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本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 作者:香月 美夜

第五部 女神の化身

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神々の祝福 後編

 祭壇を降りると、ハルトムートが「痛々しくも何と神々しい……」と陶酔した表情で呟いた。フェルディナンドが事情を説明したのだろう。

「では、光の女神との契約を……。ローゼマイン様、魔術具の位置はこの辺りでよろしいでしょうか?」

 ハルトムートが周囲で準備する様子に頷き、わたしは光の女神の神具を出した。それを跪くエグランティーヌの頭にそっと被せる。エグランティーヌが立ち上がっても落ちないように、傾いていないように綺麗に被せるのは意外と難しい。わかっていたことだが、冠一つに困るわたしに側仕えの適性はないようだ。

 エグランティーヌの誓いの言葉と共に、光の冠が一際眩しく輝く。その瞬間、わたしの中にある神々の祝福の一部が反応した。神々の御力の中には光の眷属の御力も含まれていたようだ。

 ……これ、全属性の祝福をしたらどうなるんだろう?

 この後、わたしはエグランティーヌに全属性の祝福を贈ることになっている。エグランティーヌはその祝福でグルトリスハイトを得たような振りをすることになっているのだ。ハルトムートやエグランティーヌと何の打ち合わせもなく取り止めはできないし、他の神々しいグルトリスハイトの授け方が咄嗟には思い浮かばない。

 声量を増幅する魔術具の位置を調整しているハルトムートと目が合う。ハルトムートが何かに気付いたように目を瞬き、わずかに動揺した表情になった。フェアベルッケンのお守りを持っているフェルディナンドを探すように、ハルトムートの視線がさまよう。

 ……ダメ! 大事な儀式をこんなところで止められないよ。

 わたしはハルトムートが動こうとするのを制して口を開き、グルトリスハイトの授与を宣言する。シュタープを出して「スティロ」を唱え、決められていた通りに全属性の派手な祝福を行った。

「高く亭亭たる大空を司る……」

 祈りの言葉と共に大神の記号が光る。その度に体の中にある神々の御力が蠢いて膨れていくのがわかった。全属性の祝福がエグランティーヌに降り注ぐ間に、わたしの体は発熱したように熱くなってくる。

「エグランティーヌ様、皆様にツェントの証を」

 わたしはエグランティーヌに場を譲って後ろに下がった。ハルトムートがわたしのやや後ろに付き、「大丈夫ですか?」と小声で尋ねてくる。わたしが返事をするより先に、どこにいるのか知らないけれど、フェルディナンドの声が聞こえてきた。

「礎に向かう準備はある程度整えてきたが……熱が出ている顔になっているぞ」
「祝福に神々の御力が反応して膨れ上がるのです」
「女神に言われた通り、礎へ向かう必要があるな。他者に礎の所在を知られぬように、全員を講堂に留めねばならぬ。時間稼ぎは任せるぞ、ハルトムート」

 突然のフェルディナンドからの無茶振りにハルトムートが「は?」と声を上げる。けれど、その声はグルトリスハイトを掲げるエグランティーヌに向けられた歓声に打ち消された。

「この後、新ツェントからアウブに向けてする予定だった話をトラオクヴァール様に任せよ。それでも、時間が足りなければ領主会議に関する部分を話して引き延ばすように」
「……かしこまりました」

 かなり大雑把な打ち合わせが手短に行われているうちに、少しずつ歓声が収まっていく。どうやらグルトリスハイトの存在は信用してもらえたらしい。わたしは自分に課せられていた「女神の化身」の役目をきちんと果たせたことに安堵の息を吐いた。

