挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
彼と彼女の千文字会話 作者:江見村元素

土手編

15/1689

食中毒

「彼を病院送りにしてしまいました。昨夜腹痛で救急搬送されたそうです」



「ジャガイモの皮を剥かなかったのがまずかったんでしょうか。最低でも芽くらいは取っておくべきでした」



「我ながら恐ろしい料理の腕前」



「あ、肉じゃがはとてもおいしかったです」



「さて、そんなわけで今日は一人で会話しなければいけないんですが」



「無理ですよ」



「これただの独り言ですもん」



「……えー、一人ショートコント『残り物』」



『さーて、残り物の肉じゃがにラップでもかけますかチェキラ』



「なにこれつまらない」



「寂しいものですね。突っ込んでくれる人がいないというのは」



「えー、『できるかな』のゴン太くんのモノマネします」



「おっおっおっおっおっおっ」



「……いけませんね。完全に空回っています。ここは一人二役やるとしましょう」

「といってもこれ、さっきから道行く人に見られてて非常に恥ずかしいわけですが」

「河川敷で遊んでる子供たちに指差されまくりですからね」

「変なお姉ちゃんがいるって思われてますよ。警察に通報されては敵いませんから一旦落ち着きましょう」

「これじゃ私が彼がいないせいでおかしくなってしまってるみたいです」

「事実ですけどね」

「そういえばいつも冒頭に入る気取ったモノローグもありませんね。この分だと文末にもないんでしょうか」

「テンプレですからね。一人用をいちいち用意するのとかめんどくさいですし」

「ちょっと待ってください。これ、明日も私一人とかないですよね? さすがにもたないんですけど」

「病院に行けばいいじゃないですか。お見舞いついでに」

「病院ではいつものようにバカ騒ぎできません」

「我ながら変なところで律儀です」

「そもそも彼が入院しているとは限りません。家でじっとしてるなら、押しかけて看病すれば好感度アップ間違いありませんね」

「料理はさせてくれないでしょうけどね」

「……料理の勉強しますか」

「今のままではあと何回彼を死の危機に晒すかわかりませんからね」

「でも主人公は死の危機に晒されるほど強くなると言います」

「サイヤ人もびっくりの人体強化方法ですね。毒に対する耐性が上がるだけでしょう。それもちょっと怪しいですけど」

「そうです! 料理を安全にするのではなく、どんな料理でも食べられる体を作ればいいんですよ!」

「わお、逆転の発想ですね」



「……だんだん虚しくなってきました。彼のお見舞いに寄って帰りましょう」



「くすん」
勝手にランキング参加中↑↑↓↓←→←→BA
小説家になろう 勝手にランキング

cont_access.php?citi_cont_id=361022146&s
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