を彷徨っていたレヴィだが、あるものを見てふと足を止めた。

 それは非魔血居住区の目抜き通りにあるランクス・ミシュランの自宅件研究所であった。

 そういえば──あれからセドナはどうなったのであろう。

 今まで思考の外にあったはずの傷ついた彼女のことがその瞬間レヴィの脳裏を強くよぎった。

 そして、それと同時に駆け抜けた熱に似た情熱──それを感じた瞬間、高鳴る気持ちを抑えることが出来なかった。

 まるで吸い寄せられるようにレヴィは彼の家を訪ねた。

 レヴィの訪問に応対したのはランクス自身だった。

「どうした? 一体?」

 その一言にレヴィは多くは語らず一言呟いた。

「セドナは──無事なのか?」

「ああ……」

 その問いにランクスは煙草に火をつけながら答えた。

「あれから落ち着いているよ。まあ急所は避けてたから大事はない」

「意識は……?」

「君がこの家を出て行った後、意識は戻ったよ」

「そっか……」

 その一言にレヴィは安心したように深いため息をついた。

「でも、君は本当にセドナに心配されているようだな。彼女──ずっと君の名を呼びながらうなされていたんだ」

「え……?」

 その言葉にレヴィははっと顔を上げた。

「意識が戻っても君が傍にいないからずいぶん不安になっちゃってさ……また暗殺者に戻ってしまったんじゃないかってずっと言ってた」

 ランクスのその一言にレヴィは何も答えられなかった。

 そう、セドナが懸念するとおり自分は今までどおり暗殺魔法士として戻る道を選んでしまったのだ。

 それなのに自分ははのこのここんな場所に戻ってよかったのだろうか──

「セドナに会うか?」

 心の揺れるレヴィにランクスは一言そう聞いた。

 その言葉にレヴィは困惑の表情を浮かべるばかりだった。

「何迷ってるんだよ。そのために俺の家に着たんだろ! ほら──自分に素直になれよ」

 ランクスは一言そういうとレヴィの肩を強くたたきセドナが伏せている部屋へと押していった。

 ランクスの言うとおりだ。自分はそれを求めて彼の家に着たんだ。

 恋しくてしょうがない人の温もりを感じるために──セドナを求めているんだ。

 レヴィはセドナの部屋の前に立つと、自分を落ち着かせるために深く息を吸った。

 そして、なるべく平常心を持ったまま彼女の待つ部屋へと入ったのだ。

「──レヴィ?」

 ベッドの上で本を読んでいたセドナは、急なレヴィの登場に驚いたような顔を浮かべた。

 しかし、すぐに彼女は天使のように柔らかな微笑をレヴィに見せた。

「オカエリ。もう二度と会えないと思っていたけど、また逢えて……嬉しいよ」

 その言葉と彼女の笑顔を見た瞬間、レヴィの心は粉々に砕け散ったのを感じた。

 みるみるうちに溢れ出す涙、崩れ落ちる平常心──もうあふれ出す気持ちは押さえようがなかった。

 その瞬間、レヴィは自我を忘れて彼女の身体に抱きついていた。

「レヴィ──?」

 その行動にセドナは驚きを隠せなかった。

 彼女の胸に顔をうずめたレヴィは声を出して泣いていたのだ。

「お願いだ……」

 彼は弱々しく潤んだ声で一言言った。

「お前の胸で泣かせてくれ」

 レヴィは周りを省みず声を大にしてただ泣き叫ぶばかりだった。

 そんなレヴィを見てセドナはそれ以上何も聞かなかった。

 まるで母に甘える子供のようにセドナの胸で泣きじゃくるレヴィを彼女は黙ったまま優しく抱き寄せた。ただそれだけしか──出来なかった。

 初夏の優しい陽光の入る部屋、レヴィは久々の人の優しさに包まれ涙が止まらなかった。

 彼女の懐の温かさは子供の頃感じた母の温もりとよく似ていて心地よかった。
暗殺魔法士を呼んでくださった方々へ

この度は私の小説「暗殺魔法士」を読んでくださりありがとうございます
なんとお礼申し上げて良いのかわかりません。最後まで呼んでくれて嬉しい限りです。
さて、私はこの場をかりて謝りたいことがたくさんあります。
お手数ですがおつきあいくださったら嬉しいです

この「暗殺魔法士」という作品は私の強い情念と希望がこもっております
これでいくつかの賞に送ってみましたがまだまだですね。全部没しました
それで1年くらい放置して、先月からなろうさんで公開してみましたが・・・
改めて呼んでみて自分のレベルの低さに愕然。これじゃあ没するにきまってるようなクオリティ・・・
ちなみにこの「暗殺魔法士」は賞レースのため無理矢理長い作品を縮めて書いた作品で、終わりとか本当に中途半端でイライラしてしまう内容ですが・・・
実は続きが・・・とかいう話はありません(-_-;)
続き書く気力もありません。っていうか暗殺魔法士って作品事態全部書き直したい気持ちに駆られてます
とはいえ仕事や他の小説の完成もありなかなか手が付けられないのが現状・・・
でもいつか・・・来年中には取りかかりたいと思ってます

暗殺魔法士~ZERO COMPLETE~
COMING SOON !

きっといつかまたレヴィに会えることを信じていてください!
ではまた!


by筆の遅さだけが問題の久世さくら
久世さくらのはげみになります!
暗殺魔法士に拍手!
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