挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
チートあるけどまったり暮らしたい のんびり魔道具つくってたいのに 作者:なんじゃもんじゃ

1章

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

34/142

029 実戦講座

 

 5月1日、今日から授業が通常になる。
 そして実技の授業も始まる。

 実戦講座を担当するのは担任のブルーム先生だ。
 元宮廷魔術師のブルーム先生の属性適性は闇が特級に氷が中級、そして水が下級とトリプルである。
 ブルーム先生もそうだが、生徒達も杖を持っているのだが、俺は杖なんて必要ない。
 必要ないけど、一応杖を持っている。
 地味に邪魔なんだけどね。

「先ずはパーティーの3人で固まれ。・・・よし固まったな。そいつらが自分の命を預ける仲間だ。学校とはいえ実戦では何があるか分からないからな、生き残る為には3人で連携し色々な困難を乗り越えなければならんぞ」

 ブルーム先生は生徒達を一通り見回すとにやりと口元を緩め、ローブの中から50cm程の木の先に宝石が嵌め込まれている杖を取り出す。

「これからパーティー単位で魔法を見せてもらう。魔法は下級魔法で属性は何でも構わん。良いか魔法だぞ」

 そう言うと、ブルーム先生は杖に魔力を供給しグランド全体に防御結界を張り巡らした。
 あの杖は結界が張れるマジックアイテムのようだ。
 しかし、これだけの広さと中級の空間結界を張れるマジックアイテムとなるとメチャクチャ高価だと思うのだが、ブルーム先生の私物って事は無いよね?

「ボク、魔法は得意じゃないんだよね。でも下級ならなんとかなるか・・・」

 カルラがボソっと呟くのが聞こえた。
 カルラは火属性の適性が特級なのでその気になれば下級程度の魔法は問題なく使えるはずだ。

「僕は下級だったら何とかなるかな。でも中級と言われるとキツイよ」

 ペロンは風属性の適性が上級なのでペロンも問題なく使えるだろう。

「クリストフなら下級魔法なんて簡単に発動できるよね?」

「今は下級なら余裕で放てるね。でも最初に魔法の訓練をした時は苦労したよ。最初に魔法を使うまでに6日も掛かったよ」

「え?・・・6日?」

「僕にも6日って聞こえたよ・・・」

 2人が何やら驚いているポイ。
 カルラからは「2ヶ月以上」とかペロンからは「3ヶ月近く」とか聞こえてくる。

「皆もその位だろ?」

「んなわけあるかぁっ!」

 カルラ君、叫ば無くても聞こえますよ!

「そこっ、五月蝿いぞっ!」

 ほら、ブルーム先生に怒られたよ。

「次はお前たちだ。そんな元気があるなら俺の目を楽しませる魔法を放ってみろ!」

 それって可笑しいよね?目を楽しませるってエンターテイメントじゃ無いんだから。

「ほら、行くぞ」

 ブツブツ言う2人を引き連れ前に出て行く。
 ブルーム先生の横を通るときに「結界を壊さない程度にやれ」と言われてしまった。
 ははは、入学試験の二の舞は踏まないよ。
 しかし、その後に「目を楽しませるのも忘れるなよ」と付け加える処はブルーム先生らしいと思ってしまった。

 さて、目を楽しませるにはどうしたら良いのか・・・

「カルラはファイアボール、ペロンはホワールウィンドを頼む」

「良いけど、何をするの?」

「2人の発動タイミングを合わせてくれれば良い。後は見てのお楽しみで」

「分ったよ」

 2人は顔を見合わせ頷くと息を合わせて詠唱に入る。

『小さき魔を捧げ、小さき火の球を作りて、彼のものを燃やせ・・・ファイアボール』
『小さき魔を捧げ、小さき風の渦を作りて、彼のものを切り裂け・・・ホワールウィンド』

 2人の魔法が発動した瞬間に俺は空間属性の『収縮』を放ち空間を圧縮する。
 そしてファイアボールとホワールウインドが圧縮された空間内で1つに合体したのを確認してから魔力を追加してやる・・・そしてできたのがファイアトルネドだ。
 ファイアトルネドは炎の渦となって標的である案山子の周囲に火柱を立ち上げ、轟々と燃え盛っている。

 お、即興だったけど上手くいったな。
 使っているのは全て下級魔法だし文句は無いだろう。
 ファイアトルネドは2属性と魔力追加で強化しているので、上級魔法に近い威力を発揮している。

「「えっ?!」」

 カルラ君もペロン君も驚いています。
 ふふふ、どうだい、これぞ三位一体のトリプルアタックだ!

 そう思っていたら後ろから頭を殴られた。
 ブルーム先生だ。

「結界を壊さない程度にやれと言ったろうがっ!もう少しで結界が破壊されるところだったぞ!」

「そこら辺は調整して威力を抑えていますから・・・」

「あれで、威力を抑えているって・・・お前なぁ・・・」

 チャンと結界に合わせて威力は抑えているし、使った魔法も下級ばかりだし目も楽しませたでしょ?
 要望は満していると思いますよ?

 俺の想いが伝わったのか、ブルーム先生は「まったく・・・合格だ後ろに下がれ」と諦めムードで仰っています。
 後ろに下がろうとした時に「本当に無詠唱・・・合体まで」と聞こえたので無詠唱でやってしまった事に思い至ったが、やってしまった物は仕方が無いので何か聞かれても知らないと言い張ろう。
 まったり生活からほど遠くなって行く気がするよ・・・

 因みに合体魔法は普通に存在するが、これは長年魔法や魔術の経験を積んできた者で、気心の知れた者達のみができる高等スキルだ。
 それを俺はカルラとペロンが放った魔法を強引に合体させると言う離れ業をやってのけた事になる。
 ・・・ロザリア団長が知ったら「何やってるんですかっ!」って呆れられそうだ。

 気を取り直してまだ呆けているカルラ君とペロン君の手をとって引きずっていくが、後ろで見ていた他の生徒達もまだ呆けていた。

 あ、王女様とバカボンはそれぞれ違った意味で睨んできてます。

 他のパーティーも順番に魔法を放って行くが俺達のパーティーのインパクトが強かったのか、あまり盛り上がらなかった。

 因みに王女様はアイスボールで馬鹿君はファイアボールだった。
 でも、王女様のメイン属性は光なのにアイスボールを放っていた。
 恐らくは魔術の方に力を入れているようで魔法はあまり力を入れていないのだろう。
 魔術全盛だしね。

 そしてカルラとペロンからは・・・

「「何をしたの(ですか)!」」

 と追求されたので、こっそり合体魔法の事を教えたらカルラが卒倒した。

 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