 ……後は、意識を失わずに退場するだけ。

「では、皆様」

 儀式予定の変更や時間稼ぎを丸投げされたハルトムートがやや緊張を感じさせる声で、閉めの挨拶をする。

「神に祈りを!」

 挨拶だから、ここで祈りを捧げるのは避けようがない。けれど、ふわりと指輪から祝福の光が漏れ、熱が上がったことには頭を抱えたくなった。

 ……のおおおぉぉぉ……。わたしのバカバカ。

「ローゼマイン様、エグランティーヌ様が退場されます。シュタープを掲げて送ってください!」

 儀式の進行が変わったことを関係者に伝え、主役の退場を促すハルトムートの声が響く。フェアベルッケンのお守りを外したフェルディナンドと驚きを必死に呑み込んでいるアナスタージウスがエスコートのために祭壇前にやって来た。

「この非常時に君は本当に馬鹿ではないか?」
「……フェルディナンド様こそ、この非常時に今更わかりきったことを言わないでくださいませ」

 社交的な微笑みを浮かべながら小声で文句を言い合いつつ、できるだけ急いで退場する。どれだけ急いでも足取りがやや覚束ない感じになってきて、フェルディナンドの腕をつかむ自分の手が震えてくるのを止めることはできなかった。



「ハルトムート達が時間稼ぎをしているうちに全て終わらせるぞ」

 講堂の扉が完全に閉まった瞬間、社交用のにこやかな笑顔をかなぐり捨てたフェルディナンドはわたしを、正確にはわたしを取り巻く神々の御力を睨んだ。

「大丈夫か、ローゼマイン?」
「あんまり大丈夫じゃありません。行儀が悪いと言われようが、女神の化身らしい立ち居振る舞いについてお説教されようが、このまま座り込みたいくらいです」

 気持ちが悪くて吐きそうだ。吐き出したいのは、次々と流し込まれた神々の御力なのだけれど。

「ローゼマイン様、こちらをどうぞ」

 講堂の外には何故かグレーティアやクラリッサが銀色の布を持って構えていて、すぐにわたしに被せてくれる。布を被せられた瞬間、周囲の皆がふっと体の力を抜いたことからも、この体に流し込まれた御力の影響がとても強いことは察せられた。

「グレーティア、クラリッサ。どうしてここに……?」
「儀式の途中でフェルディナンド様から、名捧げ組は銀色の布を準備してここで待機するように命じられました」

 マント状になっている銀色の布の裾などを整えながらクラリッサがそう言うと、わたしにフードを被せて整えていたグレーティアが呆れた顔になる。

「クラリッサはどうしてもローゼマイン様の儀式を見たいと言って、一度講堂に戻ったではありませんか」
「ローゼマイン様より速くここへ戻ってきて待機していたのですから許してくださいませ」

 軽口を交わしているけれど、二人の表情はわたしを気遣うものだ。二人がわたしの準備を整えている間にもフェルディナンドは次々と指示を出していく。

「同行する護衛騎士はエックハルト、マティアス、ラウレンツの三人。今のローゼマインに近付けぬ者は護衛騎士としても不要だ。それに、これから国家規模の機密を扱う以上、同行者の言動を縛る必要がある。ローゼマイン、私、エグランティーヌ様に名捧げをした者以外の同行を禁じる」

 同行したければ名を捧げよ、とエグランティーヌの側近達を黙らせたフェルディナンドがそのままアナスタージウスにも視線を向けた。

「もちろんアナスタージウス王子も同じです」
「何だと!?」
「これから向かう先はツェントではなく、名捧げもしていなくて言動を縛ることもできない貴方を向かわせることができる場所ではありません」

 青色神官に扮するわたしの側近達と一緒に待機しているように言われたアナスタージウスがひくりと頬を引きつらせた。その反応に構わず、フェルディナンドは銀色のマントをまとったわたしを横抱きで抱き上げる。自力で立っている必要がなくなっただけでもかなり楽になった。

「ならば、フェルディナンド。其方は……」
「アナスタージウス様」

 食ってかかろうとするアナスタージウスの腕をエグランティーヌが軽く叩いて注意を引くと、優雅な動きでするりとアナスタージウスの隣を離れてフェルディナンドの半歩後ろに付く。

「わたくし達がどこへ向かうのか、そして、今のローゼマイン様の体調がおわかりになりませんか? 今は本当に時間がないのです。ローゼマイン様にもしものことがあった場合をお考えくださいませ」

