ふわっ…と舞い落ちる。そしてすぅっ…と消えてゆく。それは尽きることのない夢と幻─。
彼女はいつもこの道を歩く。
彼女が歩くと、雪が降る。
─そして、その夜は特別だった。
彼女は少女のように純粋で、少女のように微笑む。
どこまでもどこまでも透き通った肌。
滑らかな、舞うような身のこなし。
彼女が歩くと、誰もが振り向いた。
そんな彼女は天使のようだった。
ただ、そこにいるだけで癒される。
彼女は、白が好きだった。
自分自身も純粋でありながら
純粋な白を好んだ。
彼女が歩いた跡は
ふんわりと包むように
ひんやりとなでるように
そして透き通るように
心地よかった。
その夜は、
満月だった。
やわらかい光だった。
何もかも月の光に照らされて、
美しく、幻想的に
輝いていた。
彼女は、歩いていた。
月の光に照らされて。
いつものように、雪が降った。
彼女は、ひんやりと、青白い顔で
微笑む。
そして、雪のように
融けていった。
雪の存在は
小さく
はかない。
しかし
きらきらと、ふわふわと
生きている。
いつも皆を
包むように。
優しく
夢を、見せてくれる。
やわらかい、雪。
だが冷たい、雪。
さくさくと
ずぼずぼと
私たちに踏まれてゆく。
それでも
彼らは降りてくる。
色んな形をしながら
色んな夢を運びながら。
その道を、誰かが歩いた。
不思議と、透き通った気持ちになった。
誰かの優しさを感じた。
ふわふわと、雪が
夢が 幻が
舞い降りた。
それは、今も 昔も これからも
無限 むげん 夢幻。
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