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チートあるけどまったり暮らしたい のんびり魔道具つくってたいのに 作者:なんじゃもんじゃ

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004 無詠唱

15年6月19日
誤記修正
不意の発現 → 不意の発言

15年6月27日
誤記修正多数。
 

『小さき魔を捧げ、小さき氷の球を作りて、彼のものを破壊せよ』

 あれから2日、氷の初級魔法であるアイスボールを発動させる為に訓練を行っているのだが、これがなかなか上手く行かない。
 今日も今日とて氷の球が出来そうなのだが、完全に球になる前に魔力が散霧してしまうのだ。

「クリストフ様、そろそろ剣術の訓練を行いますよ」

 フェデラー副団長が木剣を持って呼びに来てくれた。

「魔法の発動は難しいですね」

 不意の発言にフェデラー副団長も困惑してしまったようだ。

「私は魔法が使えませんので何と言ったら良いのでしょうか・・・剣術であれば自分がどう動き相手がどう動くかイメージをしながら動く事が大事なのですが、魔法についてはわかりません。申し訳ありません」

 あれ、剣術ってイメージが大事なのか・・・全然気にしていなかったよ。
 これからはイメージトレーニングも織り交ぜて素振りをしようっと。
 ・・・って、待てよ!もしかして魔法もイメージなのか?
 ・・・詠唱だってある意味イメージだよな?もしかしたら・・・自由時間に試してみるか。

 その日の木剣の素振りから仮想敵をイメージしてみた。
 ただ、100回も連続で素振りができるようになるのはまだ先のようだ。

 ハンナの講座も何とか終了したので少し休憩してから、魔法のイメージトレーニングをしようと思う。

「有難う、ルーナ」

「毎日訓練ばかりでクリストフ様の体調が心配です」

 紅茶を入れてくれたルーナが俺を心配してくれている。
 ルーナは俺専用の侍女で、5年前からこの屋敷で働き出した当初から俺専用の侍女だ。
 俺は1年程前までは寝たきりだったので仕方がないのだろうが、このルーナは心配性だ。

「やっと体を動かせるようになったんだから、それなりに鍛えて病気に負けない体にしたいからね」

 魔法使いは総じて長命だと言われているので、俺も体をある程度鍛え魔法を使えばそれなりの年齢までは生きていけるだろう。

「ルーナの入れるお茶は相変わらず美味しいね」

「有難うございます・・・ご無理はなさらないで下さいまし」

「気を付けておくよ」

 何でもない会話を交わし休憩を楽しむ。
 ルーナはクリストフより5歳年上でボンキュッボンのナイスプロポーションだし、顔も綺麗な美少女なので見ていて目の保養になる。

 俺の記憶が無くなったので、以前のクリストフとの違和感があってもそう言うものだと思いスルーしてくれる。

 さて、休憩もとったし体も問題無いし魔法のイメージトレーニングをしますかね。
 先ずは眼を瞑りアイスボールの大きさと硬さをイメージし魔力を流す。
 大きさは5cm、硬さは・・・鉄のイメージで良いか?
 体から魔力が流れ出す感覚を感じたので眼を開けてみたら掌の約10cmほど上に氷の球が出来ていた。

 ここまでは成功だ。
 明確なイメージをした為か氷の球は散霧する事無く空中に浮いたままだ。
 試しに触ってみるがヒンヤリとした冷たい氷の塊だ。

 次は飛んで行くスピードだな。
 取り敢えず150Km/hで良いかな。
 俺は日本に居た頃は野球が好きで某球団の試合を球場まで何度も見に行ったものだ。そしてその野球で言えば150Km/hはかなり速いだろうからこれで良いだろう。

 発射!

 キュンッ、ドガッ!

 ・・・あれ?

 バキバキ・・・ドッカーン!

 ・・・アイスボールが木に当たったのだが、アイスボールが当たった場所に大きな穴が開き、その穴から木が折れて倒れた。

 振り向くとルーナが半眼で俺を見つめている。

「・・・クリストフ様?」

「どうやら成功のようだ・・・」

 成功で良いよね?ちゃんとアイスボールが飛んだよね!

「・・・アイスボールの殺傷能力を超えていると思いますが?」

 それは俺も思わない事は無い・・・
 けど、アイスボールと言い張った。

 ・・・そうか、氷の硬さを鉄にした為かも知れないな。
 あんな大きさの鉄球が150Km/hのスピードで当たればそれなりの威力になるだろうし、人間なら死んでたな・・・気を付けよう。

 その後、木が倒壊する音を聞きつけて駆けつけた母上に問い詰められたので説明したら、ロザリア団長が呼び出されロザリア団長の前で同じアイスボールを披露した。

「無詠唱?!」

 あ、そう言えば詠唱していなかったな・・・
 ロザリア団長の叫びのような声で詠唱していなかった事に気が付いた。

「クリストフは魔法の天才なのね!」

 母上が小躍りして喜んでいます。
 無詠唱はロザリア団長でも出来ない高等スキルらしい。
 俺やっちゃった?

 王都と領地を行ったり来たりしている父上もたまたま居たので母上が今回の事を報告したら、父上が俺を宮廷魔術師にする為に王立魔法学校に入れると言い出したりしたので、結構大きな騒ぎになった。
 元々全属性の適性がある可能性もあったので王立魔法学校に入れるか迷っていたらしいのだが、今回の件で俺の進路が確定したらしい。
 で、俺は来年の春に王立魔法学校に入学する事が決定してしまった。
 ・・・子爵になって小さな領地経営をするのではなかったのか?

 そして父上は剣術の訓練の時間も魔法の訓練に割こうと言い出したのだが、俺は体を鍛えたいのでせめて100回連続の素振りができるようになるまでは今のまま剣術の訓練もする事で落ち着かせるのに苦労をした。
 剣士や騎士を目指しているわけではないが、体力作りは大事だと本にも書いてあったしロザリア団長も賛成してくれた。

 
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