100万字小説を書いて思ったこと「なろうで長期連載を書き続けるのはしんどいです」
あれはわたしが小学6年の頃。
当時のわたしは鉛筆漫画を描くのが趣味で、描いた作品を従兄弟のRちゃんだけに読ませていた。
続きが早く読みたいと会うたびに催促されて嬉しかった。
翌年、中学校に入ると、6人グループの一員になった。
みんな読書好きの地味系女子グループだった。
わたしはグループの友達に読んで貰うために、鉛筆描きのなんちゃって週間漫画雑誌をホチキスどめで作って定期的に発行した。
それから数年後、わたしは同人誌即売会に出ていた。
赤字だったけど自分が描いた作品をお金を出して買って読んで貰えるのが嬉しかった。
それからまた何年か後の今、わたしは小説家になろうで小説を書いている。
心の拠りどころはブクマ数と総合ポイントや感想だ。
「こんなにたくさんの人が続きを読みたいとブクマしてくれている。評価してくれている。感想まで書いてくれている」
いつだってわたしは読んで貰えるという喜びを張り合いと創作エネルギーにして描いてきたのだ。
わたしは根性なしなので、ある程度読まれているという感触がないと書き続けていられない。
根性や情熱や向上心のある人達とはそもそも人種が違うのだ。
実はもうすぐ50万文字の「蝿の女王」という連載を、去年のお盆前ぐらいに一回エタりかけた。
ブクマが停滞し、減っていきそうだったのと、PVがほぼ死んでいたからだ。(←誰も読まなくなった感)
幸いそのあとの更新でなんとかブクマのほうは持ち直したが(転生/転移の恋愛ランキングに載ったので、併せてPVも増えた)、そこを乗り切れたのは、自分を追い込むためにかつて書いたエッセイ「エタらない技術」(←このエッセイを書く前に連載始めたんで、「蝿の女王」はエタらない9カ条の【1】の項目に反している)で共感コメントをくれた人達と、何よりもブクマや評価や感想で応援してくれている読書の方達の存在のおかげである。
さらに正月前にも創作への限界を感じたが、またまた件のエッセイの読み返しと、読者の人の応援コメント、意外と投票数の多かったキャラ人気投票の結果を見て乗り切った。
これ以上は恥ずかしいので、もう二度と弱音は吐かず、間隔がどんなに開こうと、ブクマが減っていこうと、読んでくれる人がいるうちは、長期連載の二つを完結まで書いていきたいと現在は思っている。
しかしそうはいっても書いた文字数が100万字(50万字、27万字、15万字、他8万字)になり、慢性的な創作エネルギー切れはつねに感じている。
そこに扁桃腺が腫れやすいのと喘息体質なのも足を引っ張り、更新速度がどんどん遅くなっている影響で、PVもユニーク数もブクマ数にも限界が見え、さっぱりモチベが上がらなくて困っている。
多くの作者の人も同じだと思うが、モチベと更新速度は比例しているのだ。
充電期間が必要なのかもしれないが、小説は一昨年始めたばかりの趣味なので、多くの一過性の趣味と同じように、一度筆を置いてしまえば、二度と戻ってこられない可能性が高い。
分かっている。
わたし一人が消えたところでこのサイトにも誰にもそんなに影響はない。
もっと人気の作品の書き手だって、ある日急にいなくなっている。
だけどきっとブクマしてくれている中の、三人ぐらいは、いいや一人ぐらいは、心から続きを待ってくれているかもしれない。
二度と会えなくなった従兄弟のRちゃんのように。
わたしはRちゃんのために描いた250ページばかりの漫画を読み返して思う。
初めて完成させた長い漫画だった。
たった一人のためだけに描いた漫画だった。
続きを楽しみにしてくれていたから、根性なしのわたしでも描き切れたのだ。
だからもしもこのエッセイを読んでいる人がいて、続きを心待ちにしている作品があったら、なんらかのアクションをして作者に伝えてあげて欲しい。
外部アプリで読んでいるなら、なろうにアカウント作って、せめてブクマだけでもしてあげて欲しい。
見える形で続きを待っていることを伝えてあげて欲しい。
何もしないなら中途半端で途絶えた更新を責めないであげて欲しい。
物語を考えるのは楽しいけど、形にするのにはかなりの労力と時間がいる。
日々の生活に追われる合間に創作活動をするには、それなりの燃料が必要になるのだ。
もっと楽しい娯楽が世の中に溢れかえっているのに、書いても書いても無反応なら、発表する意味をやがて見いだせなくなる。
読まれている喜びなしならば(例外はいるだろうが)大抵の人は小説家になろうでの連載を以降50万文字どころか、20万文字すら書き続けられないだろう。
書くこと自体を止めるか、なろうでの発表を止めて別サイトや公募などへ移るか、もっと求められる別の作品を書きたくなるのが人情だ。
つまり根性なしのわたしが連載一作品50万文字今まで書いてこられたのは、すべて読み続けて応援してくれた読者の方達のおかげなのだ。
できるならその人達への感謝の証に、時間はかかっても作品を完結させたいと切に思う。
というわけで実はここ数日漫画読んだりゲームしたりして、連載の続きを一文字も書いてないけど、「きっと続きを心から待っている人がいる」と今日も信じて、今から続きを書こうと思う。
最後に、こんなつらつらとした独り言の長文を、貴重な時間を割いて読んで下さってありがとうございます。
感謝の気持ちをこめて、この文章を締めさせて頂きたいと思います。