 わたしとフェルディナンドを悔しそうに見たアナスタージウスが、「時間を稼げばよいのだな?」と一歩下がる。フェルディナンドは首を振った。

「こちらのことが終わり次第、エグランティーヌ様には新ツェントの役目として国境門の犯罪者を捕らえに行くことになっています。アナスタージウス王子と護衛騎士達にはそちらの準備をお願いします」

 役目を得たアナスタージウスと側近達がマントを翻して動き始める。その場に名を捧げた者しかいなくなった。周囲を見回したエグランティーヌがフェルディナンドを見上げる。

「急ぎましょう、フェルディナンド様。どんどん神々の御力が強くなっているように思えます」
「……同行中に起こったことを他に知らせてはならぬと命じられるか、ローゼマイン?」
「同行中に、起こった……ことを他に知らせてはなりません」

 わたしが同行者に他言無用を命じると、フェルディナンドが大股で歩き始めた。歩みに合わせた揺れで、体の中の熱が暴れ始める。少しでも揺れを軽減したくて、わたしはすぐ目の前にあるフェルディナンドの服をつかんだ。フェルディナンドが更に足を速めた。



 フェルディナンドはエグランティーヌ様を置きざりにしそうな速さで図書館へ向かうと、出迎えに来ているソランジュに話しかける。

「ソランジュ先生、先程オルドナンツで告げた通りです。しばらくの間、執務室で御待機ください。他の何者も図書館へ立ち入らせぬようにお願いします」
「えぇ。春の訪れに対する立ち居振る舞いは存じています。お任せくださいませ」

 ソランジュはそう言って一歩下がり、わたし達が通りやすいように少し下がって跪く。

「……エグランティーヌ様、新しいツェントのご誕生、心よりお祝い申し上げます。これからどうぞよろしくお願いいたします」
「こちらこそご指導よろしくお願いします、ソランジュ先生」

 図書館がツェントの誕生に深く関わることを知れば、軽率な扱いなどできるわけがない。エグランティーヌはまた今度ソランジュと話し合うことを約束して歩き出す。

「ローデリヒはハルトムートに退場許可の連絡を。ユストクスとエックハルトは図書館に近付く者の警戒を。それ以外の護衛騎士は背を向けた状態でこの場の警護を」
「はっ!」

 二階まで同行した護衛騎士達に次々と指示を出し、グレーティアとクラリッサにはわたしから銀色の布を外し、首から下げて身につけている鍵を出すように命じる。

「ローゼマイン様、失礼いたしますね」

 グレーティアが断りを入れてきたけれど、それに頷くくらいしかできない。フェルディナンドに抱き上げられたままの状態でフードが外され、ずるりと首元から鍵が引っ張り出される。クラリッサに手伝ってもらいながら鍵を手にしたグレーティアが丁寧な手つきで、手早く鍵を取った。

「鍵をエグランティーヌ様に手渡し、其方等も背を向けよ」

 二人が背を向けると、フェルディナンドはエグランティーヌに鍵の使い方を教えた。エグランティーヌがメスティオノーラ像のグルトリスハイトの背表紙部分を開けて鍵を差し込めば、女神像が動いて礎に至る階段が現れる。

「まぁ……」

 目を丸くするエグランティーヌを先に向かわせ、フェルディナンドはわたしを抱えて下りていく。虹色の幕を潜り抜けると、そこにあるのはユルゲンシュミットの礎である。

 フェルディナンドに降ろされたわたしは、べたっと礎に触れて早速魔力供給を始めた。ずわっと吸い出されていく魔力と共に神々の御力も礎に流れ込んで行く。呼吸が楽になり、苦痛が軽減し、熱が引いていくのが自分でわかった。

 ……あぁ、生き返る。

「中央神殿長の聖典の鍵はユルゲンシュミットの礎に、各領地の聖典の鍵は領地の礎に至るための鍵になっています。はるか昔のツェントやアウブが神殿長であったことの証明で、これから先、王族や領主一族が神殿長を努めなければならない理由でもあります」

