掛け軸(200文字)
彼女とやってきた旅館は、いかにも「出そう」な旅館だった。
俺は彼女を怖がらせようと、客室にかけられている黄ばんだ掛け軸を指さして言った。
「なあ知ってる?幽霊の出る部屋ってさ、掛け軸の裏とかにお札が貼ってあるんだって」
「ちょっとやだ、やめてよ!」
「見てみよう」
俺は笑いながら掛け軸へと近づき、めくってみた。
掛け軸には何もなかった。が、
掛け軸で隠れていた壁の中に、爪の剥がれた人間の指が1本、埋まっていた。
彼女とやってきた旅館は、いかにも「出そう」な旅館だった。
俺は彼女を怖がらせようと、客室にかけられている黄ばんだ掛け軸を指さして言った。
「なあ知ってる?幽霊の出る部屋ってさ、掛け軸の裏とかにお札が貼ってあるんだって」
「ちょっとやだ、やめてよ!」
「見てみよう」
俺は笑いながら掛け軸へと近づき、めくってみた。
掛け軸には何もなかった。が、
掛け軸で隠れていた壁の中に、爪の剥がれた人間の指が1本、埋まっていた。
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