プロローグ
気がついた時には、闇しかなかった。
いつのまにかいた、この場所。
そこに、終わりがあるのか知らなかった。
ただ、時が過ぎていくことだけは確かだった。
自分が何をしているのか、わからなかった。
いや、考えようとしなかった。
理解してしまったら、きっと心が壊れてしまう。
だが、何も考えず、何も感じないこの心は守る価値があるのだろうか?
一筋の光りも見えないこの世界で、何故自分は存在するのか。
生きている意味はあるのだろうか。
死なないのはただ、生物の本能なのかもしれない。
あるいは、こんな自分にも、まだ希望というものが残っているのか…。
崩れかけた心で、自分は何を願っているのだろう。
何を求めているのだろう……。
無意識に、何かを求めて差し出した手は
悲しく宙を掴むだけだった…。
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