 詳しくはグルトリスハイトをご覧ください、と言いながらフェルディナンドがエグランティーヌに鍵や礎の説明をしていく。

「こちらの礎はエアヴェルミーン様や英知の女神が望んだ通り、一度ローゼマインの魔力で染めます。それでおそらく礎の枯渇とユルゲンシュミットの崩壊の回避を強く望んでいた神々も気が済むでしょう」

 これまでの歴史を振り返れば、一度礎が満たされた後の染め替えには寛容だとフェルディナンドが言う。

「神々の御力を染め変えることがどのくらい大変かわかりませんが、王族の無知の結果なのでエグランティーヌ様とアナスタージウス王子に頑張っていただくしかありません」
「はい」

 この場しか話をする時間はないという理由で、フェルディナンドはこれから先の予定について一方的に話を進め、エグランティーヌはそれを必死に聞いている。

「領主会議までに境界線の引き直しと新領地の作成を行わなければ、トラオクヴァール様とジギスヴァルト王子をアウブに任命することができません。エグランティーヌ様の急務です。新しく領地を作成する前に旧領地の神具を回収することができれば、新しく神具を作成する負担がなくなります」

 ……神々の御力がどんどん出てくるのはいいんだけど……。

 わたしがアーレンスバッハの礎を染めた時は途中で回復薬が必要だった。それなのに、領地の礎をよりずっと大きな国の礎を満たさなければならない今回は、魔力が枯渇する気配が微塵もない。

「フェルディナンド様、大変です。いくら供給しても魔力が減っている気がしません。流れていくのはわかるのに、自分の中の魔力があまり減らないのです。本当に礎を満たせば魔力が枯渇するのでしょうか? 仮に枯渇しなかった場合、どうすればいいですか?」

 神々の御加護を得る儀式の後、魔力消費量に変化があった時の感覚をもっと極端にしたような感じだと説明すると、フェルディナンドが「この礎に魔力供給する以上に魔力を使う必要があるのか」と考え込んだ。

「声に力が戻ったが、君の体調はどうだ?」
「神々の御力を流したら熱が下がったので、まだまだ大丈夫ですよ。魔力が減らない方が困ります」
「そうか。ならば、境界線の引き直しも併せて行うことにしよう。新領地の作成は新アウブと相談する必要がある上に、エグランティーヌ様がツェントであることを見せる場になるため、君が手を出すことはできぬが、境界線の引き直しに関してはすでに話し合いも終えている。問題なかろう」

 わたしの体調を最優先に考えるフェルディナンドの言葉にエグランティーヌがコクリと頷いた。

「境界線の引き直しをお願いできると、わたくしも助かります。ですが、境界線の引き直しに関しては少し訂正がございます。アウブ・ドレヴァンヒェルやアドルフィーネ様とのお話し合いの結果、ジギスヴァルト王子の新領地になるはずだった土地の一部がドレヴァンヒェルに与えられることになりました」

 政略結婚であったにもかかわらず、契約の条項が満たせないため、ジギスヴァルトとアドルフィーネは離婚することが正式に決定したそうだ。ジギスヴァルトは違約金として、自分の領地になるはずだった中央の土地の一部をドレヴァンヒェルに譲渡することになったらしい。

「どこでしょう?」
「リンデンタールの北側からドレヴァンヒェルに隣接するこの辺り一帯です」

 エグランティーヌの指示に合わせてフェルディナンドが地図を書き換えていく。小領地くらいの大きさがあるのでドレヴァンヒェルがぐっと大きくなり、ジギスヴァルトの領地予定地がぐっと減った。

「ジギスヴァルト王子は中領地のアウブになりますね」
「初年度は王族出身のアウブの領地ということで順位も優遇されますが、ナーエラッヒェ様の出身地であるハウフレッツェも遠いので、それほどの援助は見込めないでしょう。来年からは厳しいことになると思います」

