そして………。
昨日は6話更新しております。
あれ?話飛んでね?と思った方はチェックしてみて下さい。
…それから半年…。
獣人たちと造る街はどんどん拡大していき豊かな自然の中に高さ5mを超える城壁が立ち並び中には大まかに人の住むスペースと風切りウズラとツノ兎が放牧されるスペースに分かれていて、人の増減は無しだが今や卵をたくさん産み続けるウズラ達によって60羽を超える一大産業になっていた。
住宅は石造りと煉瓦造りが、上手く融合して小綺麗で整理された2階建ての家が並んでいる。家まで規格化して効率的に建てたのはマサルの日本人特有のものだ。規格化された家に最初こそ主に女性たちから反対もあったのだが、これも日本人特有の選べる内装や煉瓦の色を変えたりして細やかな装飾の変更が可能にしたことにより規格化された家は住民達に受け入れられていった。
家の建設に関してはこの人の貢献がとても大きかった、言うまでもなくザーグの父親の馬鹿親父ことダンダだ。彼の開発した特殊板①は日本でいう所の瓦のように使われ、マサルがスマホで何気無しに見せたホームセンターの煉瓦やブロックの並ぶ様子に衝撃を受け、色付き煉瓦やU字ブロック(溝などに使う水を這わす為のもの)などを次々に開発して街造りを一気に近代化させていったのだ。
一方マサルはと言うと10日を1サイクルとし、2日を知識や技術の指導、2日を物の生産、2日を神殿造り、3日を蟻とワームの世話をしている。休みはない超ブラックな勤務体制だ。
まずは知識や技術の指導、子供たちや職人たちへと小学校や中学で習う基礎知識を教えている。特に力を入れているのは計算と科学の基礎、つまりのところ理科だ。植物や生物、医療や物理の基本となるこの分野は今後の技術の発展へと繋がるばかりか、魔法への道にも繋がる大事な分野だ。しかし、マサルの努力とは裏腹に学ぶことになれてないこの世界の住民に目に見えない概念を教えるのは想像以上に難しく難航している。
物の生産については、職人たちと鉄を打ち、木を削ったり、石を積んだり、建物を建てたりしている。これはまた別に語る機会があるだろう。
そして神殿造り。現在、神殿と呼ばれている外観を白い石で統一されたこの建物はマサルの住居となっている。何せ稀に神々本人が降臨しているのだから…実態はご飯をたかりに来たり魔法の発展の為に指導に来てくれていたりするのだが、当初こそ神の像を奉納するだけの建物のハズだったのだが急遽管理者が必要とされそれが当然マサルとなるのも仕方ないのであった。つまりは神殿と呼ばれる自宅の制作をしているのだ。
そして最後に蟻とワームの世話。これは魔物の蟻に餌をやり増やしそれをワームの餌とするという気違いなお仕事。しかしこれは小規模ながら農業を始めた街にとって1番上質で簡単に豊かな土が作れる手段だったのだ。蟻の甲の素材はどんどん溜まり、ワームも蟻を自分で襲わない為に増えていき大地が肥えていく。稀に自分から蟻を襲って返り討ちになるワームの回収もマサルのお仕事だ。何せ弓の貴重な材料となるばかりか、マサルは未だに食べないがワームは旨いらしいのだ。
「何か街も大きくなってきたな…なんか忙しいけど充実ってこんな感じの事を言うんだな…。」
そしてこれからもマサルの異世界生活は続いていく。
『完』じゃありませんよ?
むしろ少し細々した事が続いていたので少し大きく話を進める為の節目ですからね!これからも宜しくお願いしますm(__)m