ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第三章『奪われたオウキ』66
  ★夜衣斗★
 ?………俺次第?………俺に何があるって言うんだ?…………オウキは、頂喜武蔵に奪われているし………
 訳も分からず考えていると、何かに俺のズボンを引っ張られた。
 確認すると、いつの間にか居なくなっていたロングヘアの女の子だった。
 少女は俺に笑い掛け、
 「早くお姉ちゃんを助けに行きましょうマイマスター」
 っと言った。
 お姉ちゃん………?………ってか、マイマスター?……なんだかな…………そう言えば、ショートカットの女の子が現れたのは、オウキが具現化してからだよな………………まさか!?………いや、考えて見れば、『誰も武装守護霊の本体がどんなものか知らない』…………つまり!?ショートカットの女の子が………オウキ!?…………いやいや、全然違うじゃん………いや、そう言う事なのか……………じゃあ、このロングヘアの女の子は?
 視線をロングヘアの少女に向けると、ロングヘアの女の子が小首を傾げた。
 ………もしかして、本当に二体目!?何の!?いや、あれか?ってか、何で!?何で俺だけ?……………いや、今はそんな事を考えている場合じゃないな…………
 ちらっと公園の外を見ると、いつの間にか川が出来ており、その水がこっちに迫っていた。
 ………要するに、そろそろ死ぬわけだ…………何もしなければ…………。
 もしこれで、これが間違っていたら、そんな思いも過ぎらなくもないが、俺は抱き付いている美魅を引き離し、ロングヘアの女の子に向き合う。
 ロングヘアの女の子は俺を見上げ、来ている白いドレスの裾を掴み、お嬢様みたいに微笑んで会釈した。
 ………なんだかな………
 「機械の馬にして、騎士の馬………キバ!」

  ★???★
 頭部だけ鏡の様な高木弥恵の偽者達。
 その偽者達を仕込み刀の居合斬りで次々と切り裂く本物。
 だが、すぐさま同じ偽者が現れる為、ミラーマンの武霊使いに近付けないでいる。
 その様子を遠くから見詰める物がいた。
 武霊チルドレンの一人・呼衣。
 彼女は弥恵の様子を見ながら、携帯電話で誰かに現状の報告をしていた。
 「……ええ、そうですわ。お母様がこの場にいますの………いえ、実験に直接関わってはいない様ですわ」
 ちらっとミラーマンの武霊使いに視線を移し、弥恵に視線を戻す。
 「明らかに全力は出していない様ですけど…………お父様への報告はどうします?お姉様?………お母様は……好きにしなさいって………」
 不安そうな、心配そうな、自身の武霊に喰われていた鬼走人骸の武霊使いに冷笑を浮かべた少女とは思えない、年相応の表情を浮かべていた。
 そんな時、こう着状態に陥っている弥恵とミラーマンの戦いに変化が起きた。
 「え!?………これは……どう言う事ですの?」
 その変化に、呼衣は思わず驚きの声を上げてしまう。
 呼衣視線の先は、自身の眼鏡に映る円グラフに向けられており、そのグラフは何かの数値を示しており、呼衣にとってはありえない数値が出ていた。
 その数値が出ると同時に、弥恵は後ろに飛び退き、その動きを警戒して偽者達は動きを止める。
 そして、最大の変化が起きた。
 「なんだと!?」
 ミラーマンの武霊使いの驚きの声と共に、ミラーマンの武霊使いがトンネルの中から吹き飛ばされた。
 反射的にトンネルへ視線を向けると呼衣の目に、倒れている夜衣斗と、その上に守る様に
 機械で出来たユニコーンがいた。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。