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思い描けば
作:琉迅鳴門


私には昔から『夢』がなかった。
ある日幼稚園で将来の夢は何かと聞かれ、私は初めてこの事実に気がついた。今でも衝撃的な記憶として残っている。
そしてその時、私はこう答えた。
「お菓子屋さんかお花屋さん」
ただ友達が言っていたよくある将来の夢をいってみた。加えて笑う。これで先生にはきっと一般的でちょっと欲張りな女の子に見えただろう。
少し計算高い私の人生には将来の夢は何かと聞かれる場面が多かった。私はいつも好きに答える。昔は普通に見られたかったが、今は夢を語ることで目立ちたい。ほとんど誰もが就職先に入れないような物ばかりをあげていた。歌手や女優、小説家にピエロ。ちなみに今の夢はミッキーマウスの中に入ること。
大体の人がこれに食い付いてくる。その度に私はこれからの進路はこうすると自慢げに話した。
そんな感じでいつまでたっても夢への関心がまったくおきない中、ふと思った。
私はこのまま死んでしまうのだろうかと。
このまま何も遣り遂げずに死んでしまうのだろうかと。
しばらく黙って考えた。
きっとそんなのでは後悔するぞと誰かが囁いている気がした。

こうして私は今、夢を探す旅にでた。時には逃げ出したくもなる。ずっと眠っていたいが、私はそうしなかった。
私が夢を見つけられない間も、体は衰えているのだから。
焦らなくてもいいと誰かがいう。夢なんて放っておけばできると。そんな人にはきっと夢なんて見つからない。夢は放っておいても出来ない。

心のキャンパスに思い描かなければ。

いつか私にも終わりが来る。その時は幸せでいたい。
私はハッと気が付いてノートを見た。小さくあくびをし、ベッドに移動する。


さぁ眠ろう。
新しいキャンパスを用意して。














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