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  堕落 作者:福岡時報
風俗嬢1
「はーい、どうぞ入ってください」
仲村は年甲斐も無くかん高い声を出し風俗嬢を迎える為、ドアを開けた。
「お待ちどうさまです。・・・待ちました?」
入ってきたのは昭和風の髪型をした前歯が欠けて、年の頃なら仲村より上だといった方がいい女性が入ってきた。
「いや、たいして待ってないです。・・・で女の子は?」
仲村はそう言うとあたりを見回した。
「何を言ってんの?あたしだよ」
おばさんは少し荒い口調で言った。
チラシには確か淫乱娘と書いていたはずでは?前にいる女はどう見ても娘ではない。娘というよりはすでに生理が終わっていると言ったほうがしんぴょう性があるババアが立っていた。
「失礼ですが年を聞いてもいいですか?」
「何言ってんの?あたしは23歳のおねえさんだよ」
ババアは明らかな嘘を平気で言った。
「・・・すいませんがチェンジをお願いします」
仲村は申し訳無さそうに言った。もちろんキマいるので早くやりたかったがさすがに金を出して、歯の欠けたババアは嫌だった。
「チェンジなら5000円だよ。どうすんの?」
ババアは不機嫌な声で言った。
仲村は確かにさっき電話でチェンジ無料と聞いていた。しかしキマッいて間違えたかと思い。ピンクチラシを確認すると(時間内連射OK、淫乱娘多数在籍、チェンジ無料、100分10000円)と書いている。たしかに安いので良い女が来るとは思っていなかったがあまりにも酷すぎる。それにババアの態度にもだんだん腹が立ってきた。
「これ見ろよ。ババア話が違うじゃないか」
仲村はシャブで気が大きくなっているせいか食って掛かった。
「そんな事、あたしに行っても知らないよ。あたしは呼ばれたから行っただけなんだから」
頭のハゲかかったオッサンにババアと言われたことがよほど頭に来たのかババアも喧嘩口調で言った。
「何を言うんだ。ババアこっちは客だぞ。今すぐに出て行け」
仲村も腹が立ち顔を赤くして口をとがらせて怒鳴った。まるでタコのようだ。
「じゃあ、キャンセル料5000円よこしなよ」
そう言うとババアはふてぶてしく手を出した。
「何を言ってるんだ。帰れ。今すぐ出て行け」
ますます顔を赤くし口をとがらせる
「だから帰るからキャンセル料よこしなよ」
「何を言ってるんだ。これにもキャンセル料無料だと書いてるじゃないか」
「そんな事あたしにいっても知らないよ。文句あるなら店に電話するよ」
「するならしてみろクソババア」
仲村は血管を浮き出しながら真っ赤顔で大声をあげた。
するとババアは携帯電話をかけだした。
「・・・レナですが。お客さんが話しある見たいなんでかわりますね」
ババアは自らをレナと名乗っていた。レナというよりは花子と言ったほうがピンとは来る見た目だがレナと名乗っていた。レナは携帯を仲村に渡した。
「お客様申し訳ありません」
電話口からはさっきの物腰の低い男だった。
「すみませんじゃないよ。君のところは従業員にどんな教育をしてるんだ。さっさとチェンジしてくれ」
「ハイかしこまりました。チェンジされるのですね。それならチェンジ料として5000円いただきますがよろしかったですか?」
「何を言ってるんだ。さっきはタダと言ったじゃないか!それにチラシにもそう書いてあるぞ」
「お客様、チェンジやキャンセルされる場合は当店では5000円いただいております。どうなされますか?」
「ふざけるな。他のところ呼ぶからもういい、このババアにも出て行ってもらうからな」
よほど頭に来たのか仲村の顔色は赤を通りこし紫になっていた。
「お客さん、キャンセルするならキャンセル料払ってくれよ。ホテルの前にはウチの若い衆いるんだからどうすんだ」
さっきまでの物腰の低い態度とはうって変わり、遠めにヤクザくさい事をいった。
「お客さんどうするんですか?金払うのか、若い衆を行かせるの決めてくださいよ」
「でも、さっきとは話が違うじゃないですか・・・」
仲村はビビリ紫だった顔から血の気が消え白くなっていった。
「お客さんどうするですか?」
電話口からは問いが来た。
「・・・・・・」
仲村は黙り込んでいた。
「あっ!」
レナというババアが急に声を上げた。仲村はレナの視線のほうを見るとテーブルの上の注射器を見ていた。
テーブルには先ほど売人から貰った注射器が置いてあった。玄関に向かう時に慌てていて置き忘れてしまっていたのだ。
(やばい)注射器を見つかってしまった。仲村は頭の中が真っ白になった。
仲村はテンパってしまい。電話をレナに返すと慌ててテーブルから注射器を取りポケットにしまった。
注射器など何と言い訳すればよいのだ。拾った・・・いやそれなら何故隠した。病気の薬を打つ為・・・何の病気と言えばよいのだ。仲村はテンパっていた。
「すぐにおり返します」
レナはそう言うと電話を切り仲村のほうを見て微笑んだ。
やばい、あのババアの事だ。黙っておいてやるから金よこせなどと言うだろう。どうすればいいんだ。
「あんたもやるの?」
「・・・・・・えっ?」
あんたもやるの?レナの問いに仲村はますますテンパった。
「だから、あんたもシャブやるのかって」
あんたも?まさかこのババアもシャブをやるのか?
「・・・」
「だからあんたもシャブやるのかって」
仲村はうなずいた。レナは微笑んだ。


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