ふと、横をみればその人の笑顔がある。
手を伸ばせばその人の温もりがある。
そんな当たり前のようでいてかけがえのない日常にぼくは毎日が幸せだった。
だけど、その人は僕のもとから去り当たり前だった日常は唐突に終わりを告げた・・・。
すぐ傍にあった笑顔・・・、すぐ傍にあった温もり・・・、だけどもう見る事は出来ない、感じる事も出来ない・・・。
心に大きな空洞が出来たのを感じつつ僕の世界は漆黒の闇に飲み込まれていった・・・。
深い闇の中でもがきながら毎日を過ごしていた・・・何度も忘れようとしたがその度にその人と過ごした日々が頭をよぎった・・・。
まるで鎖のようにその人との記憶は僕を闇に縛り付け、そして影や幻想のように纏わり付きはなれなかった・・・。
苦しい、寒い、底無し沼のような闇に浸かりながらもだんだんその闇に慣れていく自分に僕は気付いていた。
ならば、その闇の中で生きていこう、その人との記憶を抱いていこう・・・そう思っていた。
そんな時、君と出会った。
君はこんな僕に笑いかけてくれた。
その笑顔はどんな笑顔よりも優しげで、そして温かかった。
そんな笑顔を浮かべながら君は手を差し延べてこう言ってくれた・・・。
----あなたはもう十分苦しんだ、だからもう苦しまないで・・・あなたは一人じゃない、私がずっと一緒にいるから・・・。----、と。
その手を握り返した瞬間、僕を縛り付けていた鎖が切れて闇から抜け出したのをたしかに感じた。
そして今、僕の前には輝くような君の笑顔がある。
----もう大丈夫、例えこの先どんな障害があってもきっと乗り越えられる・・・だって君とずっと一緒に歩んでいくのだから・・・。----
そう思って僕は足を踏み出した。
君と築く輝かしい未来に向かって・・・。 |