ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
プロローグ19
 「ですから、今から私の知っている限りの剛鬼丸の能力を教えます。オウキでどうにか出来るか考えてくれませんか?……もしかしたら、オウキの能力で剛鬼丸に対抗できるかもしれませんし」
 ……そう言われてもな……まあ、結構色々と考えてるから……どうにか出来るかもしれないが……正直、こう言う事態を俺が収拾すると言う想像は………出来ないな。都合のいい妄想なら嫌でも出てくるんだが……。
 俺がそうごちゃごちゃ考えていると、背後で強烈な閃光が生じた。
 剛鬼丸があの必殺の閃光を放ったんだろう。
 閃光に目を背ける赤井さん。
 「防御鱗十枚」
 赤井さんが再びコウリュウの鱗を飛ばした。
 その際に、赤井さんの頭が少しふらついた。
 「時間稼ぎもそう長く出来そうにありませんね………それに、こう何度も防いでいると、剛鬼丸の注意が下の町に向きかねませんし」
 再び振り返った赤井さんは、真剣な表情で俺を見る。
 「……夜衣斗さん。覚悟を決めて下さい。私達が剛鬼丸を倒さないと、確実に何の力も持っていない人達に被害が出てしまいます」
 赤井さんの言葉に、俺は眉を顰めた。
 ついさっきまで何の力も持ってなかった俺に言われてもな………第一、他の人間がどうこうなろうが、知ったこっちゃないんだがな………
 と、そう思ったからだ。自分自身を酷い人間だと思わなくもないが、現在の俺は『過去に色々とあった』せいで、自分自身や家族以の人間に対して何の感情も抱かなくなっている。だから、どうでもいい……はずなんだが……。
 ……まあ、ここで逃げても、一生後悔する事は、間違いないだろうし………そんな重い物を俺は抱えたくない。
 そんな自分自身に対する言い訳を心の中でする俺。……結局、どんな事があろうと、既に構築された『心の指向性』はなかなか変わらないんだろう。
 ………よし!
 俺は目を瞑り、ゆっくりと息を吐いた。
 「赤井さん……剛鬼丸の能力を教えて下さい」


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。