 エグランティーヌの言葉にわたしは肩を竦めた。

「マグダレーナ様経由でダンケルフェルガーの支援が得られるとはいえ、反乱を起こす貴族を多く抱える旧ベルケシュトックの一部を治めるトラオクヴァール様に比べれば厳しくはないと思います。ジギスヴァルト王子が得るのは中央が管理していた土地ばかりですし、それほど苦労することはないでしょう」

 貴族院の奉納式で皆から掻き集めた魔力は全て中央や中央が管理していた土地に使われていたのだから荒れているとは思えない。真面目にアウブをすれば、それほどの苦労はないだろう。

「ドレヴァンヒェルに戻られたアドルフィーネ様は、この辺りのギーベになる予定だそうです。ローゼマイン様の図書館都市に触発され、研究都市にしたいとおっしゃっていました」

 一度王族へ嫁いでいたアドルフィーネが領地外で再婚相手を探すのは難しい。そのため、ドレヴァンヒェルに戻り、ギーベとなるそうだ。ドレヴァンヒェルは領主一族も多いし、中央へ出ていた貴族も一度は領地へ戻されるため、領地内であれば再婚も難しくはないらしい。自分で自分の進む道を作ったようで何よりである。

「ローゼマイン、礎を満たせたのであれば、境界線を引き直しなさい。アウブがギーベの境界を引き直すのと同じだ。線の引き方は私の地図を参考にするように。……あぁ、エグランティーヌ様、大変申し訳ございませんが、ローゼマインの採点をお願いします」
「採点、ですか?」

 フェルディナンドの依頼にエグランティーヌが目を丸くした。

「エグランティーヌ様は領主候補生コースの教師ではありませんか。ローゼマインは冬の行方不明で貴族院の講義を終えていないと聞いています。これから行う境界線の引き直しと、アーレンスバッハへ戻ってから行うメダルの破棄で領主候補生コースの採点を行ってください」

 ついでに、奉納舞は今日の儀式で採点してもらうように奉納舞の教師と話をつけてほしい、とエグランティーヌに頼んでいる。いくら何でも強引過ぎると思う。突然の無茶振りに驚いているエグランティーヌのためにも、わたしは断固として反対したい。

「強引すぎです、フェルディナンド様。抜き打ち試験なんてひどいと思います。少しくらいはエグランティーヌ様にも心の準備が必要ですよ」

 わたしの訴えをフェルディナンドは鼻で笑った後、ジロリと睨んできた。

「私が教えたことを覚えていれば問題なく合格できるはずだ。まさかあの忙しい中で教えたことを忘れたと言うのではあるまいな?」
「お、覚えていますよ!」

 多分、と心の中で付け加える。

「ならば、問題あるまい。大体、貴族院の再試験に時間を取られて困るのは誰だと思っている?」

 フェルディナンドに冷たく見下ろされながらわたしは少し考える。再試験に時間を取られた場合、困るのは誰だろうか。

「一番大変になるのはフェルディナンド様ですね。次点でわたくしとフェルディナンド様の側近でしょうか」
「その通りだ。故に、君の再試験に関する予定は私が決め、先生方との交渉も領主会議中に私が行う。君は全ての試験を一発で合格すればいいのだ。……さぁ、境界線の引き直しをしなさい」

 フェルディナンドに言われてわたしはシュタープを取り出す。
 ユルゲンシュミットの礎を教材に使って行われた境界線の変更の再試験において、数多の神々の祝福を受けた女神の化身は無事合格を得た。
儀式の進行の変更と時間稼ぎという無茶振りされたハルトムート。
新ツェントが行うはずだったスピーチを突然頼まれたトラオクヴァール。
ジェルヴァージオ回収のための準備に奔走するアナスタージウス。
いきなり本物の礎を使って再試験と言われたローゼマイン。
採点をさせられる新ツェントのエグランティーヌ。
全部フェルディナンドのせい。

次は、魔力枯渇計画です。
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