また遭遇!?
「第一村人発見!」
「わたしにも向こうの人にも通じないからそういうネタはもう良いから…。」
熊騒動でぐったりした日の翌日、帰ろうかどうか悩んだ結果もう少しだけ進もうという事になり地形に沿って適当に歩いていたら人影に遭遇し、相手の確認もせずにネタに走ると何故か呆れられた。…ちょっとふざけないとやってられないんだよ…。
「こんにちは、連れがすみません。わたしたち旅をしているのですが、この辺りに集落があったら少しお邪魔させて頂けると助かるのですが…。」
…あれ?反応がない…っていうか第一村人さん動かないですぞ?
「おかしい…周囲に気をつけろ!」
注意を投げかけて慎重に第一村人に忍び寄ると、
「…石像?でも服を着てるよ?」
これは…ヤバい!
「アデリナ!石化能力のある魔物だ!場合によったら目が合うだけで石にされるぞ!」
「えっ!?そんな魔物がいるの?」
「多分この石像は生きていた人間だ!」
「何処にいるの!?目を見たら駄目ってどうすれば良いのよ…。」
「さて、どうするかな…取り敢えず気をつけてて…。」
緊張の時間が過ぎる………。
…………………………………。
…………………………。
…………………。
「ねぇ、アナタ達何してるの?」
急に上から声がした。
「えっ、きゃあ!石になっちゃう……石に…なら…ない?」
思わず上を見上げたアデリナは1人でパニックしている。
「それ何の遊び?面白いの?」
見上げてみると木の上にいたのは猫人族の御姉様だった。
「いや別に遊んでた訳じゃなかったんだけどな…俺はマサル、こっちがアデリナ。君は?」
「ワタシはハル。この辺りに住んでるの。キミたちは街の人?」
「街の人…っていうか獣人たちと街を作っている人っていうか…何て言えば良いのかな?」
「獣人と街を作ってるの?人族が?まさか…。ウソは良くないよ?」
「本当だよ、猫人族もいるし。アデリナ名前分かる?」
確か9人程いたはずなんだけどマサルは名前までは覚えてない。確か代表がトロとかって名前だった気がする。
「マサルは覚えてないの?…全く…えっとココ、ミー、ソラ、リン、クロ、フータ、ユズ、バロン、代表がトラですね。」
おしいっ!トロじゃなくてトラだったか!
「戦士達ニャ!」
「ニャ?」
思わず反応してしまった。
「ニャにゃんて言ってないニャ!じゃなくて言ってない…えっと…わ?」
「ニャで良いと思うけど?可愛いし。」
「可愛い言うニャ!」
ヤバい…スレンダー美人の猫耳娘がニャって言って照れてるぞ!?捕獲?捕獲すれば良いのか!?
「何をしてんのあんた達は…まったく…マサルも落ち着きなさい。何に反応してんのよ…それで戦士達って事は例の戦いで逃げ延びた猫人族なのね?」
「猫人族だけじゃニャくて犬人族と狐人族と羊人族と熊人族も近くにいるニャ!…うぅ…いるのだ!」
「こら、マサル!可愛いのは分かるけど手をわきゃわきゃさせないの!怖がるでしょ!」
わきゃわきゃって…仕方ないじゃないですか!リアル猫耳娘のニャですよ!?これぞロマンってヤツです!
「はっ!そういえばあの石像について何か知ってる?」
「あれかニャ?前にエルフのお兄さんが芸術だって置いて言ったのニャ。半年かけて作った力作って言ってたニャ!」
「どんな馬鹿エルフよ…芸術通り越して気持ち悪いわよ。」
「ミンナ動き出しそうって言って気持ち悪がって近付かないニャ…。でも、代わりにココは静かでお昼寝しやすいニャ!」
ニャへの抵抗を諦めたな…ふふっ。
「そういえば君の名前は?」
「ライムって言うニャ!みんなこの口調がおかしいって笑うから直してるのニャ!」
「別におかしくなんかないわよ?マサルもほら喜んでいるみたいだし。」
そうだぞ!猫耳娘のニャはなんだか可愛いし(作者も書き分けるのに楽になるし)とても良いと思う。
「ライムは黒い4本腕の大きな熊って知ってる?目が赤いヤツ。」
「…!見たのかニャ!?近くにいるニャら早く皆に報せないと大変ニャ!」
やっぱりヤバいよね。
「じゃあ、取り敢えず皆に熊の情報を伝えて注意喚起だけ先にしよう!ほら行くぞライム!」
「待ってニャ!って何で集落の方向知ってるニャ?」
回答…地図スキルでみたら分かりました。
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!あの熊は本当に危険なのよ!」
こうして逃げ延びた獣人達の集落へと入る事になったのだった。
遭遇したのは獣人の方でした。
皆さんはどんな動物耳が好きですか?私は猫耳派なんですよね…うさ耳は少しあざとい気がしてなりません。まぁ、可愛いとは思いますけどね。
あ、一応言っときますが可愛いとか以上の趣向はございませんよ?