挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
チートあるけどまったり暮らしたい のんびり魔道具つくってたいのに 作者:なんじゃもんじゃ

2章

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

70/146

064 舞踏会1

15年9月24日
誤記訂正) カルラ ⇒ クララ

15年9月27日
誤記修正) 数箇所
 

「障壁の腕輪が少ないのは仕方がないか・・・しかし、それだけの量を本当に用意できるのかね?」

「陛下に虚偽の申告は致しません。6日後には全て揃え御引渡し致します」

「クリストフ殿、これから作る物もあるのだろうが、今現在それだけの在庫を保有しているのか?」

 目を瞑って俺の読み上げるマジックアイテムの目録を聞いていたトムロスキー軍務卿が確認の声をあげる。

「気になりますか?」

「そうだな。それだけの数となると数量確認だけでも時間がかかるだろう。今現在保有する分だけでも先に引き渡してほしいのだがな」

「では、3日後と6日後の2回に分けて御引渡しすると言う事で如何でしょうか?」

「うむ、それで頼む」

「納入についても決まった。では最後だが費用はどれ程になるかな?」

 まさか幾らになるか知らずに要求してきたわけではないだろう。
 俺の手元にある数字は1億2千4百万Sだ。
 そのままの数字を提示しても陛下は頷くだろうが、それでは父上の顔を潰す事になるだろう。
 陛下が父上を通してこの話をしてきたのは、父上の顔で購入したいと言う事だと思った方が良い。

「1億2千4百万S」

 俺の言葉で場の温度がやや下がる。

「が、本来の金額ですが、前線で命をかけて戦っている方々への苦労を思えば・・・無償で提供させて頂きます」

 俺は貴族ではあるが領地も俸禄ももらっていない身だ。
 その俺が無償で軍事物資を提供など通常では考えられないだろう。

「無償だと・・・それではソナタの負担しかないが・・・」

「クリストフ殿は愛国心から言っているのだろうが、代金を要求するべきだな」

 タダなんて言われれば裏があると思い逆に警戒するのが王侯貴族ってものだ。
 だからトムロスキー軍務卿の言うように本来は代金を要求するのがベターだ。

「その通りだ、ソナタにだけ負担を強いるのは余の本意ではない」

「クリストフ、陛下もこう仰っている。何かしらの要望(・・)をするべきだ」

「・・・分かりました。では、――――――」

 父上の言うように陛下に俺の要望を伝えた。
 それでも最初は俺の負担が大きいと陛下やトムロスキー軍務卿は仰っていたが、俺はそう思わない。
 だからその要望で納得してもらったのだ。

「うむ、ならば6日後の引渡し完了の際にその旨を書面で渡すとする」

「有難うございます」

 その後は細かい話を詰め、俺はブリュトゼルス辺境伯家の控え室に下がった。
 大貴族には王城内に専用の部屋が用意されておりそこには貴族が私物を持ち込み寛げる部屋になっている。
 当然ではあるが、ブリュトゼルス辺境伯家は大貴族であり最上級の部屋が使えるしブリュトゼルス辺境伯家の侍女まで存在する。

 そんなブリュトゼルス辺境伯家の控え室で侍女がいれたお茶を飲みながら、今回の事を考える。
 そもそも疑問に思っていたのだが、王城にも最前線のベルデザス砦にも薬品は大量にあるはずだ。
 勿論、数に限りはあるが戦が始まる前にブリュト商会の在庫もかなり放出している。

「クリストフ様、そろそろお時間です」

 父上は未だに打ち合わせを行っているようだが、舞踏会での心積もりは事前に聞いていた。
 まぁ、簡単に言えば顔を出してドロシー様に挨拶をしたら帰って良いって事です。

 舞踏会は未婚の貴族の集団お見合い的な場なので下手な動きをすれば変な虫がくっ付いてくる可能性がある。
 だから今夜の舞踏会は主役のドロシー様に挨拶をして帰るだけだ。

 今回の舞踏会はドロシー様が初めて舞踏会に出向かれるので独身の男性貴族は気合が入っているそうだ。
 そしてそんな独身男性を射止める為に女性陣も気合が入っているらしい。
 俺はと言うとそんな事には興味がないので即効で逃げるつもりだ。

「あれ、クリストフじゃない」

「ん、ああ、クララ。君も来ていたのか?プリッツは?」

「プリッツは婚約者がいるからね。私は母様が行けって言うから仕方なくよ。あ、そうだ、私と踊ってくれない?母様が絶対に1曲は踊って帰れって五月蝿いのよ」

 クララも俺と同じでこんな場所はつまらないんだろうな。

「私も同じ様なもので、父上からドロシー様に挨拶だけはして帰れと言われているよ。ドロシー様がご登場されるまで暇だから、こう言っては失礼だろうけど1曲踊ってくださいますか?」

「ええ、喜んで」

 俺はクララとワルツを踊る。
 スローなテンポのおかげで何だか気恥ずかしいが曲の途中で帰るわけにもいかない。

「ふ~、こんな場所でまさかクリストフと踊るとはね。有難うね、これで母様からの指令もクリアよ」

 相変わらずクララは我が道を行くって感じで、俺と1曲だけ踊ってサッサと帰っていった。
 そしてクララと入れ違いにドロシー様が登場した。
 貴族全員がドロシー様に注目する。
 今日のドロシー様は薄いピンクのドレスで巻き髪もしっかりとセットされている。
 首元にはシルバーじゃなかった、プラチナだね、の地に大粒の濃い青色の宝石がこれでもかと存在を主張している。
 そして青色の宝石(サファイア)を引き立てるように小粒のダイヤモンドが所狭しと散りばめられている。
 頭にもプラチナの地にダイヤモンドが散りばめられたティアラが載せられており、小さなエメラルドがアクセントで光り輝いている。

 それだけの宝石で飾っているのにドロシー様の美しさは宝石に負けず、光り輝いている。
 顔は綺麗で俺のど真ん中なんだけど・・・
 これで胸があればなぁ~。
 うわっ、睨まれたっ!

 しかし映画とかに出てきそうなくらい綺麗だね。
 ドロシー様はこれだけの美人なんだから踊る相手も選り取り見取りだろうが、男性陣がドロシー様に群がっていって大変な事になっている。
 てか、早く帰りたいからドロシー様に挨拶したいんだけど、これでは挨拶どころではないぞ。

 ドロシー様も早く1人に決めて踊りに行ってくれよ。
 そうすれば合間を縫って挨拶だけして帰るのに。

 ・・・・・・・

 全然人が引かないな。
 仕方がない、こっちから行くか・・・

 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