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彼と彼女の千文字会話 作者:江見村元素

土手編

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目の愛護デー

 土手に座り込み、沈む夕日と川のせせらぎを見つめながら。
 一日の終わりに、二人は他愛ない会話を始めます。



「今日は目の愛護デーです」

「10月10日を横にすると目に見えるからだってね」

「ということで目に優しいことをしなければなりません」

「ブルーベリー食べるとか?」

「ブルブルブルブル」

「ワカサ生活はちょっと黙っててくれないかな。緑色を見るとかもいいって聞くね」

「ところで今日の私の下着は緑です。見ますか?」

「見ないよ」

「目の保養になりますけど」

「意味が違う。それに下着とかは偶然見えるのがいいんだと思うよ、うん」

「なんかそういうのに妙なこだわりがある人って変態くさくてキモいです」

「そこまで言う? 自分から振っておいて」

「目の愛護方法、他には?」

「目薬を点すとか……ミドリンってやつが有名だけど」

「なるほど、視界を緑色にする薬ですか」

「ああそういうこと……いや絶対違うだろ」

「この際もっと直接的に労りましょう。眼球を舐め合うとか」

「直接的過ぎる。そして変態くさいってレベルじゃない。あと雑菌とか入って逆に目に悪そう」

「そもそも目の愛護って、なんだか私たちが日頃から目を虐待してるような言い方です」

「実際そうだと思うよ。パソコンの画面一日中見つめてる人だっているだろうし」

「それは誰に対する嫌味ですか?」

「邪推するな」

「しかし目を虐待してる人が多いとなると、目の愛護団体が出てきてもおかしくないですね」

「動物愛護団体じゃあるまいし。何をするんだよそいつらは」

「目に悪いことをしていると体当たりしてきます」

「危ないし何がしたいんだ」

「SeaShepherdならぬSeeShepherdですね」

「それが言いたかっただけだろ」



 一人が腰を上げると、もう一人も立ち上がります。
 そうしてどちらからともなく手を繋ぎ、今日に背を向けて、去っていきました。
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