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チートあるけどまったり暮らしたい のんびり魔道具つくってたいのに 作者:なんじゃもんじゃ

1章

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055 死闘1

 

 体が動かない。
 しかし日頃の訓練の賜物か、はたまた多くの修羅場を経験している為なのか、レビスは素早く片手剣を抜くと盾を構える。
 それに合わせるかのように奴はその巨体をのそりと動かし首を振りかぶりレビスに向けて振り下ろす。
 レビスもその首の直撃を受けては唯では済まないと分かっているので大きくバックステップをし、それまでレビスが陣取っていた場所が大き抉り取られた。

「ガルォォォォォッ!」

「クリストフ様、後方に下がってください!」

 プリメラが俺の前に立ち、背に背負っていた弓を手に取り矢を番える。
 俺は奴から発っせられる殺気に気おされ体を硬直させているので後ろに下がる事もできないのだ・・・
 情けない。
 俺だけ何でこうなんだ。

 ビシュンッ

 プリメラが放った矢は奴の胴体に命中するも固い鱗に阻まれダメージを与える事はできなかった。

「ダメです、矢が刺さらない」

「目だ、目を狙え!」

 レビスがプリメラに指示をだしているのだが、その目が多すぎるのだ。
 プリメラは2矢、3矢と射るも一時も止まる事もなく動き回る首のおかげで目に矢が命中する事はなかった。

 クソっ!
 俺は何をしているんだ!
 ボケッと見ているだけでは状況は良くならないぞ!
 勇気を出せ!
 俺なら、いや、俺にしか奴は倒せない!

 その瞬間、奴の口から凍てつくブレスが放たれ、レビスが避けることができず盾で受けるもその威力によって吹き飛ばされる。

「「レビス!(殿)」」

 プリメラはレビスの元に駆け寄るとレビスの大盾を持ち奴の攻撃に備える。

「レビス殿、しっかり!」

 無理だ、あのブレスを受けて無事なわけがない。
 死んではいないが、動けるような状態ではないはずだ。

 くっ、動け!
 動くんだっ!

 恐怖で縮み上がった体を無理やり動かそうとするのだが、思うように体が動かない。
 奴にとっては俺などちっぽけな存在なのか眼中にないといった感じでレビスに追撃をしようと巨大な体を支える足をズシンッ、ズシンッ、と進める。

 お前はそれで良いのか?
 こんな事で動けなくなるような腑抜けなのか?
 このままでは確実に3人は死ぬぞ。
 既にレビスはブレスのダメージで瀕死だ。
 お前が動かなければ最初にレビスが死に、そしてプリメラもお前を庇って死ぬだろう。
 良いのかぁぁぁっ!

 自問自答・・・答えなど既に出ているはずだ。
 後は足を1歩前に出すだけだ。
 結果として死ぬ事もあるだろう。
 だが、何もせずに死ぬのと足掻いて死ぬとでは同じ死でも死の価値が違うんだ。
 お前は既に1回・・・死を受け入れているじゃないか、もう1回死んだって同じだろ!
 あのコンビにで逃げ出して無様に背中を刺されるような死に方をもう1回したいのか!
 前に出て死ね!
 前のめりに倒れて死ね!
 同じ死ぬなら足掻きに足掻いて死ね!

「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!・・・はぁはぁはぁ・・・空間結界!」

「クリストフ様!」

 俺の足は、手は、体は動いてくれた。
 恐怖はある。
 だが、奴に好き勝手にやらせはしない!
 たかが八岐大蛇ヤマタノオロチじゃないか、俺の敵じゃない!

 空間結界は奴を長くは閉じ込めておけないだろう。
 だが、少しで良い。

「エクストラヒール。プリメラ、レビスを後方へ!」

「し、しかし」

「アイツは俺が殺る!必ず倒す!プリメラ達は邪魔になるから隅へ」

 キツイ言い方かも知れないが、回りくどい言い方など今は考えていられない。

 そんなやり取りをしていると俺が張った空間結界にヒビが入り今にも壊れそうになっている。

「早くっ!」

 バリンッ

 空間結界が破壊されると同時に奴は俺に大容量の水のブレスを吐き出してきた。

 避けれない!?

「アースウォール!うらぁぁぁっ」

 奴のブレスと俺のアースウォールが轟音を立ててぶつかる。
 アースウォールは2秒ももたずにヒビが入り、瓦解するとブレスが俺を襲う。

 くっそぉぉぉぉ!

 俺にはブレスの勢いで吹き飛ばされたが、障壁の腕輪があったので致命傷を負う事はなかった。
 それでも今の一撃で障壁の腕輪は許容以上のダメージを受けて壊れてしまった。

 やってくれるじゃねぇか!
 くそっ、体が痛いじゃないか・・・

「クラスターボム!」
「ポセイドンアロー!」
「ウィンドストーム!」
「アイアンカタパルト!」
「ダイヤモンドダスト!」
「サンダーソード!」
「サン・レイ!」
「ダークミストレイン!」

 俺は各属性の攻撃を8つ(・・)の首全てにぶちかます。
 八岐大蛇ってだけあって、奴には首が8つもある。
 頭の先から尻尾の先までどう見ても20m以上はあるだろう。
 化け物め。

 しかしハッキリ言って8属性攻撃は「しまった」と思う。
 轟音と爆風で俺は吹き飛ばされ自爆してしまったのだ。
 盛大に吹き飛んだ俺は後転を2回、3回、4回と決めて盛大に壁にぶち当たる。
 障壁の腕輪がないのが地味に痛かった。

 めっちゃ痛いです。

 盛大な爆発で奴の周りには爆煙が立ちこめているので奴は見えないが、魔力は感じるのでまだ生きているだろう。
 これだけの攻撃を受け無傷とか言ったら本気で怒るでぇ。

 盛大に壁にぶつかったので体中が痛いし血も流れているのだが、壁に手をつき何とか立ち上がり自分にハイヒールをかける。
 今の内に回復をして更に防御結界を張り、奴の反撃にそなえる。
 俺も本来はこのままたたみかけ止めをさしたいとも思うが、あの攻撃でどれだけのダメージを与えているか分からないと次の手が打てないのに気が付いてしまう。
 こう言う処はまだまだ経験不足だよな・・・

 
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