最後の戦い 中編
「おまえらが仕掛けをしたのは帝丹高校だろ、違うか?」
取調室に尋問の声が響く。もちろん尋問を受けているのはラオチュウだ。新一達からの報告を受け、米花署の岩倉刑事が尋問に掛かっていた。
ちなみに、なぜ快斗と平次が新一に先を越されたかというと、これは単純にラオチュウの暗号製作能力の低さにあった。例えば、最初の換にしても、いくらでも解釈できる。だからはっきり言えば、あの暗号はかなりいいかげんな暗号であった。新一が先に解けたとのも、自分の住んでいる近くと目星をつけ、地図を見たからであった。ちなみに、快斗たちは一から解こうとした。それで考えすぎてしまったのだった。
さて話は変わるが、解いたのに何ゆえ尋問しているかと言うと、はっきり言えば、推理した本人もかつて言ったが、どんなに上手く推理しても、もしかしたら間違えがあるかもしれない。推理は決して推測の域を出ない。100パーセント合っているなどというものは、確認するまでありえない。だから、こうして最終確認が必要なのだ。
最初岩倉刑事は、ラオチュウが黙秘するかもしれないと考えていた。しかし、その予想は裏切られることとなる。
「ああ、そうだよ。」
簡単に認めた。
「ほう、認めるか。だったら学校のどこに仕掛けたか?一体何を仕掛けたか白状してもらおうか?」
「場所は言えんが、物は言ってもいいぜ。核だ。」
その言葉に、岩倉刑事は一瞬意味が分からなかった。
「かく?もしかして、・・・・・・原爆の核。」
「そうだ。」
「そんな馬鹿な。だって原爆って普通B29ぐらいの大型爆撃機に積むもんだろ!?それにどこで手に入れたんだ?」
そんな岩倉刑事の言葉に、ラオチュウは馬鹿にするように言った。
「あのね刑事さん。それは60年前のリトル・ボーイ(広島の原爆)やファットマン(長崎の原爆)の話だよ。いいかい、あの2発が4t近くになったのは、放射線漏れを防ぐ外壁と、気圧で爆発するよう仕掛けた信管によるものなんだぜ、破壊力の源であるプルトニウムは1kgにも満たなかったんだぜ。進歩した現代の技術なら、トランクケースでも核爆弾にできるぜ。
手に入れた場所はロシアだ。あの国の核管理はソ連崩壊後目茶苦茶だったからな。」
「・・・・」
ラオチュウの言葉に絶句する岩倉刑事。まさか核とは予想できなかった。
「じゃあ、おまえらが仕掛けたのは一体どれくらいの破壊力なんだ?」
「そうだな・・・・・広島ほどはいかんだろうが、しかしなにぶん東京は平野。だから爆風や熱線を妨げる物が無いからな。広島なみ、もしかしたらそれ以上の被害になるかも・」
そこまで言ったとき、岩倉刑事がラオチュウにつかみかかった。
「おまえ、数万の人間を危険にさらしてよくもそんな平然と!」
「俺たちにはもう帰る場所は無い。裁判にかけられれば確実に死刑だ。だったら、もうヤケクソだ。」
そう言って、ラオチュウは黙り込んでしまった。
「くそう、これだからヤケクソな野郎は困る。何をするかわかったもんじゃない。おい。」
岩倉刑事が部下に声をかける。
「はい?」
「すぐに帝丹高校に連絡して職員と生徒を全員すぐに避難させろ。それから、帝丹高校から半径5km以内の交通の封鎖。住民の避難、あとまだ残っている自衛隊にも出動要請を出せ。」
「刑事!それは越権行為も甚だしい。しかも、避難させるにしても数万になります!」
部下がいさめようとするが。
「馬鹿野郎!!やるんだ!!」
こうして、米花署は上へ下への大パニックとなった。
そのパニックを横に見ながら、快斗と平次たちは。
「俺たちも行こうぜ。」
「「「おお!!」」」
と、いざ帝丹高校へ、
行けなかった。なぜなら。
「帝丹高校へ行く!?だめです。絶対にだめです。」
話を聞いていた警官に止められたからだった。
そのころ、新一と蘭は。
「蘭!振り落とされるなよ!!」
「ええ。」
スケボーで帝丹高校目指していた。
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